前回のエントリーに引き続き現実逃避中♪（卒論書け）
疲れた、ちょっと憂鬱、気持ちが沈む・・・。僕がそんな気分から逃げ出したいときに聴きたい作品を良い機会だから（？）紹介しようと思います。
sumikaは2013年に結成された神奈川県川崎市出身の4人組ポップロックバンド。
今まで感想を述べてきたCDはメタリックなバンドばっかりでしたが、彼らsumikaはそういったラウド要素は皆無。終始あまり歪んでいない優しいサウンドで、へヴィだったり攻撃的だったりといった側面は一切存在しません。
ライヴで暴れたい血気盛んなリスナーや、ロックに攻撃性を求める方にはまず見向きもしないバンドだと思われます。僕もどっちかといったらそっち側の人間なのですが、彼らの音は素直に好きと言えるのです。
何が良いのかといったらそのメロディー。非常にポップでキャッチーなのですが、ポップパンクのようなノーテンキな明るさではなく何といえば良いのでしょうか・・・。とても優しくて暖かくて気持ちのいいメロディーなのです。ストリングスやピアノといった楽器のアレンジがそういった感触をより強めています。誤解を恐れずに言えば、一種の癒し系ともとれる音楽。
心の奥の方をほんのり温めてくれるようでいて、少し締め付けるような切なさが同居しているのがたまらなくいいんですよね～。僕はこういうメロディーにも弱いのだ。
そしてそんな素敵な音楽にさらなる煌めきを与えてくれるのが片岡健太さんのヴォーカル。やや低音で本当に綺麗に響く美声にウットリホレボレ。奏でられる音に非常にマッチした理想的なヴォーカルと言えるのではないでしょうか。単純に歌唱力が優れている人は他にたくさんいるのでしょうが、それでもこのバンドのヴォーカルには彼が一番！と思わせるに十分な説得力があります。
美しいストリングスが舞い、透明感を感じさせる歌メロがとても心地よいM1「sara」、「ねえ！」と一緒に歌わずにはいられなくなるサビと弾むピアノが楽しく優しい気分にさせてくれる珠玉のポップチューンM2「Lovers」、（本作の中では）ロック色の強い、どこか和の雰囲気を感じさせるサウンドが面白いM4「1.2.3..4.5.6」など、全編にわたって彼らのポップセンスが十分に堪能できます。
そして僕が一番好きな楽曲がラストを締めくくるM7「「伝言歌」 -Answer Parade Ver.-」。この曲のサビのメロディーは僕のツボです。特にラストに半音上がるところなんてもう最高。これを聴けばどんな心の傷や負担もスッと癒える、魔法めいた感動を味わえる名曲です。感動と言ってもシンフォニックメタルみたいな劇的で素晴らしい感動ではなく、もっと落ち着いて優しい静かな感動ですね。
ず～～っとへヴィでラウドなバンドばっかり聴いてるとどうしても聴き疲れを覚えてしまう人は結構多いと思います。たまにはこういった優し気な楽曲に心を預けてみるのもいかがではないでしょうか。きっと気分変わりますよ。YouTubeに過去曲のMVが多くあるので、興味のある方は一度見てみてください。MVになっている彼らの曲にハズレはないので。
ちなみにYouTubeのコメント欄には「何かずいぶんポップになっちゃったな」「昔のロック色の強いころに戻ってほしい！」みたいな意見が結構見受けられますが、個人的には彼らのメロディーはトゲのない柔らかなサウンドだからこそ映えると思っていたりします。中途半端にロック色を取り入れてそんじょそこらのありきたりなJ-ROCKバンドっぽくなられるとものすごくイヤなので、是非ともこのままの路線で行って欲しいです。
M1 「sara」 MV
M2 「Lovers」 MV
M6 「溶けた体温、蕩けた魔法」 MV
本作のトレーラー
な・・・なぜ「伝言歌」のMVが無い・・・？
