ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

10/9 LOUD PARK 16 Day2 in さいたまスーパーアリーナ

2日目は物販に並ぶ必要はないので開場時間ちょうどくらいにさいたま新都心に降り立ちました。会場に着くとまだ入場は始まっておらず、準備に時間がかかっているとのこと。

 

 

「おいおい、昨日もそうだったじゃないか。雨の中またしばらくまたされるのかよ。」と心の中で文句を垂れつつしばらくの間列には並ばずころ合いを見計らって会場入り。昨日と同じくケバブとカシスオレンジを手にスタンドの自由席に座りました。

 

 

Fury of Fear

 

 

「出れんの!?ラウパ」によるオーディションを勝ち抜きオープニングアクト枠を勝ち取ったバンド。ケバブをほおばりながら観ていました。

 

 

ギターの西村さんは有名アニソン歌手・串田アキラさんのサポートギターを務めたり、教則DVDのレコーディングに参加したりなどの活動を行っているらしく、経歴をみると普通にプロのギタリストと言っていい方なんだろうと思います。

 

 

そしてバンドの音楽性ですが......いまどきまだこんなバンドがいたのかってくらいの純度100%のネオクラシカルクサメタル!!

 

 

昨日のオープニングアクトのI Promised Onceはイマドキな雰囲気も見られるエモ・メタルコアといった感じでしたが、彼らにそういった要素は皆無といっていいでしょう。日本人が愛してやまないクサメロスピ!この手の音が好きなら間違いなく琴線にひっかかるサウンドを15分間垂れ流していました。西村さんはGALNERYUSのSyuさんが言う「イングウェイ・マルムスティーン症候群」に確実にかかっていると思われます(笑)

 

 

このバンドがまだ自主制作でしか音源を発表出来ていないというのは実にもったいない話です。どこでもいいからレコードレーベル!早くこのバンドをデビューさせるんだ!!

 

 

SAVAGE MESSIAH

 

 

スラッシーなギターリフを武器としたイギリス出身の4人組。YouTubeで視聴したくらいの予習で臨みましたが、これがかなりかっこよかったです。

 

 

リフこそスラッシュメタル的なものの、根底にあるのは正統派メタルのように感じました。完全なスラッシュとは違い歌メロもギターフレーズも十分キャッチーでメロディック。ついでに言えばメンバーのルックスも何というか…正統派メタルっぽい(言葉ではどう表現すればよいものか...)

 

 

中盤はややテンポを落とした楽曲が続き個人的にはチョイダレたものの、ザクザクのギターリフが織りなすスピードチューンは胸躍る。このまま最後まで観ていたかったのですが、11時から始まるEXTREME STAGEのオープニングアクト、NOCTURNAL BLOODLUSTを観るため最後の曲がコールされた時点で泣く泣く退散しました。

 

 

NOCTURNAL BLOODLUST

 

 

元は普通のデスコアバンドであったものの、何を思ったのかある時期を境にヴィジュアル系バンドとなった怖いもの知らずな(笑)エクストリームメタルバンド。ただメイクを施す前のメンバー写真はぶっちゃけパッとしないので、華やかになったのは良い方向転換だと個人的には思います。僕はヴィジュアル系特有のナルシスティックかつナヨっとした歌い方こそ好きになれないものの、見た目や音楽性の抵抗は特にないので。

 

 

フロア前方にはバンギャさんが陣取っており、その後方でエクストリームメタラーが鑑賞するようなスタイルでスタートしました。

やはりヴォーカル・尋さんのデスボイスの迫力がすごい!本当に8種類もシャウトを使い分けているのかはわかりませんが、低く唸るグロウルや絶叫シャウトはDIR EN GREYの京さんに引けをとらないどころか、ライヴではそれ以上の破壊力なのではと思うほど(さすがにクリーンボイスのエモーションや、フロントマンとしての華、パフォーマンス、カリスマ性は劣るように感じましたが)。

 

 

楽器陣もデスコア上がりなだけに(?)本格的かつ極悪なへヴィサウンドを奏でており十分以上にエクストリーム。上から下まで真っ白に染まったCazquiさんの華やかに舞うパフォーマンスがそんなサウンドと相対するようで、その対比がおもしろかったです。

 

 

尋さんのMCはいわゆるオラオラ系。「耳かっぽじって聴け!」「中指立ててケツ穴にぶち込んで云々~」みたいな感じで正直「そのMCはどうかな~」とちょっと微笑ましく思ってしまいました。個人的にはヴィジュアル系や日本のバンドを軽視する海外指向のリスナーにナメられず、挑戦状をたたきつける意味もあるのではと感じました(まあそんな人はこのバンドのステージは見ないだろうけど)。

 

 

人数こそ多くないもののウォールオブデスを2回行ったり、サークルピットが多々発生したりと、オープニングアクトとしての役目は十分以上にこなしてくれた良いステージでした。最後「日本のメタルも悪くねえだろ!」と力強く叫んだ彼らに心の底から拍手!

 

 

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その後は少し休憩。スタンド席でハンバーグごはんを食べながらTHE DEAD DAISIESの大人なハードロックを堪能。その後Riot待ちのためにBIG ROCK STAGEのアリーナに降り立ちLACUNA COILのパフォーマンスを観る。どこか儚く哀しげなゴシックの世界観に浸っていました。ベースのマルコがSlipknotのジェイムズのマスクのようなメイクを施していたのが印象的。

 

 

Riot

 

 

本日僕が最も期待していたバンド。前回来日したときは同時期にDragonForceとHIBRIAが来ており、悩んだ結果DragonForceをチョイス。結局観れずじまいでした。最大の目的は生「Thundersteel」を体感すること!

 

 

今回のステージはアルバム『Fire Down Under』の完全再現という名目で行われるということで、正直そこまでエキサイトはしなかったかも。ただそのジャケットがデカデカ吊るされたバックドロップが凄まじい。ホントにこのセンスは何なのか・・・。まあ今更ですね。

 

 

初めてみるヴォーカルのトッドの凄まじいこと。強烈なハイトーンを連発しつつ、決して細くならない歌声は中年男性のものとは思えません。まさしく天性の歌声!演奏陣も確かな技量があるのは間違いないのですが、どうしてもトッドの素晴らしさに目を奪われてしまいますね。

 

 

ただアルバム完全再現ということなので中盤ややテンポが下がり落ち着いた楽曲メインになるため、先述の通りちょっとばかしダレてしまうのは否めないステージでした。しかしそんな不満も最後の最後で「Thundersteel」「Warrior」という超名曲を披露してくれれば、たちどころに消え失せようというもの。これだ!というキラーチューンを持っているバンドはやはり強いということをまざまざと見せつけられました。

 

 

ULI JON ROTH

 

 

昨日は見ることのできなかった仙人のステージ。前半はスタンドで飯食いがてら鑑賞し、後半はSymphony X待ちのためULTIMATE STAGE側で観ていました。

 

 

こう書くと彼のライヴに期待していなかったと思われるかもしれませんが、そういうことではなくスカイギターの音色に酔いしれることが最大の目的なので音さえしっかり聴ければよいかなあと。また次のSymphony Xは是非フロア前方で観たかったので。

 

 

そして肝心のギターですが、これが本当に別次元の音でした。僕はギター素人で詳しい楽器の知識もないのですが、そんな僕でさえこの人は他の凡百のギタリストとは格が違うということがわかります。

 

 

スカイギターの名の如く天まで届くかのように伸びやかに響いてゆくトーンは感動的。これほど美しいという形容が似合うサウンドはなかなかないのでは。ヴォーカルもかなりの実力者で実に良い声を響かせていたのですが、その声に意識が行き届かないほどギターの音色が素晴らしい。一聴してこれほど特別感の伝わるものだとは・・・。いやはやおみそれました。

 

 

途中ダブルネックギターを持ちだし、自身の爪をピック代わりにして高速指弾きを披露するころには僕はすっかり仙人に釘付け。美しいサウンドが会場中を埋め尽くす様は、ド派手でへヴィな音でもないのに圧巻の一言。「Fly to the Rainbow」の素晴らしさったらもう・・・(涙)

 

 

Symphony X

 

 

LOUD PARK 14のキャンセルにより日本中のネオクラメタラーを落胆させた彼らが18年ぶりの来日公演!僕も非常に楽しみにしていました。キャンセルのガッカリ感を見事払拭させてほしい!(まあLOUD PARK 14は僕は初日のみの参加だったのでキャンセルがなくても結局観られなかったけど)

 

 

サングラスをかけたネオクラシカルメタルバンドのメンバーだとはまったく思えないイカツイヴォーカル(笑)、ラッセル・アレンはさすがのインパクト。というかヴォーカルだけでなくサウンドインパクトも大きい。

 

 

というのも音がバカデカイのです。低音がかなり強調された爆音は迫力過多な気もしましたが、100%堪能するために耳栓は外した状態で参戦。

 

 

マイケル・ロメオのギターの正確さはやはり尋常ではないですね。アルバムを聴けば彼が恐ろしいバカテクプレイヤーだということはすぐにわかりますが、ライヴでもなんら乱れることのない正確無比かつ激へヴィかつネオクラシカルな唯一無二のギターを聴かせてくれました。今回のベストギタリストは彼でしょうかね。

 

 

最近のへヴィなプログレッシヴメタルナンバーをプレイしていったあとのライヴ中盤、僕が最も好きなアルバム『Paradise Lost』からSet the World on Fire (The Lie of Lies)が飛び出す!!これで一気に火がつきましたね~。燃えました!!メタルコアに引けをとらないほどへヴィでパワフル、それなのにネオクラ悶絶メロディーがほどばしるこれぞSymphony Xといえるキラーチューンに大満足です。

 

 

ラストは日本で最も人気が高いと思われる『The Divine Wings of Tragedy』から3曲演奏され、そこがライヴのハイライトでしたね。「Of Sins and Shadows」を生で聴けるとは・・・感激!

 

 

僕が一番好きな「Seven」や激泣きバラード「Candlelight Fantasia」も聴きたかったですし、後半特にフリなどもないまま急にコールを要求されて十分に声が出せず、「Suck」と怒られたりもしましたが(笑)、これだけやってくれればそんな小さな不満は飲み込まざるをえませんでした。

 

 

ただラッセル・アレンが序盤につけてたチープで胡散臭さMAXのマスクはいらないと思います(笑)

 

 

また最後にドラムのジェイソンがドラムスティックを観客に向け投げましたが・・・

 

 

何と僕がそれをキャッチ!!!投げ込まれたものを取ることができたのは人生初!しかも超レアなSymphony X!これはうれしい!

 

 

まあライヴ終わりで余韻に浸ってたときにスティックが僕の腕の中に勝手に入ってきただけなので、正確にはキャッチしたわけじゃないんですが・・・(笑)

 

 

LOUD PARK 3

先っちょ折れてんぞオイ

 

 

KILLSWITCH ENGAGE

 

 

2日目大運動会午後の部。

 

 

今日の個人的メインと呼べるバンドは終了し、少し心にゆとりを持てた状態で始まったメタルコアバンド・KILLSWITCH ENGAGE。そのままULTIMATE STAGE側のアリーナで観てましたが、かっこいいので思わず移動。BIGROCK STAGEアリーナの最後方で鑑賞。

 

 

本当はモッシュにサークルしたかったのですが、ドラムスティックを持っていたため今回は断念(今日は物販で買う予定はなかったので、クローク代節約のためカバンも持ってこなかった)。

 

 

雨後のタケノコのごとく現れた数多のメタルコアバンドの中でも名実共に代表格といえる彼らだけにパフォーマンスは極めてタイトで引き締まっていました。ハワードのヴォーカルも観てみたかったのですが残念ながら交代済み。しかしそんな僕の不満を吹き飛ばす歌唱を披露してくれたのが出戻りヴォーカル、ジェシー・リーチ。

 

 

シングルカットされた「My Curse」から始まったライヴはとにかく重く激しい。サウンドそのものの攻撃性もメンバーのアグレッシヴなパフォーマンスも硬派で男らしい。そんじょそこらの女々しいB級バンドが束になってもかなわないような破壊力!これぞメタルコアの神髄ですな!

 

 

昨日のSons of TexasやSHINEDOWNでも思いましたが、アメリカのこの手のバンドってとにかくライヴがキレッキレでかっこいいんですね~。僕の好きな「Never Again」「Daylight Dies」が聴けなかったのは残念ですが「This Is Absolution」は良かったですね。モッシュしたかったなあ。

 

 

DIZZY MIZZ LIZZY

 

 

去年のLOUD PARKでは前のSabatonのステージがあまりにも素晴らしくその余韻にひたっており、ほとんど意識して観てなかった彼ら。そして今年もKILLSWITCH ENGAGEの強力なライヴのあと。彼らはタイムテーブルに恵まれないなあ~と思いつつNightwish待ちをしながらボンヤリ眺めることに。

 

 

YouTubeで軽くチェックしましたが、メタル要素のないハード/オルタナティヴロックといった感じで正直あまり期待しておらず、良いライヴであれば儲けものといった気持ちで観ようとしてたのですが・・・

 

 

 

 

これがメチャクチャに素晴らしかった!!

本日のベストアクト!!

 

 

まずステージセットからしてトリ並みの豪華さ。上にメンバーを移すモニターが4枚吊るされ、バックにも大型モニターがありサイドに複数の照明。そして開始と同時にパイロがドーーーン!!

 

 

伸びやかでどこか色気も漂わせるティムのヴォーカルが登場し、ギター・ベース・ドラムがガッチリ噛みあった演奏が炸裂したら、会場内は先ほどのKILLSWITCH ENGAGEのアグレッシヴな空気から一転して彼らの色に。

 

 

素晴らしい声質のヴォーカルから歌われるメロディーがまた何とも言えない哀愁と求心力に満ちていて、その素晴らしい演奏と豪華なステージセットと相まって見入ってしまう。いや"魅せられる"といったほうが良いでしょうか。あの感動を具体的に文章で記すことができない自分の文才が哀しい・・・。

 

 

メンバーの紹介が終わり、ラストナンバーは「Glory」。陳腐な言い方ですが感動のライヴでしたね。心に染み入るとはどういうことか、よく分かりました。メタルだなんだの垣根を超え、改めてロックのかっこよさというものを教えてもらいました。

 

 

Nightwish

 

 

フィンランドの国民的シンフォニックメタルバンドだけにトリ前という位置。そしてそれに相応しい、というよりもうこのバンドがトリでいいじゃんっていうライヴを見せつけてくれました。先ほどのDIZZY MIZZ LIZZYから間髪入れずのスタートなので、最初は余韻を引きずり集中できなかったのですが、その高品質なシンフォニックサウンドに徐々に目が覚めていきました。

 

 

青白い照明にスモークがたかれたステージが幻想的なムードを漂わせ、それがバンドの厳かな音楽性にピッタリとフィットしていました。また途中笛や民族楽器(名称不明)を使い何とも言えない異国情緒あふれる展開に。昨日のMYRATHはアラビアンな熱気を醸し出していましたが、それとはまったく趣の異なる寒々しい北欧の雰囲気がプンプン。

 

 

そしてそんな雰囲気にピッタリ合うのがフロールのヴォーカル。見た目こそかなり大柄のドスコイ系女子(?)なれど、その美しい歌声はまさに北欧シンフォのフィメールヴォイス!後でTwitterで知ったことですがどうやら妊娠中のよう。それにしては思いっきり扇風機の如くヘッドバンキングしてたけど・・・大丈夫?

 

 

セットリストは最近の曲が多めであまりなじみがないものだったのですが、一聴して素晴らしいシンフォニックメタルであることがわかるキャッチーな楽曲ばかりでまったく問題なく楽しめました。さすがはメタル大国フィンランドの国民的バンドですなあ。

 

 

あと後半になって何の前触れもなく突然ステージ上に現れ、ステッカーをバラまいていった謎のゴリラ二頭は一体何?(笑)

 

 

WHITESNAKE

 

 

2日間のメタル祭りを締めくくる大トリはWHITESNAKE。伝説のヴォーカル、デヴィット・カヴァーデールを生で拝むことができました。

 

 

ただ僕は90年代生まれの20代前半。そんな若造がWHITESNAKEに興味持てというのはなかなかにハードルが高く・・・。さらにこの2日間の疲れが体にキテおり立ってるだけでややツラい・・・。そんな僕に心からライヴを楽しめる余裕はなく、あんまり真剣に観てません・・・。アリーナの柵によっかかりながら眺めていました。

 

 

そんな僕でも気になったのがデヴィット・カヴァーデールの声。こ・・・これは、デス・ブラック系のシャウトみたいだ!!まさかこんな歌い方をするとは露知らず、ちょっとビックリ。還暦越えのおじいさんとしてはこれほどのシャウトができるとは驚異的なのですが、やはりきちんと歌いきることはもうできないのですかね・・・。まあこれは年齢上仕方ないかもしれません。そう考えるとバケモノですねクラウス・マイネ。

 

 

途中ギターソロタイムがあったのですが、正直ピロピロ弾き倒すだけであんまり面白くなかったです。ただその後のドラムソロはインパクト大。さすがに昨日のミッキー・ディーほどの突進力はなかったものの、十分以上の手数を感じさせるドラミング。そしてスティックを捨て、思いっきり顔をしかめながら素手でドラムを叩く叩く!!

 

 

後半は「Here I Go Again」などのWHITESNAKEクラシックを連発し、最後はハードロックの超名曲「Burn」!LOUD∞OUT FESTでも聴いた楽曲を本人の声で!この曲は熱くならざるをえませんね!正直最後の最後で他アーティストのカバー曲ってのはどうなの?という気もしなくもないですが、まあヴォーカルは一緒ですしWHITESNAKE名義で発表した『The Purple Album』に収録されてるんで、まあ自分たちの持ち歌なんでしょう(?)

 

 

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こうして年に一度のメタルの祭典は終了。この瞬間の寂しさったらもう・・。

昨年と同じように非常に充実したライヴを何度も観ることができて本当に幸せな2日間でした。絶賛ラウパロス状態です。1ヶ月後にはKNOTFESTがあり僕は2日目のみの参加ですが、正直LOUD PARK以上の満足感を与えてくれるかというとちょっと難しいのでは・・・?

気が早いですが来年も大いに期待してます!LOUD PARK出演者、関係者の方々に心から感謝します。こんな素敵なイベントをありがとう!!!

 

 

LOUD PARK 4