ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

10/28 BABYMETAL WORLD TOUR 2018 in JAPAN EXTRA SHOW "DARK NIGHT CARNIVAL" at さいたまスーパーアリーナ

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神バンドギタリストの小神様こと藤岡幹大さんの急逝、そしてYUIMETAL脱退とネガティヴな話題が続くも、新体制としてワールドツアーを展開するBABYMETALが主催するDARK NIGHT CARNIVALへ行ってきました。

 

このイベントの開催が決定した当初から「BABYMETALにSabatonにGALACTIC EMPIREのスリーマンなんて、面白くしかならんじゃないか!」と期待していました。

 

とはいえBABYMETALのライヴというのは外タレと違ってチケット争奪戦が相当厳しいことが予想される。行けるわけないかな...と思いつつも、チケットぴあの先行抽選に参加しました。

 

そしてその結果まさかの当選。第一希望はスタンディングフロアで、それは外れてしまったものの、第二希望のMOSH'SH SEAT(要はスタンドの指定席)に見事ゲットに成功しました。

 

ひゃっほう! やったやった! ウキウキするぜいっ!!!

 

気志團万博も先行抽選に当選したものの、あの時は普通に一般発売で一日券が出ていたので、今回こそは幸運だったな!

 

...と思っていたらこんな記事が。

 

DARK NIGHT CARNIVALは当選祭り!今後のチケット申込みスケジュール

 

 

 

 

 

 

 

 

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トウセンマツリ?

 

 

 

 

 

 

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まあいいや。

 

さて気を取り直して当日、開演50分前くらいにさいたま新都心駅へ降り立つと、ベビメタTシャツ・パーカーに身を包んだファン、赤いスカートを基調とするコスプレをした女性、神バンドのコープスペイントを施した人、普通のメタルヘッズっぽい人などなど多種多様なお客さんがわんさか。小さな女の子がMOAMETAL、YUIMETALの恰好をしていたりしてなかなか微笑ましく可愛らしい。ここを見てるだけでも何だか楽しいぞ。

 

ちなみに僕はメタルTシャツにライダースのジャケット、ジーンズと、メタルヘッズっぽいと思われるスタイルを意識しました。まあジャケットは数年前にハードオフで500円で買ったヨレヨレのものですが(笑)

 

チケットを見ると僕はNゲートからの入場らしく、看板に従って並ぶと結構な長さ。開演までに間に合うかな...とちょっと心配になるも、なんとか充分余裕をもって会場入り。発券された座席指定の案内を見ながら席を探すと...

 

高い。メチャクチャ高い。

 

僕、一応最速先行の第二希望に当たったんですが......メチャクチャ高い位置の席で、ステージからそりゃあもう遠いこと遠いこと。何故じゃ。

 

釈然としない思いを抱えつつも、場内のFIVE FINGER DEATH PUNCHやMEGADETHANTHRAXなどの名曲を聴きつつ、最初のアクトをおとなしく待つ。

 

 

GALACTIC EMPIRE

 

スター・ウォーズのキャラクターの衣装に身を包み、劇中の楽曲をメタルアレンジでプレイする異色のインストメタルバンド。ダース・ベイダーの「コォー...」もバッチリ再現。一応本人の名前は"ダーク・ベイダー"だそうですが。

 

実をいうと僕はスター・ウォーズまったく観ていないといっても過言ではなく(幼稚園くらいの頃に母方の実家でビデオを見たという事実はボンヤリ残っているものの、内容はすべて忘却の彼方)、せいぜいダース・ベイダーが主人公の父親で、C-3POR2-D2という仲良し二人組がいるという知識しかないのです(笑)

 

興味ないわけではないのですが、シリーズの本数が多く(しかも噂によると1からの始まりではないらしいし)、派生作品も相当数あって、今から観ようと思うと億劫になっちゃうのです(同じ理由でジョジョの奇妙な冒険も読んでない)

 

しかしそんな僕でもメインテーマとダース・ベイダーのテーマはよく耳に馴染んでおり、ヘヴィかつタイトな演奏、そしてメンバーのコスチュームの面白さで楽しんで聴けました。ただステージとの距離が距離なだけに、誰が何をやっているのかわかりにくいことこの上ないのですが...。せっかくモニターが3つもついているのだから、そこに映してくれればいいのに...。

 

オールインストということで場内はあまり盛り上がっているという感じではなく(歓声は上がっていたけど)、じっくりと聴き入っている感じで、ヘッドバンギングやらフィストハングやらもほとんどない。やはりみんなスター・ウォーズのコスチュームを着たメンバーがメタルを演奏しているという物珍しい光景をしっかり観たがっているということか。

 

ただステージ上でやたらカメラマンが堂々と動き回って写真を撮りまくっているのは世界観的にどうなのだろう(笑)

 

あとライヴの中盤、灰色の巨大ビーチボールがアリーナに投げ込まれたのですが、速攻で後ろへはじき出されて真ん中付近の通路にボテボテと情けなく落下、その後しばらくしてからスタッフが拾ってもう一度投げ入れても、これまたあっという間に外へと投げ出されてしまったのは何だか残念(笑) この演出は稀にみる不発っぷりでしたね...

 

 

Sabaton

 

このバンドが一番の目当てであるというガチなメタルヘッズも一定数いたと思われる、スウェーデンの国民的ヘヴィメタルバンド。過去に二度LOUD PARKで観たことがあり、そのどちらも非常に楽しかっただけに僕の期待値も高い状態。残念ながらステージ上に戦車はなく、普通のドラムセットになっていました。

 

オープニングは過去と同様「Ghost Division」で、そのキャッチーでありながらも軟弱さとは無縁なパワフルメタサウンドに一気に気分が高揚してくる。ヨアキムのヴォーカルは動き回っているせいかやや不安定気味か。とはいえそれでも彼の個性的な雄々しいウォーメタルヴォイスの迫力は充分。

 

上から見たアリーナの様子もかなり盛り上がっており、一曲目の段階から前につんのめるようにグシャグシャッとモッシュが発生しているのがわかりました。ノーザンのライヴのときも思いましたが、こういう状況を上から眺めるのってなかなか面白いもんですね。

 

のんびり席に座っていないで立って盛り上がりたかったのですが、僕の周りは皆座ったままの鑑賞で、僕だけ突っ立っているわけにもいかず、しょうがないので座りながらヘドバン。

 

「新しいギタリストを紹介するよ!トミー・ヨハンソン!」とヨアキムが叫ぶと、ステージ下手のトミーがギターを掲げて歓声を浴びる。その後トミーが「Swedish Pagans」のメロディーを弾き、ヨアキムにバカ呼ばわりされる流れは去年のLOUD PARKとほぼ同じ。今回集まっているのはほとんどBABYMETALのファンだから、まったく同じくだりを入れても大丈夫だろうと踏んだのか、それとも最近のライヴでは毎回行っているのか...。

 

その後も「Carolus Rex」のような、ミドルテンポで厳かに進むナンバーから、「Night Witches」のような性急なテンポで進む楽曲までプレイするも、すべての曲に共通するキャッチーで聴きやすいメロディーと剛直なパワフルさが見事にライヴ映えしており盛り上がりが沈静化することはなく、ほぼSabatonのホームのような状況に。やはりこのバンドの観る人の心をとらえる魅力は並みじゃないんだなあと改めて実感できますね。

 

そしてそんな場内の熱気が最高潮に達したのが、わが国の歴史をテーマにした「Shiroyama」。この曲においてはモッシュどころかサークルピットまで発生する勢い!ずっと座りっぱなしだった僕の周りでも、一曲終えるごとに拍手喝采でしたし、当初は「BABYMETALだけでいいのに...前座いらないなあ...」なんて思っていた人たちの考えを見事にブッ飛ばしてくれたステージだったのではないでしょうか。彼らのライヴバンドとしての力量をまざまざと見せつけてくれました。

 

 

BABYMETAL

 

トリはもちろん主催のBABYMETAL。さいたま新都心の改札前では「19時30分ごろに混雑が予想されます」という立て札があり、始まった時間は18時30分を少しすぎたあたりだったと思います。つまりメインアクトなのに1時間程度しかやらないということ。

 

なんか短くねえか?とも思いましたが、まあ明日普通に仕事だと考えると早めに終えてくれるのはありがたいと前向きにとらえる。

 

英語のナレーションと映像が流れる中、ドラクエにでも出てきそうな杖を持ったSU-METALがゆっくりとステージ中央を歩いていき、ちょっとした花道のように三角形に飛び出たステージ先端に立つ。そしてステージがゆっくりと上にせりあがっていく。こういう大掛かりな仕掛けを施したライヴってなかなか観る機会がないので、しばしステージに釘付けになってしまいます。

 

一曲目はBABYMETALの新章の幕開けとして公開された「Distortion」。モダンヘヴィでテクニカルなリフと、非常にキャッチーなシンセの音色が走るナンバーで、早速場内からサビの"ウォーオオーオオーオオー!"というシンガロングが木霊する。ここにきてスタンド席の人たちも総立ちで、僕もそれにつられて立ち上がる(そうしないとステージ見えないし)

 

そしてBABYMETALを一躍世界のアーティストへと変貌させたきっかけとなった「ギミチョコ!!」がプレイ。本来MOAMETALとYUIMETAL二人の掛け合いが行われる"あたたたたた ずっきゅん!"のくだりはMOAMETALが一人でこなしており、何かちょっと切ない気分にさせられる。

 

しかしこの新体制のBABYMETAL、メンバー二人の他に五人のダンサーがおり、計七人でステージ上を動き回る編成なのですが、これだと遠目から見たら「SU-METALとそのバックダンサー」にしか見えず、正式メンバーであるはずのMOAMETALの立場が弱くなっているように思えてならんのですが。

 

いや、モニターにはMOAMETALが多く抜かれていたので、あくまで他五人はサポートという意識なのでしょうが、衣装が全く同じなためセンターでメインヴォーカルを務めているSU-METAL以外の判別が一切できないことになってしまっているのは、仮にも二人組ユニットとしてはいかがなものか。

 

まあとはいえライヴパフォーマンスに何か悪い点があるかといえば無いわけで(しいて言えばマイクのせいなのか、SU-METALの歌声がやや不安定に響く箇所があったくらい)、「紅月 -アカツキ-」「Starlight」というメロディックナンバー2連発には胸が熱くなる。前者は特に好きな楽曲であるため、切々とした歌い出しからビビッと反応してしまった。パイロもバンバン上がり視覚的にもド派手なことに。

 

そしてその後プレイされた「META! メタ太郎」ではGALACTIC EMPIREのダーク・ベイダーとSabatonのヨアキムが後方から登場。そしてステージ前方に4人が並び再び舞台がせり上がる。

 

そこには真っ黒な衣装に身を包んだ可愛い女の子二人にダース・ベイダーとグラサンマッチョが挟まれているという何とも名状しがたい光景が(笑)

 

しかし二人とも何かパフォーマンスしたり歌ったりはせず、特に何をするでもなく曲が終わったらはけてしまった(笑) 二人が戦ったりしたら面白かったのに。

 

その後は「メギツネ」「KARATE」という王道の2曲で場内をヒートアップさせ(特に「メギツネ」における合いの手の声量の大きさは今日イチではないかと思えるほど)、「Road of Resistance」ではこの日最大級のウォールオブデスとサークルピットが出現しました。ま、混ざりてえぇ...!!

 

「Road of Resistance」におけるシンガロングにて場内が一つになる。最高音部で若干全体的な声量が落ちるも、まあ男性が中心の客層だからしかたない。僕は声は高い方なのでフツーに出せるけどな!(ドヤ顔)

 

ここにきてのアグレッシヴな定番曲の連発には僕も当然アガるのですが、残念ながら限りある時間、この曲が終わった後はラストの「THE ONE」。スモークがたかれ、暗転した中でのステージの中央でSU-METALが歌い上げ、やや迫力不足な(汗)パイロが上がり幕を下ろしました。

 

GALACTIC EMPIREが30分弱、Sabatonが45分、BABYMETALが約1時間と、正直物足りなさは残るものの、三者三様の個性的なメタルサウンドは非常に面白く、全アクト興味深く楽しく観ることができました。特大のサークルを上から見下ろすのもなかなか楽しいですしね。

 

ただせっかく新体制として生まれ変わったばかりでこんなこと言うのもアレですが、やはりBABYMETALはあの三人組というイメージが抜けきらないだけに、どうしても過去と比較してしまうのは否めませんね...。

 

そんな僕のつまらん心の引っかかりを吹き飛ばしてしまえるようなパワー溢れる楽曲、パフォーマンスを今後は期待したいところです。まずはMOAMETALにもっと光を。