ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

3/23 CRYSTAL LAKE / AGAINST THE ODDS ~FREE ONE MAN SHOW~ at 新木場STUDIO COAST

20190323_AGAINST THE ODDS

怒涛のDownload Japanからわずかに二日、またまたライヴに行くこととなりました。

 

世界各国をまたにかけた活動を展開し、スペインにて開催されるRESSURRECTION FESTに錚々たる面々と並んでメインステージに立つことが決定した、現在の日本のメタルバンドで最も期待がかかっているであろうCRYSTAL LAKEの無料ライヴです。

 

 

 

そう、無料ライヴです。

 

新木場STUDIO COASTというデカバコで開催日は土曜日、今ノリにノッているバンドのワンマンをチケット手数料+ドリンク代=716円で観られるとは、おトクなんて言葉では済まされないレベル。

 

最新作『HELIX』の出来も良かったことだし、こりゃあ絶対に行くしかないと思い速攻でチケット抽選に申し込み、見事に一発当選を果たす。Downloadや前日の飲み会の疲れも厭わずに新木場へとレッツゴー。

 

新木場駅に到着すると、おお、早速ガラの悪そうな連中のお出ましたぞ!(笑)

 

CRYSTAL LAKEのものはもちろんCROSSFAITH、coldrainといった同系列に語られやすいバンドのTシャツ、AS I LAY DYINGなどの海外エクストリームメタルバンドのTシャツやパーカーの着用もちょいちょい見かけました。

 

ロッカーに荷物と上着を預け入れ入場し、ドリンクチケットをオレンジジュースに交換していざフロア前方に出陣。会場内BGMは何故か80年代クラシックロックのオンパレードであり、OZZY OSBOURNEの「I Don't Know」、IRON MAIDENの「The Trooper」、Judas Priestの「Breaking The Law」が連続して流れる。もっとエクストリームな楽曲の方がオーディエンスの興味は引けるのでは。

 

そんな懐メロ(SLAYERやMETALLICAも流れてはいたが)が途切れ照明が暗転すると、一気に会場内が沸き立ちオーディエンスが前に詰めかける。当然僕も押されるようにしてかなり前方へ。Downloadは大きなVIPエリアのため、あまり近い位置で観られなかっただけにここで釣り合いをとるのだ。

 

ノイジーな機械声が響き渡る中メンバーが登場。最後にヴォーカルのRyoさんが現れると、『HELIX』から早速絶大なインパクトを誇るキラーチューン「AEON」が炸裂。当然ながら激熱モッシュの嵐!

 

この「AEON」という曲、アルバムで聴くとあまりの攻撃性と摩訶不思議な展開に、思わず打ちのめされ閉口してしまうほどの破壊力を持つモンスターソングなのですが、その印象はライヴにおいても一切変わりませんでした。

 

とにかくエグイ。白目をむいたRyoさんの猛獣のようなグロウルはもちろん、楽器隊のバチバチにアグレッシヴなヘヴィさも迫力満点で、ホントに一瞬でも気を抜いたら轟音の前に飲まれてしまいそう。ただ演奏自体は結構丁寧でリフの骨格もしっかりしており、意外なほどの聴きやすさも感じさせるのが見事。

 

唯一残念だったのは、後半のETパート(?)において田浦さんの激速バスドラ連打がほとんど聴こえてこなかったこと。音響が悪かったのか、田浦さんが踏んでなかったのか(立ち上がっていたように見えたから多分後者)

 

"Zomba! Zomba!"のコーラスを共に歌いジャンプしつつ、激走パートで一層激しいモッシュの波に飲まれる「Hail To The Fire」では、「ギバッバッバギバッバッバヴォオオ~~~!!」と大きな声で叫びながらクラウドサーファーをさばく!やはりこの曲のモッシュパートのカッコよさはたまらん。

 

短めのMCを挟んだあとは「サークルピットを作れ!」とお達しがあり、僕のすぐ後ろに大きなサークルが出現。Ryoさんが「速い曲をやります!"Six Feet Under"!」とコールすると、さらに会場のボルテージが上がる。この曲は僕も大好きなだけに居てもたってもいられず、後ろのサークルに強引に加入!

 

ラストの"DIG! DIG! DIG! DIG!"のコーラスによるブレイクダウンでは、ここで暴れなきゃいつ暴れるんだと言わんばかりに、ハードコアモッシュ勢がしきりに暴れ倒す。ハーコーは怖いし危ないので僕はここで避難しました(笑)

 

さらにそのままの流れで「Omega」が投下。おいおい、前半でこんな必殺の曲連打しちゃっていいのかよ?という僕の心配をよそに、容赦のない音の塊が炸裂。最後のリズム落ちパートではもちろんみんなでヘッドバンギング大会だ。

 

中盤ではRyoさんによる少し長めのMCタイムが。「アメリカ、ヨーロッパ、日本以外のアジアを回って、世界各国のシーンを肌で感じて、一つ確信した。俺たちはやれる!」「日本のメタル・ハードコアっていう音楽を世界のスタンダードにする!」と力強く言い放つと、呼応するように歓声が巻き上がる。

 

BURY TOMORROWのツアーへの帯同や、自身がヘッドライナーとして海外ツアーを回るなど、積極的な海外戦略を行ってきたからこそ自信を身に着けたのでしょう。今の彼らにはそんな言葉が決して虚飾の言葉にはならない説得力があるように見えます。

 

そんな熱き決意を感じるMCから「俺らなりのメロディックパンクソング」という名目のもと「Lost In Forever」をプレイ。確かに新作の中では比較的メロディアスな要素の強い曲ではありますが、この曲を「メロディックパンク」なんて言っちゃうあたり、やはり彼らの思考回路はだいぶエクストリームに寄っちゃっているな(笑)

 

しかしその後「Mercury」をプレイしたあと、Ryoさんから驚きの言葉が。

 

「俺たちの時間も残り少ない......あと3曲!!

 

 

 

 

......え?短くね?まだ10曲もやってないよ?

 

当然オーディエンスからは「えええ~~!?」と不満の声が漏れるも、すかさずRyoさんから「お前ら、タダで観れるからって調子こいてんじゃねえぞ!!」とお叱りの声が(笑)

 

まあ確かにフリーライヴでこれだけ観れれば莫大なお釣りがくるというもんですが、まさかここまで短いとは...しかも「アンコール無し!予定調和無し!」と言い切っちゃってるし。

 

そしてその後はマジで3曲しかやりませんでした。「Apollo」「Prometheus」と来て、あっという間にラストナンバーの「The Fire Inside」へ。18時半を少し過ぎたあたりからはじまって19時半ごろ終了。一時間程度のライヴでした。物足りん!!

 

満足いくまでライヴを味わいたい人は4月から始まるツアーに来い!ということなんでしょうかね。いささか不完全燃焼感は拭えませんが、海外で揉まれた彼らの強力・極悪・獰猛なライヴパフォーマンスを間近で体験することができたのは良かったと思います。これで716円は安すぎるな。

 

CRYSTAL LAKEこそ今の日本のメタル・ハードコアシーンにおける最重要バンドであるという事実は間違いないでしょう。これからも日本代表として世界を相手に戦っていってほしいです。