ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

6/23 DEAD POP FESTiVAL 2019 Day 2 at 東扇島東公園特設会場

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レゲエパンクバンドSiMが主催する野外ロックフェス・DEAD POP FESTiVALに初めて足を運びました。梅雨時の開催ということもあって曇天でありましたが、幸い雨の被害は少な目でよかったです。

 

2015年より毎年野外で行われているこのイベント、今年は我が人生における最重要バンドのBRAHMANがおり、さらに去年のSUMMER SONICにて素晴らしいステージを見せてくれた凛として時雨も参戦、その他のメンツもなかなか面白そうであったので、二日目のみの参加を決断。

 

その後Earthists.がオープニングアクトに選ばれるチャンスが得られさらにこの日に対するモチベーションが向上しましたが、残念ながらオーディションを勝ち抜くことはできず、ブラスコアバンドのfrailが参加することとなりました。野外フェスでEarthists.がプレイする姿はぜひとも観たかったのですが、まあこればっかりは仕方がない。

 

会場が自宅から遠い川崎にあるというのに加え、シャトルバスの出発地点まで川崎駅からだいぶ歩かされ、さらにバスに30分近く揺られるという、ヒジョ~~~に行きづらい場所であるのが大きなネックですが、スタッフの方のスムーズな案内とバスの本数の多さにより、移動にさほどストレスを感じないのは良かったですね。無料なのもありがたい。

 

会場となる東扇島東公園に到着した時には小雨がパラついている。くそ~~~雨の野外フェスは去年の氣志團万博と今年のJAPAN JAMで充分味わったっつーの...と心の中で悪態をつきつつリストバンド交換所までの行列に並ぶ。

 

しばし客層を見ていたのですが、いやホントにディッキーズの短パン穿いてる人マジで多いな!!どこもかしこもディッキディッキディッキ......。このブランドの何が彼ら彼女らをここまで駆り立てるのだろうか...?

 

まあこれはアレだな、僕がまだバリバリのメロコアキッズだったとき、THRASHERのTシャツ欲しさにわざわざ柏のファッションショップまで行って買ったあの時の感情と同様のモノを彼らも持っているのでしょう(笑) 多分まだ自宅のタンスの奥に眠っているはず...

 

そんなどうでもいいことはさておき、リストバンドを交換し、BRAHMANのTシャツを物販で購入、荷物をクロークにまとめた後レッドブルケバブで腹を満たす。

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長時間のフェスへの対策は万全だ!ここ最近仕事の疲れが身体から抜けない日々が続いているのですが、そんな肉体に鞭打ってでもこの日を楽しむのだ!

 

 

frail

 

先週のオーディションを通過してきたオープニングアクト。観たばっかなので新鮮味は皆無ですが、どれだけこの場を沸かすことができるか確認する意味で、少し離れた位置から観ることにしました。

 

そして結果から言えばかなりの健闘だったと思います。ほとんどが初見のオーディエンスであったはずにも関わらず、ヴォーカルがサークルピットを促すと最初は小さな規模のものが、そして最終的にはかなりの大きさとなり、クラウドサーファーも何人も発生。

 

またオーディションの時以上に気合いが入っていたのか、ヴォーカルの低音グロウルの迫力がかなり増して聴こえていたのも良かったです。

 

ホーン隊がいるとはいえ、あまりスカっぽいリズムは多用されておらず、そこそこのヘヴィさを持っているのも、今日のオーディエンスには響きやすかったのかもしれません。

 

 

coldrain

 

frail終わりで会場の右手中央くらいに陣取り、本編一発目のcoldrainを迎える。さすがに人気バンドだけあり、最初のアクトながら人集まりはなかなか多い。

 

「頭が振れて暴れられる曲しかやらない」というMCの通り、「Evolve」「FIRE IN THE SKY」「The Revelation」といったヘヴィかつ程よくキャッチーな、らしいナンバーを連発して会場の熱気を高めていく。

 

ヴォーカルも演奏も至極安定しており(低音のデスヴォイスはやや弱めに感じましたが)、特にお立ち台に片足を立てて、タッピングを交えたソロを弾くY.K.Cさんがカッコいい。

 

「そのテント(PAブース)を中心にデカいサークルを作れ」と指示を出すと、この日最大級と思しきサークルが僕の左手に出現。モニターに映された、グニャグニャ蠢くサークルはなかなかの迫力でしたが、すぐ横で見てると軽いランニングペースでダラダラ行列が進んでるだけのように見えてしまいますね(笑)

 

また「今年新たな音源をリリースし、来年の2月にはDEAD POPにも負けないフェスを主催する」というかなりデカめの発表をサラーっとしてましたが、もうちょいしっかり宣伝してもよかったんじゃ…

 

 

the telephones

 

coldrain後には、後方のCHAOS STAGEにてthe telephonesのライヴが間髪入れずにスタート。彼らのライヴは3~4年くらい前に9mm Parabellum Bulletのゲストアクトで観た時以来の二回目。

 

ヴォーカルの石毛さんはド派手なカラフルシャツに身を包み、ベースの長島さんは蝶ネクタイ姿に後ろにはミラーボール、そしてキーボードの岡本さんはエガちゃん張りに動き回り、オーディエンス目掛けてダイブしたりと一番目立っている。僕は多少離れた位置だったので、ステージ全体を観ることができましたが、近くにいた人たちはステージ名そのままのカオスっぷりに目移りしていたのではないでしょうか。

 

終始甲高い声で熱気を高め、ウォールオブディスコ(ウォールオブデスの要領で左右に分かれ、ぶつかる瞬間に踊りまくる)を要求したりと、野外でありながらダンスフロアの狂騒を見せていました。

 

個人的なツボからは遠い音ではあるものの、こういう無闇矢鱈に踊り狂う光景は観てて楽しいものです。ラストに披露された「Monkey Discooooooo」は好きな曲だったので、思わず手を上げてノッてしまいました。

 

 

BRAHMAN

 

ガーリックバタービーフライスで飯休憩をはさんだ後は、早速本日のメインアクト。最後に観たのが去年の消毒GIGで今年に入ってからまだ一回も観ていないため、さすがに「BRAHMAN欠乏症」が厳しくなってきたトコロです。

 

さあ暴れるぞ!と意気揚々と中央最前付近にまで来たのですが......臭い!臭すぎる!!

 

先程のHEY-SMITHによるモッシュ後の汗の匂いやら土の匂いやら何やらが混ざっているのか、酸っぱいような悪臭が立ち込めており、ここでずっと待っているのはかなりキツイ。

 

しかしせっかくのBRAHMANのライヴを後方で大人見、なんてことは絶対にあってはならない。前方で死ぬ思いをしながらグチャグチャになるのがBRAHMANのライヴなのだ!何とか臭さに頑張って耐える。メタルの異臭は好きですが現実世界の異臭はゴメンだな...

 

お馴染みのSEに合わせてTOSHI-LOWさん以外の楽器陣三名が静かに登場。KOHKIさんの静かなクリーントーンから「今夜」がスタートする。

 

一曲目は激情に満ちた疾走ハードコアで攻めてほしい気持ちがありつつも、やはりこの柔らかく温かいメロディーは染み入ってくる。カラオケではほぼ必ず歌う曲なので、全パート歌ってしまいました(笑)

 

HEY-SMITHのホーン隊を招き入れての「怒涛の彼方」「BEYOND THE MOUNTAIN」において濁流のごとくダイバーが押し寄せる。

 

これだ!これこそBRAHMANのライヴだ!熾烈なモッシュにまみれまくり、ステージに目をやる余裕もなくなるほどですが、この意識が飛びそうになる狭間で暴れ倒すのが正しい楽しみ方なのだ!

 

もうこの時点で周辺の悪臭など麻酔が効いていくように気にならなくなってくる。「SEE OFF」ではKOHKIさんとMAKOTOさんと共に喉を潰しながらシンガロングし、「不倶戴天」では高々と中指立ててバンドのパフォーマンスに応える!

 

警醒」にてTOSHI-LOWさんが客席に飛び込むと、さらにダイバーの数が激増。しかし次々と降ってくるダイバーをさばきながら「トシローーーッ!!」と2mほど先のTOSHI-LOWさんめがけ声を荒げました(ここでの声の出し方が悪かったのか、今も喉に違和感が...)

 

客を踏んづけながらのMCではSiMのヴォーカルであるMAHさんの裏の顔(楽屋ではすごく良いヤツで、ライヴで地方に前乗りしたときなどには、「ご飯一緒にどうですか?」とメールをくれる)を暴露しつつ、「善と悪ってのは見た目じゃわからねえ。本当の悪人ってのは、良い奴の顔をしながら近づいてくる。大丈夫です大丈夫ですって言いながら、儲かりますって顔をしてさ」

 

そう語った後そのままつながるのはラストナンバーである「鼎の問」。原発作業員の写真と言葉をスライドに乗せながら、切々と刻まれるメッセージは相変わらず強い説得力を帯びており、聴くたびに身が引き締まる思いです。

 

 

The BONEZ

 

BRAHMANの鬼気迫るライヴに圧倒され、フラフラの状態で最前付近を後にする。こんな体がバキバキの状態で大丈夫か...?と身の危険を感じるものの、ひとまずレッドブルを注入して無理矢理エンジンをかける。まだ数アクト残ってるのだから気合いを入れないと。

 

少し広場で座って休憩をとった後は再びライヴエリアに入り、The BONEZのライヴを遠目から眺めることに。

 

JESSEさんがハンドマイクで頭をぶん回しながら叫び、歌い、暴れまわっている。Dragon AshのKjさんとかもそうですが、やはり危険な香りのするフロントマンはカッコいいですね。ただこの人のパフォーマンスはできればRIZEで観てみたいのが正直なところなのですが。

 

前方付近では絶えずクラウドサーファーが発生し、シンガロングパートでは会場全体から声が木霊する。完全に会場の雰囲気を掌握しており、ライヴ力の高さをまざまざと見せつけられましたが、やはり一部を除いてメロディーのキャッチーさが薄く(だからこそミクスチャーロックとしてはカッコいいのでしょうけど)、各楽曲の印象強さはさほどでもなかったかなあという感じ。

 

とはいえJESSEさんの会場にいる子供たちへ向けてのメッセージはなかなかグッときましたし、キャリアを積んだメンバーのパフォーマンスは非の打ちどころのないものでした。

 

 

HOTSQUALL

 

CHAOS STAGEで次に登場したのは千葉出身の3ピースHOTSQUALL。本日唯一と言える、ストレートなメロディックハードコア枠ですね。

 

ライヴを観るのは初めてですが、昔からちょいちょい楽曲は聴いてきており、「LIKE THE STAR」「YURIAH」といったド直球の疾走メロコアは気持ちよく響く。オーディエンスも少ないとはいえ、モッシュ・ダイブが頻繁に行われている。

 

ただ観ている最中にcoldrainのヴォーカルのMasatoさんと、HEY-SMITHのヴォーカルの猪狩さんが僕のすぐ後ろ(多分1mも離れてない)までやってきて、そちらの方に意識が行きがちになってしまったのは計算外でした(笑) もちろん迷惑にならないように、ジロジロ見たり話しかけたりといったことはしませんが。

 

ヴォーカルも演奏も高いレベルで安定していて、メロディーもそこまで哀愁バリバリではないものの、しっかりキャッチーに練り上げられているのですが、やはり何というか普通すぎるというか、彼らならではの魅力が皆無であることも事実で、ライヴを観ても期待を下回ることも上回ることもありませんでしたね。

 

Won't let you down」のようなキメの楽曲も持っているのですが、Hi-STANDARD直系のジャパニーズメロコアの王道から良くも悪くも全くブレていないために、CD買ってまで聴こうとは思えんな~...。良いバンドではあるのですが。

 

 

凛として時雨

 

BRAHMANに次ぐ、本日二組目のメインアクト。HOTSQUALLを早めに切り上げ割と前方の方まで寄りながら観ることに。

 

本日のメインステージのアクトとしては最も簡素といえる編成で、3ピースのバンドメンバー以外装飾は一切無し(端っこの方にMACを開いているスタッフが一名いましたが)

 

しかしそこから発せられる激音はやはり他のバンドとは一線を画すもので、尖りに尖ったギターリフに変拍子まみれの複雑な曲展開、狂気を感じる鋭利なシャウトと、あまりにも個性的で無機質な爆音が放たれる。ステージ上をアグレッシヴに動いたりするわけでもないのに、この圧倒される感覚は唯一無二。

 

やはりこのバンドの演奏の密度は異常ですね。特に怒涛の勢いで連打を決めまくるピエールさんのドラミングの迫力はハンパない。

 

ただ代表曲連発のセットリストだったサマソニと比べて、本日の楽曲は全体的にややキャッチーさとストレートな勢いは控えめな印象。初見の人が多いであろう今日なら、もう少し歌モノ路線でも良かったかな。

 

しかしピエールさんの「今日唯一のゆるふわポップバンド枠です!」というMCの後に繰り出されたのは「nakano kill you」「Telecastic fake show」というゆるふわとは真逆の必殺の名曲二連発。ここに来て待ってましたと言わんばかりにオーディエンスが前に詰めかけて、モッシュピットが発生する。

 

そして「Telecastic fake show」では僕のすぐ左隣に巨大なサークルピットが発生。ここでいっちょ僕も混じっとくか!と、意気揚々とサビに合わせてサークルの中心にダッシュしたのですが......

 

中心付近で見事な将棋倒しが発生し、僕もそれに巻き込まれてしまう形で思いっきりズッコケてしまった(笑) せ、せっかく本日初のサークル参加だったのに...

 

 

CROSSFAITH

 

水分補給休憩をはさんだ後は(個人的には)最後のアクトであるCROSSFAITH。このフェスの客層にピッタリの音楽性かつ、メインステージのトリ前ということもあってか、人口密度が異様に高い。

 

ヴォーカルのKoieさんがフラッグをぶん回しつつ登場し、最新作からのオープニングチューン「Catastrophe」、そして極悪メタルコアナンバーの「The Perfect Nightmare」でモッシュ、サークル、クラウドサーフを大量に発生させる。Koieさんも早速客席側に乗り出してきていて、初っ端から熱気は最高潮といったところ。Teruさんの前傾姿勢で機材の上に立つお馴染みのポーズも見られました。

 

しかしイイ感じで高まってきたところで「SiMの代表曲をプレイします!」とKoieさんが叫び、SiMの「Blah Blah Blah」をEDMっぽくリミックスしてプレイ。

 

「SiMの代表曲なのに盛り上がってないぞ!?」とオーディエンスを焚きつけてもう一度プレイするも、SiMにあまり馴染みのない僕からしたら「こんなこと2回もせずに、全部あなたたちの曲でいいんですよ」とちょいとテンションダウン...。まあ主催者に敬意を表してやっているのでしょうけど。

 

しかしそんな甘いことを考えていたのも束の間、「次は俺たちの代表曲だ!」とまさかまさかの「MIRROR」をプレイ!!しかもEX_MACHINA CLIMAXではメドレーだったのが、今回はフル!!

 

彼らのワンマンではなくフェスで初期のメタルコアナンバーが聴けるとは思わず、ここに来て一気にテンションがブチ上がりましたね。さらにはcoldrainのMasatoさんを呼び込んでのLINKIN PARKの「Faint」、ライヴ定番の「Monolith」という強烈な流れで完全に会場の空気を自分たちのものにしてしまいました。

 

中盤の「Freedom」~「Blah Blah Blah」の流れで少し落ちてしまったものの、そこ以外はアゲにアゲまくる圧巻のステージでした。彼らを本日のベストアクトに上げる人も多いのではないでしょうか。

 

 

 

CROSSFAITHが終了すると、残すのはCHAOS STAGEのNOISEMAKER、トリのSiMのみとなりましたが、この二組にはそこまで強い興味はなく(それにSiMは小さい会場で観たばっかだし)、明日また普通に仕事が始まるということで、早い段階でクロークから荷物を引き上げシャトルバスへ乗り込むことに。僕のDEAD POP FESTiVALはここで終了です!

 

NOISEMAKERの音漏れを聴いて「自分が知ってる頃は普通のエモコアっぽい感じだったのが、ずいぶんとヘヴィな音になったな~」と思いながら帰路につきました。

 

今回BRAHMANと時雨(あとCROSSFAITHとHOTSQUALL)が出演するということで初参戦となりましたが、雨の被害も最小限に抑えられて、なかなか楽しい一日になりましたね。スタッフの方の誘導や導線も良くて、シャトルバスも無料、快適度ならば今までのフェスの中でもトップクラスでした。

 

ただやはりただでさえ遠い川崎駅からさらにバスで30分という立地はさすがに厳しいですね~...。もし最後まで残ろうものなら次の日の仕事は確実に休みをとらないとなりません。来年もまた足を運ぶかはメンツ次第といったところかな。

 

あと最後に一言、今回のお客さんがヘヴィなパートでヘッドバンギングをする際、みんな腰を使って上半身全体を大きく揺らすスタイルだったのはマキシマム ザ ホルモンが売れた弊害でしょうね(笑) ホルモン風もいいけどメタルのヘドバンも覚えてね。