日本のメロディックデスメタルバンドの3rdアルバム。
いや~~やってくれましたね!!
前作『THE HIGHEST OF DYSTOPIA』も非常にクオリティーの高い名作でしたが、それすら上回る(僕の感覚ですが)傑作を生み出してくれましたよ!!
基本的には前作からの流れを汲むシンフォニックな装飾と共に哀愁のリードギターが絡み疾走する、オーソドックスなシンフォニック/メロディックデスメタルサウンドですが、本作はシンフォサウンドとメロディーのドラマチックさが半端じゃなく増強されており、世界の一級線のバンドにまったく引けを取らないクオリティーに達しています。
イントロのM1「Earthrise」に続くM2「A Torch For Avengers」からして悶絶級の名曲です。壮麗なオーケストレーション、キャッチーで流麗でメチャクチャカッコイイギターソロ、ラストの大サビの荘厳なドラマチックさ・・・もうたまらん。サビ裏で流れるピアノがジブリ的というか久石譲さんっぽいのもポイント高(笑)。
ブラストビートと超高速のバスドラ連打でアグレッシヴさは文句なしながら、ギターソロのクールさ、叙情性もバッチリなM4「The Revelation」、儚いピアノの音色と哀愁バリバリのシンフォニックサウンドが聴き手の涙腺をえげつなく刺激するM5「Dancing Flames」(ピアノで何となくEarthists.を思い出しました/笑)、Emiさんの野獣のようなヴォーカルとキャッチーに唸るギターが共に疾走するパートが獰猛な勢いに満ち満ちているM8「Hybrid Evolution」、タイトル通り和の雰囲気が押し出された(こういった和風サウンドも大好物です)M11「Land Of The Rising Sun」などなど一分のスキもないドラマチックな名曲のオンパレード!
特にM7「The Sea is...」の感動は筆舌に尽くしがたく、このサビの哀愁と同時にほのかなポップさも滲ませたメロディーは僕のツボに直撃しました。まさにタイトル通り大海原を連想させるような壮大さに満ちた強烈なキラーチューン!
前作もそうでしたが一曲の長さが短めになっており(ほぼすべて3~4分台でまとまっており5分を超える曲が無い)、どれだけ装飾に凝った曲を収録しても、途中でダレるようなことがなくスッキリ聴きとおせるのも素晴らしいです。
オーケストレーションを最大限上手に活用しつつ、デスメタルのブルータリティーを全く損なうことなく綺麗にまとめ上げた傑作中の傑作。デスメタルにドラマ性、叙情性を求めている方は本作をスルーしてはいけません。個人的にはKREATORの最新作と並んで今年のベストアルバム候補かも。
M4「The Revelation」 Official Audio
M5「Dancing Flames」 Official Audio
M11「Land Of The Rising Sun」 Official Audio
本作のトレーラー映像