ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

CROSSFAITH 『SPECIES EP』

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  • 新レーベル発足後の最初の音源
  • 全体的にかなりダークでアグレッシヴ、チャラさは控えめ
  • 少ない曲数でも王道から変わり種まで

 

今年に入り自主レーベル「Species Inc.」を設立したデジタルメタルコア/ラウドロックバンド・CROSSFAITH。レーベル設立にあたり、ヴォーカルのKoieさんは「新たな価値を想像していき、その種を繁栄させるために立ち上げた」とコメントしており、今後いろいろなライヴの企画や、後輩バンドの音源リリースなどが控えているのではと予想されます。

 

まあそんな記念すべき設立年がコロナのせいでメチャクチャになってしまったのは気の毒としか言いようがないのですが...

 

本作は新レーベルからの第一弾リリース作であり、EPとしては2012年の『ZION EP』以来8年ぶり。

 

内容としては、ここ数年のCROSSFAITHらしい音でありながら、自主レーベル一発目ということで気合が入ったのか、全体を通してヘヴィで攻撃的な側面を強く押し出している。

 

M1「Digital Parasite」はブラスト寸前のアグレッシヴなドラムとヘヴィリフが突進し、クリーンヴォーカルも排除した獰猛な楽曲ながら、"Digital"と名がつく通り、浮遊感のある近未来的なアレンジも目立つ。

 

M2「Endorphin」、M3「Truth of Insanity」はデジタルハードコアとしてのアグレッションを発揮しつつ、サビではクリーンでメロディアスにキメる最近の彼ららしい楽曲。よりメロディック、かつメタリックなリフもたっぷりの後者が特に気に入りました。ややアニソンめいたポップさが強いのは賛否ありそうですが良いものは良い!

 

M4「None of Your Buisiness」はラッパーのJin Doggさんをゲストに招いたスローチューン。日本語ラップは基本苦手なので、ダサめなリリックがやけに耳につくこの曲はやや好みからズレるな...(笑)

 

M5「Your Song」はクリーンによるサビとコーラスが壮大さを演出する楽曲。もう少しキャッチーなメロディーが欲しいものの、クライマックス感はしっかりも演出されています。

 

メタルコアというより、いわゆる広義のヘヴィロック・ラウドロックといえるような音作りで(少なくとも僕はそう感じた)、ガッツリとメタルコアしていた『ZION EP』の方が好みの音ですし、同作収録の「Leviathan」のような圧倒的キラーチューンも無いため、必ずしも「満足度が高い」とは言い難い。

 

ただ、あからさまにオシャレなポップ感や、チャラすぎる要素は一切無く、全曲ダーク&ヘヴィな方向で統一しているのは好感触です。やはり彼らは獰猛でアグレッシヴな方が魅力的だな!

 

なお本作には昨年ポーランドで開催された野外フェス・Pol'and’Rock Festivalの映像が7曲、そして僕も参加したEX_MACHINA CLIMAXの映像を使用した「Milstone」のビデオクリップが収録されています。

 

show-hitorigoto.hatenablog.com

 

ライヴ映像は海外で何度も経験を積んだ彼らだけに、メインステージで臆することなくオーディエンスを熱狂させるパフォーマンスが見られます。海外のロックフェスって、ちょこちょこピットは発生するものの、棒立ちも多いって印象だったのですが、このライヴに関してはかなり規模の大きなモッシュピットが作られていてエネルギッシュ。

 

「Milestone」のビデオクリップには10年前のイモ臭さ満載の彼らが見られ、10年でこうも人は垢抜けるのかと思わされますね(笑)

 

 

個人的に本作は

"今のCROSSFAITHらしさがダーク&ヘヴィ路線でまとめられた攻撃的な一作。悪くは無いがインパクトのあるキラーチューンは欲しかったかも"

という感じです。

 


Crossfaith - Endorphin [Official Music Video]

 


Crossfaith - Freedom (Live at Pol'and'Rock Festival 2019)

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