ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

THE冠 『奪冠』 (2017)

THE冠 『奪冠』

「戦う魂 貫く心 それがヘビーメタル!!」

 

 

自分なりのヘビメタを貫き続けて20年以上、愛すべき我らがメタル兄貴・THE冠のベスト盤2枚に続いて発表した、待望のニューアルバム。

 

 

M1「奪冠」から笑っちゃうくらい冠節が効いた名曲。綺麗なオルゴールからへヴィなリフが刻まれた後、冠さんの十八番のメタリック・ハイトーンシャウトが炸裂し疾走!所々にユーモアが散りばめられながらも、自分のメタル人生に懸ける決意が溢れまくった歌詞も熱すぎる!!非常にキャッチーで叙情性に満ちたサビも素晴らしい!!新たな代表曲となりえる名曲でしょう。

 

 

ジャンプにモッシュ、サークルにシンガロング、ヘッドバンギングなどのライヴの盛り上がりが容易に想像できるパートが目立つM2「ただ単に」を聴き終えるころには、すっかりTHE冠流ヘビーメタルの虜。

 

 

骸骨祭りをはじめ様々なロックフェスに出演するなど、J-ROCKアーティストとの交流も深い冠さんらしく、必ずしも正統的なメタルではないM4「やばい」M7「奇祭」といったミクスチャーナンバーがあるのもポイント。「何かROTTENGRAFFTYっぽいな」とすら思いましたよ。そう思うと冠さんの声質もNOBUYAさんっぽく聴こえてきた(笑)

 

 

漢の哀愁をただひたすらにジックリ味わえるM5「ヘビーメタル」、最もJ-POP的な切ないメロディーを高い歌唱力で歌い上げるM10「冠、メロイックサインやめるってよ」といったバラードの出来も良し。やはりヴォーカルの歌唱力が高いからこそ、こういった楽曲もサマなりますね。

 

 

全10曲にTHE冠の魅力が込められた聴きどころ満載のアルバムですが、中でもキラーチューンはM6「恐怖のベルが鳴る」M9「イロモノ」の2曲。

 

 

前者はモロにJudas Priestの影響が出まくった、緊張感に満ちた疾走メタル。切れ味を増したへヴィリフと、高音から低音までシャウトを操るヴォーカルパフォーマンス、ツインリードも聴かせるギターソロ、そして身震いするほどカッコイイドラマチックなサビ!たまらん!!

 

 

後者は和の雰囲気を感じさせるメロディーが爆走するサビが悶絶級のカッコよさ。10/1の大冠祭でも披露されましたが(タイミングが合わずライヴ感想書けませんでした・・・)、アガりましたね、ええ。夕日に包まれてるような情景が目に浮かぶ郷愁が終始込められているのも、センチメンタルでいいんですよ・・・。

 

 

どこを切っても純度100%の冠流ヘビーメタルな傑作。イロモノが気にならないタイプのメタラーは聴き逃し厳禁です(むしろそのイロモノっぷりが良いのだ!!)。ヘビーメタルに人生を捧げた男の、暑苦しいまでのメタル愛をただただ全身で受け止めろっ!!!

 

 

ただひとつ惜しいのはこれだけ面白いアルバムを作っても、その魅力をしっかり伝えられるMVが無いこと。静止画が映されるだけのトレーラーじゃTHE冠の魅力は伝わり辛いと思います。せっかくインパクトのあるビジュアルですし、ライヴも非常に楽しいアーティストなのだから、視覚的に魅力を伝えられる映像が無いのはとってももったいない・・・。

 

 

本作のトレーラー

 

 

番外編 SADIST冠 「SADO METAL」

地味なトレーラー一つだけだと寂しいので、番外編としてこの映像を。

佐渡といえば、佐渡金山。金といえば、ヘヴィなメタル=ヘヴィメタルということで何をトチ狂ったのか(笑)佐渡観光協会佐渡島の魅力をPRするために迎えたへヴィメタルバンド・SADIST冠。

バックバンドこそ全然違いますが、ライヴの冠さんは歌声もパフォーマンスもこんな感じです。楽しいでしょう!?