ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

LOUDNESS 『DISILLUSION』 (1984)

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  • ジャパニーズメタル界の最高傑作
  • 熱量もカッコよさも聴きやすさも全て高水準
  • やっぱり一番はタッカンのギターだよね

 

仮にもヘヴィメタルをメインに扱っているブログなのだから、日本のヘヴィメタルシーンの先駆者である彼らの全盛期のアルバム感想は、一つは書いとかないとと思った次第です。

 

LOUDNESSの代表作は?」と聞かれたら知名度や歴史的な功績を鑑みれば、次作『THUNDER IN THE EAST』が普通なんじゃないかと思うのですが、個人的にはややアメリカンで乾いた感触のあるそちらより(好きなアルバムであることは間違いないですが)、本作の方を挙げたいところ。

 

本作はまさにジャパニーズメタル史において燦然と輝く名盤であり、LOUNDESS最高傑作であると確信している一枚。

 

タッピングを巧みに操る高崎さんのスリリングかつアグレッシヴなギター、疾走曲からバラードまで全曲ガッチリとボトムを支える山下さんのベース、手数多くテクニカルできめ細やかなフレーズを叩きこむ樋口さんのドラム、強靭な歌声で楽曲をリードする二井原さんのヴォーカル、これらが完璧なバランスで融合した正統派メタルの名曲オンパレード。

 

二井原さんの歌は強力なもののクセも非常に強く、ややリスナーをふるいにかけてしまっている点は否めませんが、個人的には彼のヴォーカルこそLOUDNESSの声だと思ってます。まあマイク・ヴェゼーラの「Soldier Of Fortune」とかも大好きだけど。

 

ジャパメタらしい「いなたさ」を持ちつつも、どこか様式美臭も漂わせ、世界のギタリストになるまで名を上げた高崎さんの素晴らしいギターが乱舞する。短めにまとまった収録時間と楽曲のバラエティの豊かさも良い方向に働き、トータルのバランスが非常に良くまとまっている。冗長さとは無縁です。

 

まず最初にライヴの定番であり、彼らの代表曲でもある正統派ジャパメタ問答無用の名曲M1「Crazy Doctor」で幕を開け、本作随一のアグレッシヴな疾走曲M2「Esper」で一気に意識を持っていかれます。この前半のブチ上がり方が強いのがまずポイントですね。

 

高崎さん自慢のタッピングを贅沢にタップリ盛り込んだインストM5「Exploder」から、メロディアスな疾走感に胸を熱くするM6「Dream Fantasy」、超キャッチーなヴォーカルとギターフレーズに耳を引かれるM7「Milky Way」と流れる場面はまさに本作のハイライト!

 

最後のM9「Ares's Lament」がまたしっとりとした哀愁を含んだヴォーカルラインが聴けて、聴後感がすごく良いんですよね~...。バラードまでしっかりメインコンテンツとして成立するクオリティーに仕立て上げる実力の高さこそ、当時の彼らを世界のバンドへと押し上げた一因であると思っています。

 

まあ今更僕がああだこうだ言うのも野暮な有名作ですが、極端な日本語アレルギーでもない限り、多くのメタルヘッズの愛聴盤であり続けてほしいものですね。

 

 

個人的に本作は

"超人的なギターによる名演と高く安定した楽曲のクオリティーで、メタルの日本代表ポジションを確たるものにしたジャパメタの記念碑"

という感じです。