ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

マキシマム ザ ホルモン 『これからの麺カタコッテリの話をしよう』

マキシマム ザ ホルモン 『これからの麺カタコッテリの話をしよう』

ヴォーカルのダイスケはんが頚椎椎間板ヘルニアによる手術のため、ライヴ活動休止を余儀なくされたマキシマム ザ ホルモン

 

しかし休止前にMVの撮影やレコーディングは終えていたらしく、こうしてアルバム『予襲復讐』以来5年ぶり、DVDに同梱されていた『耳嚙じる 真打』を含めれば3年ぶりとなる新作が発表されました。

 

ただ本作はボートラを含めた5曲入りCDに加え、雑誌「コロコロアニキ」に収録されている、マキシマムザ亮君監修のマンガ「マキシマムザ亮君の必殺!!アウトサイダー広告代理人」の最終話まで掲載した192ページにおよぶコミック、そしてライヴの先行抽選権、オンラインショップのID、はてはグルメクーポン券まで付いてくるという、ロックバンドのCDとしては前代未聞の特盛パッケージとなっています。

 

というか本作はそもそもCDではなくコミックという扱いらしく、オリコンチャートでもシングルCDランキングではなく、BOOKランキングのコミック・エッセイ部門で1位を取るという、バンドの新作とは思えない不思議な名誉を授かった作品です。ロックバンドがこの順位を獲得したのは史上初!だそうですが、そりゃあそうでしょうね(笑)

 

マンガの内容についてはネタバレになるため伏せますが、まあ亮君の異常なクリエイティヴィティが垣間見える、らしさ全開の内容となっております。

 

そしてメインとなるのが新作CDの方ですが、これがまたホルモンらしい面白い仕上がりに。

 

M1「maximum the hormone Ⅱ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~」はカオティックなヘヴィリフとダイスケはんの高音シャウトで畳みかけ、シンガロングパートやブレイクダウンも設けつつ、サビはポップでファンキーという、まさに"ホルモン流やりたい放題ミクスチャー"。歌詞は「亮君はデブの方が良かった」「亮君痩せた?大丈夫?」と言い続ける人へのアンサーソングとなっています。

 

M2「G'old~en~Guy」は独特の語感を操る亮君の作詞能力が遺憾なく発揮されつつ、サビは一転して非常にキャッチーでわかりやすく疾走する楽曲。キレキレのナヲさんのヴォーカルワークがカッコいいですね!

 

M3「肺脂西班牙〈we're the 俺〉」はアルバム『ロッキンポ殺し』収録の「ハイヤニ・スペイン」の再録バージョン。基本的には元の楽曲に忠実ながら、後半のダイスケはんパートが思い切りヘヴィになっていたり、良くも悪くも荒かった歌唱スタイルが全体的に引き締まっていたりと、より重厚でソリッドに生まれ変わっています。リレコーディングものって大抵元のバージョンよりモッサリしていて覇気がないと感じることが多いのですが、ホルモンは決して変におとなしくなることがないのが頼もしい限り。

 

M4「拝啓VAP殿」は"惑星亮"という謎の星の言語で歌われた(笑)、ワーナー移籍前に長年在籍していたVAPへの思いを歌詞にしたポップパンクチューン。何となく2003~2005年あたりのホルモンを彷彿とさせる一曲で、爽快な疾走感が心地よい一曲。あの「適当アドリブめちゃくちゃ語」で伝説となったB-DASHを思い起こすと話題になったようですが、確かに言われてみればそんな気もするな(笑)

 

まあぶっちゃけ普通のCDとして販売してほしいという思いもあるにはありますが(笑)、この常軌を逸したこだわりこそが亮君の、そしてマキシマム ザ ホルモンというバンドの個性であり、面白さの源泉なのでしょう。マンガもしっかり読みつつ、先行リザーブチケット抽選にも参加させてもらいました

 

寡作なホルモンのことですしダイスケはんの容態の関係もあることから、今後新作はしばらく発表されないはずなので、本作を聴きつつ復活を気長に待っていようと思います。

 

M1「maximum the hormone Ⅱ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~」 MV

 

M4「拝啓VAP殿」 MV