ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

12/22 BiSH / BRiNG iCiNG SHiT HORSE TOUR FiNAL "THE NUDE" at 幕張メッセ

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今年最後(多分)のライヴに行ってきました!

 

2018年、破竹の勢いで人気と知名度を伸ばして様々なCMやテレビ番組のタイアップを取り、多数のフェスの出演を果たし、ついには日本レコード大賞の新人賞にもノミネートされるまでに至った(まあ今のレコ大に権威があるのかは甚だ疑問ですが)楽器を持たないパンクバンド・BiSHのツアーファイナル公演。過去最大規模となる幕張メッセでのライヴです。

 

幕張メッセは今までサマソニパンスプワープドツアールナフェスなどで結構足を運んできましたが、単独公演で来る機会はほとんどありませんでした。この日を除けば2013年のBRAHMANの相克ツアーファイナルくらいかなあ。

 

そんな貴重な(?)経験ができ、かつ大躍進を果たした2018年の締めくくりとなるツアーファイナルということで、脂の乗り切ったパフォーマンスを観せてくれるだろうと期待し、ローチケの先行に申し込んで見事一発当選。

 

開場14時半・開演16時というかなり早いスタートであるため、昼メシ食ってちょっと食休みしたら即外出。意気揚々と幕張へ向かいましたが、家を出た段階で雨が勢いを増し、さらに同日に幕張で開催されているジャンプフェスタ組とカチ合った混雑にも巻き込まれ、やや出鼻をくじかれた感じ。

 

無事に幕張へたどり着き11番ホールのクロークに荷物をあずけて入場列の最後尾へと並ぶ。公演一週間前になって前売りチケットの発売締め日が延長されたり、Twitterの宣伝が盛んになったりしていたので「ひょっとしてあまり売れ行き良くないんじゃ...」と危惧しましたが、何の何の、ソールドこそしなかったとはいえ充分人は多い。

 

所謂ドルオタっぽい風貌の人から、普通の大学生くらいの若い人、ディッキーズの短パンを穿いたライヴキッズっぽい人、子供連れまで客層はかなり幅があり、また普通のアイドルとは違いメンバーが必要以上にキャピキャピしていないからか、女性客の人数もかなりのもの。幅広いリスナーにウケているんだなあと実感しました。

 

しかしMotörhead、さらにはPARADOXのTシャツを着ている人を見たときはひっくり返りそうになりました(笑) BiSHのワンマンに足を運ぶHR/HMファンなんて日本中で僕だけなんじゃないかとさえ思ってましたが、いやはや中にはいるもんなんですねぇ~...

 

今回は会場の規模が規模だけにスタンディングフロアはブロック分けされており、僕はi-2ブロック。

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早い段階でチケットゲットに成功したからか、センターステージの正面という結構良い位置でした。

 

開演時間ちょうど位にセンターステージの上方に設置されたモニターに、WACKの代表である渡辺淳之介さんとキャプテンのセントチヒロ・チッチさんの小芝居からの注意事項が流れ、その数分後に暗転。会場からは早速歓声(とメンバーの名前を呼ぶ叫び声)が木霊する。

 

今回は普段のように音源を流して歌だけ生というものではなく、ツインギターにベース、キーボード、ドラムがいるバンド演奏に、ストリングス隊を迎える仕様。演奏陣が後方のステージに集まったあと、バックのモニターにはオープニング映像が映し出される。メンバーが磔にされた状態から解放され、名前がデカデカと表示されたあと奥のステージへ集合していく。

 

しかし前述のブロック分けの図を見ていただければわかると思いますが、後方のステージと僕との距離はかなりのもので、メンバーはほぼ視認できず、映像も背伸びしながらようやく見れる状態でした。ふくらはぎがツラい...。

 

そして1曲目の最新シングル「stereo future」の演奏がスタートすると、メンバーが花道を走り出しセンターステージに到達。僕の前は比較的身長の高い人がいなかったこともあり、肉眼でも表情まで視認できるようになりました。基本的にi-1、i-2、指定席がある側を正面とした編成でのパフォーマンスであったため、なかなか良いポジショニングができたモンです。

 

しかしこの「stereo future」という曲、ストリングスによる豪勢なアレンジは悪くないものの、肝心の歌メロがやや弱いと感じており、もうちょっとサビでの盛り上げが欲しいかも。

 

そしてフェスでは毎回ラストにプレイされる「BiSH -星が瞬く夜に-」が早い段階で飛び出すと一気にフロアの熱気が増し、少なくとも僕のいる近辺が完全に"モッシュ"と呼んで差し支えない状況に。ロックフェスでモッシュピットが生まれるのはまあ当然として、ワンマンでもこういう状態になるとはちょっと意外でしたね。

 

まあパンクバンドを名乗るのだからモッシュは起きて当然か、と思ったものの、僕はライダースのジャケットを着こんでいたため暑苦しいことこの上ない(笑) 脱いでくりゃよかったと後悔するものの時すでに遅し。まあライヴの熱さは歓迎すべきでしょう!

 

ミドルテンポの「スパーク」ではオーディエンスがウォールオブデスの如く二つに分かれ、リズムに合わせて花いちもんめのように動くことが恒例らしく、人の流れに揉まれるまま強引に僕も参加させられることに(笑) 「ステージを見たいんだけど...」という思いもありつつ、まあこういうのは参加しておいた方がライヴに参加している感があるので良し。

 

最初のMCではメンバー一人一人の自己紹介とオーディエンスとの掛け合いが行われ、こういったノリがあることはDVDで知ってはいたものの、どんなことを言うかまでは把握していなかった僕は周りの熱気に見事に取り残されてしまった...。精進します...。

 

その後披露された『stereo future』のカップリングである「S・H・i・T」は疾走感あるキャッチーな楽曲で、個人的にはA面曲より好きな感じ。口を縦長に開いて手拍子する独自極まる振り付けもインパクトあり。

 

爽やかな叙情性を発揮する「HiDE the BLUE」、何気にドラムがパワフルに疾走している「本当本気」、青臭くもしっかり胸を打つサビが個人的な琴線にグッとくる「サラバかな」など、僕の好きな楽曲を適度に交えつつ進行していきましたが、特に印象的だったのは「My landscape」。

 

この曲そのものは先に挙げた曲ほど気に入っているというほどではないのですが、センターステージを取り囲むように薄い垂れ幕が落ち、イメージ映像が映し出される幕の中でパフォーマンスし、最後の大サビで解放されるように幕が下りる演出はなかなかドラマチックで、中盤のハイライトとして大いに会場を盛り上げました。

 

ライヴも少しずつ佳境に入るという段階で、ワンマンライヴで行われダダ滑りすることが恒例になっているらしいハシヤスメ・アツコさんの寸劇(ハシヤスメ劇場)が展開される。

 

「元は音楽活動をやっていて、後にコント中心の活動になったスターはドリフターズ。BiSHもドリフターズを目指して来年コントツアーをやります!」と高々に宣言しつつ、メンバーからは何の相手にもされない状況が10分強続くというもの(笑)

 

結局コントツアーを行う案は通らず、泣きじゃくるアツコさんが渡辺さんに向かい「来年ハシヤスメ・アツコ、ソロデビューできますか!!?」と問いかけると、爆笑しつつも了承し、アツコさんの表情が一気に歓喜のものへと変わる。

 

僕はよく人から「表情が固い」とよく言われるので、マンガのようにコロコロと変わる見事な顔芸にちょっと感心してしまいました(笑)

 

そしてそこからの「プロミスザスター」「GiANT KiLLERS」「MONSTERS」という鉄板の曲の畳みかけで本日の会場の熱気がピークに達する。後者の2曲ではステージ端からパイロも上がり、サークルピットも発生。人口密度も半端じゃなく上がり、ロクに身動きが取れないほどになりました。僕はパンク・ハードコア系統のライヴで幾度もモッシュにまみれてきたので、このくらいの押し合いであればまだまだ耐えられるのですが、さすがに暑さが厳しい...

 

そして本編ラストに「beautifulさ」「BUDOKANもしくはTAMANEGI」を披露していったん終了。「beautifulさ」では皆がサビで人差し指を上に突き上げるのが恒例なのですが、僕はギュウギュウのすし詰め状態のため手を上げることすらままならなかったです。周りの人たちもほぼそのような状況だった様子。

 

アンコールではメンバーが再びセンターステージに集まり、一人一人がこの日への思いや感謝の言葉を口にする。スクリーンにアップで映されるたびに周りから「カワイイ~!」と声が聞こえましたが、アツコさんがしゃべり始めたときのみ笑いが起こっていたのには吹きました。黙ってりゃフツーに美人なんですけどね。

 

「大きくなるにつれ批判もあって傷心する日々ですが、今日のBiSHは最高でした」と呼びかけたあとに「オーケストラ」「ALL YOU NEED IS LOVE」でクライマックスを迎える。スクリーンには歴代のアー写と歌詞が映し出され、振り付けに合わせて清掃員たちも肩を組みだす...のですが、前の人の肘が僕の胸に思いっきり押し付けられてメッチャ痛いんですけど(笑)

 

各々が感謝を伝えながら奥のステージへと戻っていき終了、かと思いきや最後の最後で「NON TiE-UP」。ストリングスが大仰に盛り立てるこの曲は、やはり生演奏だとより迫力が増して良いですね。個人的なイチオシポイントである大サビ前の演奏もしっかり堪能できました。

 

全ての楽曲が終了後、これまでBiSHに関わってきた人たちの名前が羅列されるエンドロールで余韻を残し幕引き。BRAHMANやSLANGのKOさんといったお馴染みの名前から、銀杏の峯田さんやサンボマスターの山口さん、GLAYのHISASHIさん、さらにはカンパニー松尾さんと、なかなかにカオスな面々でした(笑)

 

2時間半にも及ぶツアーファイナル公演となりましたが、パイロや照明効果をふんだんに取り入れた演出はなかなかに豪華で、2018年の最後の最後でハデなライヴを観せてもらいましたね。非常に満足度・充実度の高いアクトでした。ただ幕張メッセの音響の限界か、バンドサウンドは結構ダンゴ状態になりがちで聴き取りやすいとは言い難く、ヴォーカルも埋もれがちだったのはちょっと残念かな。せっかくの生演奏なのでもう少しクリアに聴きたかったのですが。

 

またセットリストはここ最近のシングル曲とライヴ定番曲がほとんどで、なかなか聴けなさそうなレア曲はあまりなかった感じ(せいぜい「DA DANCE!!」くらいか。これもDVDで観れるしなあ)。

 

もちろん初見の人も多いであろう大規模ライヴであるので、代表的な楽曲ばかりで固めるのは当然ではありますが、個人的にはこれまでのフェスで大方聴けているので、もうちょっと珍しいナンバーも聴きたかったのが本音。「Throw away」とか「Here's looking at you, kid.」とか「身勝手あいにーじゅー」とか「ウォント」とか「Story Brighter」とか......いろいろ出てくるな。

 

そしてBiSHのライヴ感想で毎回言ってますが、今回もまた僕が一番好きな「ファーストキッチンライフ」はやってくれませんでした。

何故やらんのだああっ!!!(泣)

ぜひ一度くらいはライヴで聴きたいもんです...

 

とはいえライヴ自体は良いものだったのは事実。特に並んでいる様子もなかったことから、良いライヴを観せてくれたお礼と自分へのクリスマスプレゼントも兼ねて、最近はあまり手を付けなくなっていた物販でTシャツを1枚購入。

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BiSHのオフィシャルTシャツってメタTと違って(笑)非常にシンプルなデザインのものが多く、結構普段着でも使えそうなものが多いんですよね。

 

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まあ僕は普段からメタT着てますけど(爆)

 

 

いつかこの曲をやってくれますように...( ̄人 ̄)