スラッシュメタルが熱いっ!!
カッコイイィィィッ!!!
ザクザクのギターリフにツーバスドコドコドラム!!吐き捨てシャウト!!この荒々しさ、攻撃性、スラッシュメタルバンザイ!!
いきなりなんだとお思いかもしれませんが、上記は僕の心からの叫びです。スラッシュメタルってかっこいいんですよ、いやホントに。
僕はメロディアスなサウンドが好きなので必ずしもスラッシュメタルがツボかと言われれば違うのですが(汗)、スラッシュ特有の激烈な轟音リフを浴びればやっぱり興奮しちゃうわけです。こちとら血の気の多い若者なのですからね。そしてここ数年スラッシュメタルバンドが良作をバンバンリリースしていてうれしくなっちゃうわけですよ!先日感想を書いたKREATORなんてその最たる例ですし、PARADOXやTESTAMENT、MEGADETHも力作を発表していて、ベテランを中心に名曲・名リフが続々生まれてきてますし。
そして今回のOVERKILLの新作『The Grinding Wheel』も素晴らしいスラッシュメタルアルバムに仕上がっております。
スラッシュメタルといえばやはりそのスピードが魅力であると思っている方、結構多いと思います。僕もそうでして、スラッシュメタルはスネア裏打ちで爆走するパートに陶酔するのがいいんだ!なんて考えの持ち主です。しかしながらこのアルバム全編疾走しまくっているわけではありません。むしろミドル~アップテンポのパートが中心核になっています。
しかしそのことがまったく気にならないほど攻撃的なリフが充実しまくっているのです。大木すらブッタ斬れるのではと思うほど鋭角的なリフが全編にわたって冴えておりヘッドバンギングを誘発。ノリの良さを醸し出しつつ変に軟弱にならずへヴィさを保ち、かつ程よいキャッチーさを放つサウンドがたまらない快感を生み出しています。
またミドル~アップテンポが多いからこそいざ疾走した時の高揚感はハンパではありません!M8「Red, White and Blue」のタガが外れたかのような爆走、M10「The Grinding Wheel」中盤の手に汗握る疾走パートとかメチャクチャカッコイイ!!ラストの壮大なクワイアもドラマチックで良し。ただひたすら愚直なまでに突っ走るのではなくこういったドラマ性を感じさせるのはベテランの強みでしょうか。
また個人的に本作の敢闘賞はベースのD.D.ヴァーニだと思います。スラッシュメタルはザクザクしたギターリフが前面に出てくるため、リズムを刻むベースラインがなかなか聴き取りにくいことが多いのですが、本作のベースはかなりへヴィに歪んでおり音の重厚感を底上げするのに一役買っています。バキバキ唸るラインが実に爽快。D.D.ヴァーニ、良いベーシストです。
最初から最後まで一分のスキもない本作ですが、ベストチューンを挙げるなら先行公開されたM3「Our Finest Hour」ですかね。ボビーのヒステリックなシャウト、スラッシーでカッコよすぎるギターリフ、心地よい疾走感、ほのかににじむキャッチーさと彼らに求める要素がすべて盛り込まれた緊張感に満ちたスラッシュメタルの名曲です!
メロディー派の僕としては本作より先に発表されたKREATORの『Gods of Violence』の方が好きなのですが、純正なスラッシャーの方は本作の方を気に入るのではないでしょうか。メロデス要素のない純度100%のスラッシュメタルですから。
M2「Goddamn Trouble」 MV
M1「Mean, Green, Killing Machine」 Lyric Video
M3「Our Finest Hour」
この曲にピンときたら買い。