マキシマム ザ ホルモンの"これからの麺カタこってりのTOURをしよう"の新木場STUDIO COAST公演にゲストアクトとして参加することが決定したBiSHのメジャーデビュー後初のフルアルバム。はいそうです、前回に引き続き新木場への未練タラタラ状態で書いてます(笑)
元々は"新生クソアイドル"として活動していたBiSHがメジャーデビューを機にその肩書を外し、現在も使用されている"楽器を持たないパンクバンド"を標榜するようになってからのフルとなります。
まあ次回作同様、そこまでパンク色が強いわけではないのですが(それと同時にパンク要素が全く無いわけでもない)、まあこれは音楽性云々だけではなく、メジャーシーンに殴り込む上での精神性だとか活動方針だとか、そういったものすべてを踏まえたうえで名乗っているのでしょうねきっと。
僕がBiSHの音源にしっかりと触れ出したのは一昨年の『THE GUERRiLLA BiSH』からで、本作含むそれ以前のアルバムはすべて後追いになるのですが、一番楽曲の平均点が高いのは本作なのではないかと思っています。
1分半のスピードチューンながら、なかなか印象的なサビメロも導入したM1「DEADMAN」、個人的に彼女らの楽曲の中で一番好きなキャッチーな疾走ナンバーM2「ファーストキッチンライフ」の冒頭二曲でしっかりインパクトを与えており、アルバムのツカミは非常に良い。
激しさや狂気的な要素を廃した、キレイなBiSHの代表格ともいえるM3「オーケストラ」や、ジャパニーズエモコア的な哀愁を含むサビが良いM6「本当本気」、ある意味では彼女らの十八番ともいえるアバンギャルドナンバーM8「Am I FRENZY??」、非常に珍しい(唯一?)全英語詩のポップパンクチューンM10「summertime」などなど、そこそこ幅を広げつつ、どの曲にもキャッチーで気持ちいいメロディーが息づいています。
やはり僕はキッズなので(?)、スピーディーに駆け抜ける曲が好き。前述のM2、M6に、M12「Throw away」といったストレートな楽曲にこそ魅力を感じますね。ライヴ映えもしそうだし。
ただちょっと気になるのは、最近のMVになるリードトラックやシングル曲はこの手の疾走曲がほとんどないこと。前にも同じようなこと書いた気がしますが、せっかくパンクバンドって名乗るのなら、疾走メロコアっぽい曲でもっと一般大衆にアピールしてくれたらいいのになあ~...などとちょっともどかしい思いを抱えています。
レコ大ノミネートやらしゃべくり出演やら文春砲やらで(笑)知名度を伸ばせているのですから、ここらで一発スピードナンバーでガツンとかましてやるのはどうですか?
あと最後に一つ、今までのライヴ感想で「ファーストキッチンライフが聴けなかった」と不満を漏らしまくっていましたが、もしホルモンとのツーマンで披露されたりでもしたら、セットリストを決めている裏の大人たちをちょっと恨みます(笑)
M3「オーケストラ」 MV
M6「本当本気」 MV