ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

HELLOWEEN 『Straight Out Of Hell』 (2013)

HELLOWEEN 『Straight Out Of Hell』

皆さまハッピーハロウィン!トリック・オア・トリート!

 

一緒に仮装パーティーしてくれる仲間などいないワタクシ(泣)、仕事終わりに一人PCの画面に向かっております。

 

もうすでにTwitterなどで言われ尽くしている感がありますが、やはりメタルヘッズにとってのハロウィンといえば"HALLOWEEN"ならぬ"HELLOWEEN"。僕もその波に便乗して、HELLOWEENの中で最も好きな作品の感想を書いてみようと思います。まあコレ書いてる時点で21時過ぎ、もうすぐ10月31日は終了しますが...。

 

HELLOWEENの最高傑作と言えば?」と問われれば、多くの方が守護神伝第一章&第二章の名前を挙げると思います。メロディックパワー/スピードメタルの礎を築いた名盤として、今なお多くの人に愛されている作品。

 

しかしこの二作が発売されたころはまだ生まれてもいない僕にとっては、発売から20年以上経ち、ヘヴィメタルというジャンルに触れ始めた段階で「何か名盤だって言われてるから相当良いんだろうな」と期待を抱いて聴いてみて、やや肩透かしを食らってしまった作品でもあります。

 

もちろん「Eagle Fly Free」や「I'm Alive」といった疾走曲は普通に良い曲だなと思えたものの、全体的にややコミカルな曲だったりポップな曲があったりと幅があり、「あまりメタルメタルしてないなあ...」とちょっと思ってしまったものです。

 

今でこそ普通に聴けるようになったものの、やはりファーストインプレッションがそんな感じだったためか、個人的にはマイケル・キスク時代よりもアンディ・デリス加入後の作品の方が好きなのです(だからこそHELLOWEENにはアンディ期の楽曲をもっとライヴでやってほしい...)

 

そしてそんなアンディ加入後の作品群において個人的に最高傑作だと思っているアルバムが、2013年発表の『Straight Out Of Hell』。

 

この作品の何が良いかって、やはりこのバンドの一本調子に陥らない多様性が充分発揮されつつも、"キャッチーなメロパワ"という基本線がアルバム全編に渡ってブレていないところだと思います。

 

いきなり壮大かつ劇的な大作M1「Nabataea」から仰々しくスタートし、インパクト大のツインリードと哀愁の効いたサビが非常にキャッチーなスピードチューンM2「World Of War」で完全にアルバムの世界に引き込まれる。

 

曲タイトルを叫ぶシンガロングとうねるベースが特徴的なM3「Live Now!」でテンポが落ちても高揚感は持続、そのまま"Happy Happy HELLOWEEN"の十八番といえる強力なキラーチューンM4「Far From The Stars」と続く流れはまさに完璧の一言。

 

その後もメロウに聴かせる哀愁ミドル曲や、ヘヴィさを押し出しやや攻撃的な側面を見せる曲、一撃必殺の劇的スピードチューンなど幅広く、かつバランス良く取りそろえた名曲・佳曲のオンパレード。最後まで一切飽きることなく聴かせる楽曲の構成と充実感が素晴らしいのです。

 

特にひと際キャッチーなメロディーがサビで聴けるアップテンポナンバーM9「Straight Out Of Hell」、シンフォニックなアレンジによってさらにドラマチックさを増した感動のスピードメタルM11「Years」の素晴らしさたるや!前述のM4と並ぶ、本作を代表するキラーチューンだと思います。

 

アルバム全体における完成度も、各曲のクオリティーの高さも、全てにおいて超高品質な近代メロパワの一大傑作。個人的にはHELLOWEENの名盤と言ったらコレ!」なレベルで気に入ってます。

 

M1「Nabataea」 MV