ダイスケはんの頚椎椎間板ヘルニアの症状も回復し、今まで休んでいた分を取り返すかのように夏フェス出演が続々と決定、さらには対バンツアーも開催されることが決定したマキシマム ザ ホルモン。
基本的に彼らはワンマンライヴみたいなことをせず(地獄絵図のような企画モノは除く)ツアーには必ずゲストアクトが招かれるのですが、今回のツアーの新木場STUDIO COAST公演にて、このブログでも何度か取り上げているBiSHが出演することが決定しました。
ホルモンはフェスでしか観たことがなく、さらにかなり面白いことになりそうな対バンの組み合わせもあって「こりゃ是非とも行かねば!」と藁にも縋る思いでイープラスのチケット争奪戦に参加。
しかし当然ながら当選するはずもなく、無慈悲な「チケットがご用意できませんでした」メールがスマートフォンへ届くことに...
...いや、わかってたよ。こうなるってことは容易に想像ついてたよ。「どうせ外れるだろうな~」ってさ...。でもさ、やっぱり悲しいよ...
ムキーーーーッッ!!
新木場行きたかったーーーーっっ!!!
...そんな悔しさと無念を晴らすべく、思い出のアルバムを聴きながらその感想を書きなぐりたいと思います。彼らの代表作とも言うべき『ぶっ生き返す』。ホルモンに触れたことがある人であればいまさら触れるまでもない名作です。学生時代何べんも何べんも繰り返し聴き続けた、思い出深いアルバムでもあります。
2004年の『糞盤』、および2005年の『ロッキンポ殺し』という2枚のアルバムで完全に確立したホルモンの世界観に、さらにポップなメロディー、よりヘヴィな低音を強調するようになったバンドサウンドを導入した一枚で、「マキシマム ザ ホルモンというバンドが一体どんなバンドなのかこれ一作でわかる」と言っても過言ではない。
思い切りヘヴィでラウド、頻繁に顔を出すデスヴォイス、クセがあるなんて表現では済まされない摩訶不思議な歌詞と、およそとっつきやすいとは言い難い作風ながら、M1「ぶっ生き返す!!」、M2「絶望ビリー」に代表されるクールでキャッチーなメロディーにより聴きやすさを増強。
さらにM3「糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー」ではスカコア、M6「ブラック¥パワーGメンスパイ」ではラップ、M9「ビキニ・スポーツ・ポンチン」はディスコミュージックと、他の音楽の要素も貪欲に取り込みつつ、それでもなおホルモン節(というよりかは亮君節と言うべきか)は一切揺らがないソングライティングも見事の一言。
ホルモンのアルバムは2002年の『耳噛じる』から2013年の『予習復襲』まで5作ありますが(それ以前の作品もあるにはありますが、現在のホルモンの音楽性とはだいぶ距離がある)、ヘヴィさとキャッチーさ、アルバム全体のバランスを考えて、総合的に最も優れた作品は本作ではないかと思っています(異論は認める)
捨て曲なんてものは存在せず全曲名曲と言えるアルバムですが、個人的には前述のM1、M2の他に、青春パンクチックなサビが青臭くもどこか切なく、そしてメチャクチャ爽快にカッコよく響くM8「恐喝 ~Kyokatsu~」、本作最大にヘヴィなリフが頭を振らせ、ナヲさんのしっとりとした歌から一気に疾走するサビが死ぬほどクールなM12「シミ」、最近はスペルマにとって代わられてライヴで聴ける機会が減ってしまったのが残念な、激ポップ&超ヘヴィなM13「恋のメガラバ」が特に気に入っています。
しかし「学生時代に好きだった音楽は一生モノ」なんてことはよく聞きますが、本作を久々にじっくり聴いてみてそれが手に取るようにわかりましたね。未だにどの曲のサビもソラで口ずさめるし、M3にいたってはフルコーラスで歌えてしまいました(笑) ホントに夢中になって聴き狂ってたからなあ~。心と体に染みついてるのでしょう。
ツアーに行くことが叶わないのは非常に残念ですが、幸運なことにチケットを取っていたサマソニ二日目に出演することが決定しているので、そこで思いっきり楽しもうと思います。タイムテーブルが良ければいいんだけど...
本作収録のMVは公式に無いので、とりあえず彼らのライヴの熱さが伝わる映像だけでも。亮君は良い音質で音楽を味わってほしいからか、かつてのMVはDVDでしか見られないのですが、今のYouTubeは画質・音質共にバッチリなので公開してくれてもいいのに。