ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

8/17 SUMMER SONIC 2019 at ZOZOマリンスタジアム & 幕張メッセ

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2016年に初めて足を運んでから早4年、個人的にはもうすっかり夏の風物詩と化したSUMMER SONICに今年も行ってきました。

 

今年はサマソニ20周年イヤーということで3日間開催、今まで観たことのないロック界の重鎮RED HOT CHILI PEPPERSの他、BABYMETAL、BRING ME THE HORIZON、RANCIDといった興味深いメンツのそろった2日目のチケットを先行販売時点でゲットしました。

 

この日のチケットが一般発売してからあっという間にソールドアウトしてしまったようなので、早い段階での行動が大事であることを実感しましたね。「もっとメンツが明らかになってからでいいや」なんて言ってたら後悔することになるぞと。

 

台風10号の影響で天気はかなり心配していましたが(初日の大阪は会場設営すらままならずキャンセル多発で大変なことになっていたらしいです)、この日は台風一過によるドッピーカン。天候に恵まれたのは良かったのですが、さすがにちょっと恵まれすぎで、今度は熱中症の心配が出てくる。何せこの日は屋外のマリンステージの時間が長かったですからね...

 

とりあえず開場時間ちょうどくらいに海浜幕張駅に着き、メッセ入り口でリストバンド交換。最初のアクトまでまだ時間はあるので、すいてるうちに会場内をしばしブラブラ。

 

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やっぱりこのキラッキラな会場を見るとサマソニを実感できますね~。ソフトクリームを一個食した後マウンテンステージのオープニングアクトである錯乱前線を観に移動。ロンドンパンクのような荒さを武器にしたバンドで、一発目としてはちょうど良い感じ。前にいたBABYMETALTシャツのオジサンが「若いね~」と微笑ましそうに観ていたのが印象的でした。

 

そして頃合いを見計らってメッセの外へと出てシャトルバス乗り場へ。そこそこ人が多かったものの、本数が多いのですんなりマリンスタジアム前まで到着。天気が良くて暑い暑い!

 

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さっきソフトクリーム食べたばっかなのにも関わらずかき氷をたまらず一気に胃に流し込み、アイスクリーム頭痛との戦いを制した後、マリンステージトップバッターのスカパラを観にスタジアムのLブロック内へとGO。

 

 

東京スカパラダイスオーケストラ

 

「メタルファンなら裏のレインボーステージでやってるLOVEBITESを観に行くもんだろうが!」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、この手のフェスにおけるスカパラは抜群に楽しいということは経験則的にわかっていたので、さほど迷わずにこちらを選択しました。

 

このクソ熱い中ジャケットに身を包んだメンバーが登場し、お馴染みの「DOWN BEAT STOMP」からスタート。ぶっちゃけ過去のフェスで聴いたことあるナンバーばっかりであるため新鮮味はまったくないのですが(笑)相変わらずの心地よいグルーヴと、達者な各演奏者のソロパートで思わず体が動いてしまう。

 

Paradise Has No Border」ではGAMOさんの煽りを受けて左右のブロックからひと際大きな歓声を生みましたが、一番の盛り上がりを見せたのはやはりミスチルの桜井さんをゲストに呼んでの「リボン」でした。テレビでしか見たことない有名人だけに(いやスカパラも充分有名ですが)、僕のミーハー心も少し盛り上がることに。

 

ただ彼もテンションが上がっているからか、いちいち甲高い声で叫び、しかも声量がかなりのものなので耳がキーンとなる(笑) もうちょっと抑え目でもいいんですよ。

 

 

10-FEET

 

当初はスカパラ10-FEET→ホルモンと休憩なしで観るつもりだったのですが、この時点で尋常じゃない量の汗をかいており、500mlのミネラルウォーターがあっという間に消えてしまっていたので、命の水補充のためにいったんスタジアムから出ることに。凍った状態のクリスタルガイザー売店で購入したあとまた入場列に並び直すハメになりましたが、脱水症状でも起こしたらシャレになりませんからね。

 

そして始まった10-FEET。彼らをしっかりと聴いていたのは2012年ごろまでなので、最初の「ヒトリセカイ」ではそこまで気分が盛り上がることはなかったのですが(新しめの曲なら「火とリズム」の方が良かった)その後の「1sec.」で会場が一気にヒートアップ。巻き込まれる形で僕もモッシュピットに加わることに。

 

「ケガはすんなよ!けどサカムケくらいやったらええぞ!」とオーディエンスを煽り、代表曲の「goes on」へ。青春時代何度も聴いただけに、この曲はやはりピョンピョン飛び跳ねざるを得ない。

 

ただ密集地帯で動き回ると体感気温がハンパじゃなく上がる!風通りも無くなるし、周りの人たちの熱もあるしで、健康面に影響を及ぼしそうなレベルの暑さに苛まれることに.....こりゃキッツイ...

 

その次に10-FEET10-FEETたらしめる名曲「RIVER」が投下されるのですが、さすがにここでモッシュピットに加わるのはまずいと生存本能が爆音でアラームを鳴らす。少し後ずさりしながら腕を振り上げシンガロングする程度にテンションを抑えることにしました。これは今後も続くライヴへ備えてのペース配分であって逃げに非ず。

 

 

マキシマム ザ ホルモン

 

炎天下の中さらに人が増えた状態で迎えるのがマキシマム ザ ホルモン。ここで全力でモッシュなどしようものなら、冥界への片道切符を購入しデストレインに乗り込むようなもの。前方ブロック内でもやや後方寄りで待機。それでも容赦なく照り付ける日差しと人込みの熱気で干からびてしまいそうだ......

 

しかし「恋のメガラバ」から始まれば否応なしにテンションが上がる。音源よりもヘヴィでカッコよくなったAメロのリフに、リズム落ちパートでは頭を振らざるを得ませんね。

 

真っ赤な口紅とやけにキレイめなメイクを施したドラムのナヲさんからは「大丈夫!?生きてる!?」と積極的にこちらの安否確認が。ここに来てガッツリモッシュピットにいる人たちはスゴイ精神力だな...。倒れた人ととかいなかったのだろうか...?

 

「絶対に無理はしないでほしい。だけど、君たちのムチャが見たい!!」とオーディエンスをムリヤリ沸き立たせるMCを放ち、新旧の強烈な楽曲を投下。この酷暑でも演奏のクオリティーとヴォーカルは至極安定しており、バンドの地力を感じさせました。「maximum the hormone Ⅱ ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~」のサビではMV通りのダンスをナヲさんがわざわざセンターに移動してきて披露してくれるとは思いませんでしたね。

 

「F」」「包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリ」は昔からのファンを喜ばせる楽曲で、嬉しい選曲ではありますが、ライヴ中盤以降は僕含めて暑さにヤラレて完全にバテてしまっている人が多く、満足なモッシュをすることもままならないような感じ。

 

この時点ではナヲさんからの「生きてる?」の問いに「イェーーッ!」と応えられなかったり、ユーモアあふれるMCに対してもロクに笑うこともできなくなってしまっている状態に。さすがに野外で10-FEETとホルモンぶっ続けというのはムチャにもほどがありますよ。まあ暑さの影響がなかったとしても、この日のMCは若干スベってたのではないかとも思いましたが(汗)

 

とりあえず恋のおまじないまで頑張って聴いて、その後の「恋のスペルマ」を耳にしながらゆっくりと後方へと退場していきました。指先も若干痺れてきている感覚があったし、この判断は正解だったと思っています。

 

 

 

この後のRANCIDまでロバート・グラスパーのアクトを一回挟むので、ここで水分補給と昼ご飯、そして体調管理タイム。冷え切ったレッドブルといちご削りが染み渡るぜ...

 

しかし一番大きいステージでホルモンとRANCIDでジャズピアニストを挟むとは、運営はずいぶんと酷なタイムテーブルを組むもんですね。そんなのガラガラになっちゃうに決まってるじゃんか。日本嫌いになってしまったらどうするのさ。同じ野外でもビルボードステージとかの方が良かったのでは。

 

まあグラミー賞を受賞した大物を小さなステージに上げるわけにはいかないという思いも含め、いろいろ考えたうえでのタイムテーブルなのでしょうけど。

 

そんな風にグラスパーは気の毒に思いつつも、エビマヨ焼きそばを食べるためフードコートに並んだのですが、思った以上の大行列であり30分以上待たされてしまうハメに。途中抜けしようかとも思いましたが、もうここまで進んでしまったからには引き下がれず、滴る汗をぬぐいながらクリスタルガイザーを頼りにおとなしく待つ...いや~~この待ち時間は辛かった。

 

 

RANCID

 

さて、体力も回復したところで本日最初のメインアクトであるRANCID。先ほどのホルモンの満員御礼っぷりと比べると後方には人がいなかったものの、前方ブロックはなかなかの盛況っぷり。Zebraheadと時間が近くなかったらもっと多くなっていたかもしれません。

 

彼らのライヴを観るのは初めてですが、うん!やっぱりカッコいいですね!

 

パンクといってもハードコアやエモ、メロコアなどいろいろ派生形がありますが、そんなシーンの中で「これがパンクロックじゃ!聴け!」と言わんばかりのド直球のパンクロックが炸裂。

 

最初の「Roots Radicals」で早速前方にてモッシュが発生し(後ろから押される形で僕も参加)、二曲目の「Radio」ではみんなで手を上げ熱すぎるサビを大合唱!楽しい!!

 

演奏は荒くて(ベースはメッチャ巧いが)ヴォーカルは音程ガン無視でド下手、愚直に疾走していつつも曲によっては古き良きロックンロールスタイルやブルージーな雰囲気も垣間見せる。これぞ正しきパンクロックの姿と言えましょう!

 

ギターヴォーカルのティムのルックスは映画にでも出てきそうな荒野の田舎町のオヤジさんの雰囲気(?)プンプン。いざ生で観てみると、若いころのイケメンパンクスとは似ても似つかないギャップを肌で感じれて、ちょっと衝撃を受けるのですが(笑)これはこれでカッコいい。

 

個人的には5thアルバムに収録されているような暴走ロケンローなハードコアパンクを主軸にしてほしい気持ちはあるものの、名盤3rdを中心としたセットリストは終始ノリノリでゴキゲンで、フェスに相応しいアクトだったと思います。

 

 

BRING ME THE HORIZON

 

RANCIDが終わった段階で、ようやく日中帯のマリンステージの時間が終了。ああ~~~~暑かった......

 

レッドブルを一気に飲み干し、ラムネフローズンで体を冷やした後シャトルバスへ乗り込む。メッセの中は涼しくていいな~。

 

さて、ここで観るのは初めましてとなるBRING ME THE HORIZON。実を言うと「デスコアからポップなエモコアの要素のあるメタルに路線変更した」という事実だけは知っていたものの、大して音源には触れていないバンドです。

 

はたしてどんなライヴになるのか未知数ではありましたが、観てみるとまずステージ上の様子からして珍妙。

 

バックに大きなスクリーンを置き、曲に合わせてやたら気色の悪いサイケデリックな映像が垂れ流され、メンバー以外に不気味な風貌のダンサーがいる。この時点でもう異様な雰囲気がプンプン。

 

しかしそんな中においても、カリスマ性も併せ持つイケメンヴォーカリストのオリヴァーのパフォーマンスは存在感バツグン。デスコア時代に鍛えられたグロウルの破壊力も素晴らしく、クリーンヴォーカルは充分以上にエモーショナル。

 

さらにサービス精神が非常に旺盛で、長時間にわたりカメラ目線で妖艶に歌い続けたり、ステージを降りてPAブースまで近づいてきて、ファンとコミュニケーションを積極的にとっていく。スマホを手に取ってファンと一緒に自撮りまでするとは、された人は嬉しいでしょうね。

 

MCにおいてもこの後に出てくるBABYMETALについて触れてフォックスサインを決めたり、肩車を促したりして士気を高めていくのですが、肩車をしろという指示がうまく日本人には伝わらずに、それほど多くの人が実施しなかった際には「Don't be shy, Japan!」と呼びかけていました(笑)

 

ラストの「Throne」ではオーディエンスを一斉にジャンプさせ、最大の山場を作ったりと、ライヴ運びも充分以上にうまく、この日観た中でもトップクラスのクオリティーの見せつけてくれました。あと楽曲についてもコア志向のリスナーからは非難轟々のようですが、個人的にはしかとしたフックあるメロディーを聴かせてくれていて、なかなか悪くなかったと思います。

 

 

RED HOT CHILI PEPPERS

 

BMTHが終わった後もマウンテンステージに残り、最後のBABYMETALを観ていってもよかったのですが、やはりロックファンとしてはヘッドライナーのレッチリを観たい気持ちが強く、誘惑を断ち切りシャトルバスへ乗り込む。

 

Rブロックの入場待機列へ並び、ゆっくり導線に沿って前方ブロックへと入っていったのですが、やはりさすがというべきか大入りで、何とか人の間をすり分けていっても、結局アリーナの中央くらいまでしか行けませんでした。

 

特にSEもなくヴォーカルのアンソニーを除く楽器陣が登場。軽くジャムるように演奏が展開されていくのですが、もう最初の数十秒のみで彼らの演奏が並大抵のものではない迫力であることが手に取るようにわかりました。

 

メタルのようにヘヴィでなければ、ハードコアのようにひしゃげている訳でもない、いたって普通のロックンロールの歪み方。それなのにこの怒涛の勢いでオーディエンスに襲い掛かってくるような音の潮流。何とも言えぬ迫力に思わずステージ上の3人に見入ってしまいました。

 

何と言ってもリズム隊のすさまじさですね。ロック界の押しも押されもせぬカリスマベーシスト・フリーのバッキバキなスラップは言うまでもなく、チャドによる流れるような手数の多いドラミングも凄い。音自体も非常にパワフルで軽さは一切なし。

 

そんな2人と比べてやや地味なプレイに感じたギタリストのジョシュですが、それでも自身のソロになると一転、ワームを駆使しテクニカルに弾きまくる。単純なシュレッドではないギターソロは、ロックとして普遍的なカッコよさを誇っていますね。

 

Can't Stop」から登場したアンソニーの歌声は至極安定していて、ファンキーなラップからメロディアスなサビに至るまでバッチリ。特徴的な低音ヴォイスがカッコよく、マイクスタンドを積極的に持ち出してステージを動き回る。上裸になったときはさすがに年齢なのか、すこしお腹がポッコリしていたような気もしましたが(笑)

 

ただ何といっても目を引くのはフリー。ここまでベースが目立つサウンド自体ほとんど聴いたことがありませんし、プレイスタイルも飛び跳ねるわ足を振り上げるわで、メチャクチャに際立つ。他のメンバーだって充分に華があるのにも関わらず、彼はちょっと格が違う感じ。

 

ステージ脇のモニターに顔が大きく映し出されると、顔面は完全におじいちゃんのそれなのですが(笑)、それでもここまでロックスター然としたパフォーマンスができるとは。

 

Dani California」「Californication」といった代表曲では大きな歓声が上がり、アンソニーが座り込んで切々と歌い上げる「Under The Bridge」ではスマホのライトによりスタジアム中が無数の光で照らされる。次々とライヴのハイライトとも言うべき瞬間が訪れ、一切飽きを感じさせない。

 

そして一番盛り上がったのは、やはり「By The Way」のあのベースイントロが流れた瞬間でした。サビももちろん大合唱でラストに一番の見せ場をしっかりと持ってきてくれた感じです。正直アンコールをするのが蛇足なのではないかと思ってしまうほどに。

 

代表作とされるアルバムは一応持ってはいるものの、正直スタジオ音源ではそれほど惹かれる要素のないバンドだったのですが、いざライヴを生で観ると、いやはやこいつはすごかった。わかりやすく激しい音は出さずとも、ここまで圧倒されるサウンドを奏でるとは予想外で、ロック界のモンスターバンドは伊達ではないなと。欲を言えばジョン・フルシアンテ在籍時のライヴを観てみたかった思いはありますが、トリとしてこれ以上ないほど相応しいパフォーマンスではったことは疑いようのない事実です。

 

 

 

 

こうして真夏の暑い暑い一日が終了。ほとんどを炎天下のマリンステージで過ごしたため、体力の持っていかれ方は過去最高。ついでに言えば学生時代の部活などの運動時を除いて、過去最大級に汗をかいた日でしたね...。Tシャツはもちろんズボンまでビッシャリ。

 

疲労度は過去のフェスの中でもトップクラスではありますが、まあこれも暑くてアツい夏の思い出。素晴らしいアクトを次々に観れましたし、フェスはやはり良いものです。

 

残念だった点としては、去年のTHE BLOODY BEETROOTS、一昨年のROYAL BLOODのような、今まで知り得なかった洋楽アーティストとの出会いがなかったことでしょうか。来年はもう少し過ごしやすくなることを祈りつつ、まだ観ぬ未知のバンドを知れることを期待しています。

 

<8/22追記>

全然知らんかったのですが、来年はオリンピックイヤーのため中止が決まってるらしいではないか!なんてこったい!!

 

世界各国のアスリートが鎬を削りあう歴史ある大会を否定するのもアレですが、正直この手の世界大会にそこまで強い興味のない者からすれば実に残念なことですなあ.....

 

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