ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

AMON AMARTH 『Berserker』

AMON AMARTH 『Berserker』

ここ最近のCD感想文はホルモンBiSH9mmと、国産ロックが続いてしまったので、ここいらで一発ド硬派・ドメタルな一枚を取り上げて、当ブログの鋼鉄成分を底上げしようではありませんか。

 

2016年に発売された前作フル『Jomsviking』が、決してヒットを狙えるような音楽性ではないのにも関わらず各国のチャートで好成績を収め、アメリカのビルボードチャートにおいても19位というスマッシュヒットを記録したヴァイキングメタルバンド・AMON AMARTHの最新作。屈強な男が堂々とたたずむジャケットが最高ですね(笑)

 

そして収録された音もそんなジャケットに違わず男らしさ全開。ひ弱さ・女々しさなんぞ知るか!と言わんばかりに、ただひたすらに男泣きの哀愁と屈強なアンサンブルで突き進む。ヴァイキングメタルらしい雄々しい世界観を完璧に表現しています。

 

メロデスにも通じるリフワークやリードギターソロ、ヴォーカルのヨハン・ヘッグによる、地の底から響き渡るようなカッコよすぎる低音デスヴォイスが掛け合わさり、否が応でもメタルヘッズとしての...否!男としての魂が震えるのだ!

 

下手にスピードに頼らずに剛直なリフと翳りのあるメロディーで展開される音世界は、拳を振り上げヘッドバンギングを誘発させること間違いなし。パワフルなリフでガシガシ進むだけでなく、時にはクリーントーンのギター、ピアノなども効果的に用い、泣きの要素を増強させているのも素晴らしいです。

 

捨て曲なんてものは存在するはずもなく、全曲に渡って屈強かつ叙情的な音をこれでもかと堪能できるのですが、特に気に入ったのはM3「Mjölner, Hammer Of Thor」とM6「Raven's Flight」の二曲。

 

前者はとにかくサビ裏で終始鳴りやまないリードギターのメロディーがメチャクチャキャッチーで痛快!後者はヘヴィさを増したリフが刻まれるパートと、"レイヴンズフラァーーイ!"の叫びから続くツインギターソロが死ぬほどカッコいい!もちろんサビも叙情性たっぷりのギターがふんだんに盛り込まれる!

 

またアルバムのクライマックスにM10「Skoll And Hati」、M11「Wings Of Eagles」という疾走チューン二連発(名曲)をかました後、悲しくも美しいミドルチューンM12「Into The Dark」で締める構成も良いですね。最後までテンションが落ちることなく、ラストのピアノとストリングスでドラマチックな余韻も演出できています。

 

一切ブレることなくヴァイキングメタルの代表格としての矜持を見せつける、素晴らしい傑作ではあるのですが、なぜか前作と比較してチャート成績は落ちており、ビルボードでは47位まで転落。

 

何故だ!?これほどまでに高いクオリティーを有した名盤であるというのに!?

前作を購入したアメリカ人は何をやっとるんだ!?(笑)

 

本作は過去作と比較して何ら劣るような出来ではなく、男なら聴かずして生きてはいけないレベルの名盤なので、まだ手に取っていない野郎共は今すぐCDショップへ走りましょう。

 

「デス声にはアレルギーが...」とか「むさ苦しいのは苦手...」とかそんな腑抜けたこと言ってるんじゃない!!

キ〇タマぶら下げて生まれてきたからには、本作を聴いて拳を握り、男の涙を流すのだ!!!

 

あ、女の子はムリしなくていいですよ(笑)

 

M2「Mjölner, Hammer Of Thor」 MV (名曲)

 

M5「Raven's Flight」 MV (これまた名曲)