ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

KREATOR 『Gods Of Violence』 (2017)

KREATOR 『Gods of Violence』

ドイツ出身ベテランスラッシュメタルバンドの14thアルバム。

 

 

いや~これはスゴイですね・・・!

まだ2017年1ヶ月しか経っていませんが(それでももう1ヶ月経ったのか・・・。早いな・・・。)、早くも2017年ベストと言いたくなるほどの凄まじいアルバムですよ。

 

 

ここ最近のKREATORは良作を連発していて前作『Phantom Antichrist』はメロデスと聴きまごうほどリードギターのメロディーが充実した名盤でした(特にM9「Victory Will Come」なんか最高)。そして本作発売に先駆けて公開されたトラックが鳥肌モンのカッコよさで、期待がさらに高まっていたのです。

 

 

そんなハードルがたっっかくなった状態で本作を聴き...

徐々に迫りくる感覚が聴き手の興奮を煽りまくるシンフォニックなイントロM1「Apocalypticon」から間髪入れず切り刻まれるM2「World War Now」のリフで完全KO

 

 

期待を裏切らないなんてチャチなモンじゃねえ!!こりゃ大名盤だ!!!

 

 

テンション激高のキレッキレなスラッシュサウンドにもう興奮が収まりません。ひょっとして過去最高傑作なんじゃと思わせる超充実の名作です。

 

 

スラッシュメタル特有のザクザクした鋭利かつ勢いのあるギターリフを主軸にしつつも、そこにフィンランド人ギタリスト、サミ・ウリ・シルニヨの奏でるそこいらのメロデスよりも叙情的なリードギターフレーズを違和感なく合体させているのが良いですね。スラッシュメタルの攻撃性を損なわず、それでいて叙情性を十分に携えているサウンドが素晴らしい!

 

 

M2のつんのめるようなサビの勢いに圧倒されるのは序の口、サビの裏で終始泣きまくるドラマチックなメロディーと、カッコよすぎる悶絶ギターソロがたまらないM4「Totalitarian Terror」、これまた疾走パートとサビのカッコよさが炸裂しつつギターソロが泣き泣きのタイトルトラックM5「Gods of Violence」など超キラーチューンが立て続けに登場し、もう僕の興奮の臨界点を軽々突破しちゃってます。

 

 

また速い曲だけでなくM3「Satan Is Real」のような比較的テンポを落とした楽曲も捨て曲になるどころか、遅めだからこそ感じられるドッシリとした重厚感が迫力満点で聴きどころになっています。スラッシュメタルのアルバムの遅い曲って個人的に箸休めというか、ちょっと緊張の糸がほどける瞬間みたいな印象があるのですが、本作のスローチューンは聴き手のテンションを落とすことなく最後まで聴かせてくれます。退屈に感じる瞬間がまったくない!M9「Fallen Brother」のギターリフがノリノリで気持ちいい。

 

 

M10「Side By Side」のクリーンギターによるアルペジオや(日本盤ボーナスを除けば)ラストを飾るM11「Death Becomes My Light」の後半の穏やかなパートに漂う美しさ、ドラマチックさは筆舌に尽くしがたく、勢いまかせのスラッシュバンドには真似できない領域でしょうね・・・(勢い任せのスラッシュも好きなんですけどね)。

 

 

個人的にはメッチャクチャ楽しめたのですが、これって初期のKREATORを愛する筋金入りのスラッシュファンはどう感じるのでしょうか?ヴォーカルがデス声じゃないだけでほぼメロデスって塩梅の作風なので、「こんなにメロディックなのはスラッシュメタルじゃねえ!!」と言いだしてしまわないかちょっと心配になっちゃうくらいです(笑)。まあここ最近は十分メロディックだったから大丈夫かな。ギターリフはスラッシーでかっこいいし。

 

 

とにかくメタルに攻撃性を求めている方も、メロディーに酔いしれたい方も共に満足させてくれるであろうメロディックスラッシュの名盤であることは間違いないでしょう!デビューから30年以上経過し、音楽性がブレた時期を経験しつつもこうして最高傑作と思わせる充実の作品を生み出した彼らに心の底から感服です。

素晴らしいアルバムをどうもありがとう!!

 

 

M5「Gods of Violence」MV

MVも悪魔的でカッコイイ!

 

 

M4「Totalitarian Terror」MV(激オススメ!)

個人的には本作のベストチューン。ギターが素晴らしすぎてもう・・・(涙)