ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

11/26 BON JOVI / This House Is Not For Sale Tour 2018 at 東京ドーム

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全世界規模のモンスターロックバンド・BON JOVIの5年ぶりの来日公演に行ってきました。

 

正直に言うと僕はBON JOVIの大ファンというわけではありません。アルバムもそんなに何度も聴きこんではいないし、個人的な琴線にドンピシャで引っかかるとも言い難い。

 

とはいえBON JOVIと言えばハードロックという範疇を超える人気を誇る、ロック界のリヴィングレジェンド。ロックファンとして一度は生で観てみたいと思っていたのも事実です。

 

また会場が東京ドームという点もポイントですね。小学校1年生くらいの時に、父に連れられて野球の試合を見に行ったことが2回ほどあるくらいで、その後20年近く足を踏み入れることのなかった会場(青春時代は札幌住まいでしたし)。この機会を逃せば音楽ライヴで東京ドームに行くなんてことはもういくつあるかわからない。

 

そんなわけで割と開催ギリギリになっていても売れ残っていたS席のチケットを購入し(VIP席と安い席はソールドしていました)、定時ダッシュで一路水道橋へ。都心へのアクセスが良くない職場ながら、業務時間が終了するや否や速攻で飛び出せば多少の余裕はできる。

 

いつぞやのHER NAME IN BLOODのようなことも幸いにして起こらず、会場となる東京ドームへ到着。40ゲートを通ってちょいと席を探すのに戸惑いつつ着席。

 

......なんだかS席なのに遠いな...。まあ一般発売して結構経ってから買ったし、真正面で観やすい位置ではあるから別にいいんですが。

 

開演時間の7時ちょうどに暗転、ステージのバックのスクリーンに日の丸をあしらったイメージ映像が流れ出すと、場内は一気に沸き立つ。僕の右隣のオバちゃんも「キャーーーッ!!」と黄色い声援(笑)

 

オープニングは「This House Is Not For Sale」。ジョン・ボン・ジョヴィの声は原曲通りの、渋くも味わいのある歌声を披露しており、曲自体も結構好きなだけに気分が高揚してくる。

 

しかしやはりリアルタイム組と思われる人たち(バンドは今なお現役なので、僕だってリアルタイムと言えるのですが)は、やはり最近の曲は知らないのか、一部の熱心に声援を送る人たちは別として席を立とうとはしない。ワンマンだというのに何か寂しい。

 

しかし3曲目にして「You Give Love A Bad Name」で"Shot through the heart! And you're to blame!"と歌い出されると、会場から割れんばかりの歓声が上がり僕の周りの人たちも皆一様に立ち上がる。ちなみに僕は最初から立ってましたよ!(笑)

 

やはり名曲は強く、バックのモニターに表示される"Bad Name"の文字に合わせシンガロングが巻き起こる。一曲前の「Raise Your Hands」でも会場中で手が上がり盛り上がりを見せていましたがこの曲は格別でした。ラストのサビではもちろん大合唱。

 

ただ僕としては新譜から披露された「Roller Coaster」の方が歌いやすくて好きなのですが(笑)

 

また世間一般的にはなかやまきんに君のテーマソング扱いされている(笑)「It's My Life」、甘口成分をやや控え、シリアスなムードとメロディーを押し出した「We Don't Run」が特に良かったですね。その他の曲も随所に心に響くキャッチーさと、アリーナロック的なスケール感が感じられました(ぶっちゃけあまり聴きこめていないので、「この曲何だ...?」と思ってしまう瞬間も多々あったのですが/笑)

 

メンバーは豆粒のように小さく、どんなパフォーマンスをしているのかはろくすっぽ観られないので、基本的にステージ両脇のモニターを注視していましたが、やはりフロントマンのジョンの存在感はすごかった。もう56歳であるというのに、足を大きく開き観客に向かって高々と手を掲げる姿はロックスターそのもの。

 

途中のバラードではギターを抱えてしっとりと歌い上げるのですが、個人的にジョンにはあまりギターは似合わないと感じましたね。マイクスタンド前に己の体躯ひとつで堂々と立って歌う方がカッコいいな。

 

バックの演奏陣も見せ場こそあまり多くないものの、時折見せるツインギターの掛け合いとソロはなかなかにカッコいい。適度にスリリングな演奏の応酬を披露しており、単なる甘口ポップスに陥らせない。ロックしている!と感じるのはハードさをキチンと残したこの演奏があればこそでしょう。

 

ただやはり前述したように、ジョン以外のメンバーの見せ場が少なく、どうしても"ジョンのワンマンバンド"という印象を受けてしまうのは否めませんね...。まあバンド名からして当然といえば当然なのでしょうけど。せめてリッチー・サンボラがいれば多少は変わっていたのかな...。

 

僕の隣のオバちゃんもジョンの名前はバンバン叫んでも、他のメンバーの名前はただの一度も発さなかったことからも、ワンマンバンドっぷりかうかがい知れるというもの(笑) ギターとか結構いいプレイしてたと思うのですが。

 

あとバンドのパフォーマンスとは一切関係ないことですが、グッズにピカピカ光る腕時計があったらしく、暗い会場内でいくつも光っていたことや、ペンライトを持った人も少ないながら見受けられ、そんな状況で黄色い声で「ジョーーン!」という叫びが木霊していたので、なんだか「ロックバンドのライヴ」というよりは、「ジャニーズやアイドルのコンサート」のような雰囲気を感じてしまったり...。これもジョンの甘いマスクゆえか。

 

あともう一つ言っておきたいのが、「静止画はOK、動画撮影はNG」とされている会場でずーーーっとスマートフォン掲げてるのはどうかと思うよ(苦笑) まったくもって個人的な意見ですが、やはりライヴは一瞬一瞬の生の臨場感が醍醐味であって、写真やら動画やらではその時の感動はほとんど残せないでしょうし。

 

そもそもライヴハウスがライヴの原点である僕にとって、スマートフォンの明かりが大量につきっぱなしのライヴ会場にはあまり魅力を感じないのです。「俺は撮影会に来てるんじゃねえ!ライヴを観に来てるんだ!」的な感情もちょっとあったりして(笑)

 

なんか話がちょっとずれちゃいましたが、名曲連打のアンコール含め(5曲はちょっと冗長に感じましたが)、生ける伝説の堂々たるライヴを2時間以上、じっくり体感することができたのは良かったですね。最後の最後で大名曲「Livin' On A Prayer」をやってくれたのも大団円といった感じで素晴らしかった。

 

ただ今後も東京ドームでライヴを観たいかと聞かれるとちょっと微妙かもね...。肉眼じゃメンバー全然見えないし。