今週のお題「鬼」
はてなブログでは「今週のお題」として、毎週決められたテーマに沿った内容でブログを書くという企画が行われています。
僕は基本的に自分が聴いた音楽の感想と、(最近は行けてないけど)行ったライヴの感想をメインにしているため、特にこの企画に参加することはありませんでした。
しかし、今週のお題は鬼。124年振りに節分の日程が2月2日にズレるということで、鬼にまつわるブログを書こうということになったようですが......僕らにとっての鬼といえば、もうあの人しか思い浮かびません。
【大きな声であいさつしよう!】
— NewAcousticCamp (@NewAcousticCamp) September 15, 2018
自然と仲間を大切にできるお友達(小学生以下)!!
TOSHI-LOW鬼さんに、元気で大きな声のあいさつをして、勇気の証にスペシャルシールをもらおう☆ #ニューアコ #OAU #鬼とあいさつ pic.twitter.com/8kNOCfBa6r
はやくこれになりたい pic.twitter.com/BzosN2sYKI
— Yas_Nktk (@yas_mw0327) May 27, 2020
そう、BRAHMAN/OAUのヴォーカリストであるTOSHI-LOWさんです。
OAUでの優しげな歌声と表情から一変、BRAHMANのステージでは、その命を削る怒涛のパフォーマンスに、破壊的な叫び、そしてオーディエンスの上に乗り、自身に向かってくるクラウドサーファーを蹴散らす。この鬼神の如き姿に魅了された人は数しれず。僕もその一人です。東京駅の改札口で偶然にもお会いでき、ゴツい手で握手をしてもらったのは今でも忘れられません。
show-hitorigoto.hatenablog.com
そんなカリスマがお題として扱えるのであれば、ここは一つ、TOSHI-LOWさんの鬼っぷりをとことん味わえる楽曲を取り上げたいと思います。
ANSWER FOR・・・
鬼といえばまずはこれ。切なく響く歌声から突如として爆発するこのサビは、ライヴで聴けばブチ上がること必死。ラストのサビでTOSHI-LOWさんがオーディエンスにダイブし、踏みつけながら歌うことでもおなじみ。まさに鬼によるライヴアンセム。
警醒
上記の「ANSWER FOR・・・」と並ぶ、ライヴでの鬼の暴れっぷりが光る一曲。低くうなりを上げる不穏なイントロのリフは、ジョーズのテーマのような緊迫感を与え、そこから一気に鬼が牙をむく。このゾクゾクする危険な魅力がたまらないんですよ。
不倶戴天
BRAHMANの楽曲においても、特にストイックなハードコア魂が炸裂したナンバー。鬼の形相でマシンガンのように怒りの感情を言葉に乗せ、中指を立てる。ステージ上での荒ぶり方も凄まじく、胸ぐらをつかまれブン殴られたような衝撃を喰らいます。
Epigram
静かな歌パートからサビで爆発する、「ANSWER FOR・・・」と同じくBRAHMANの静と動を象徴する楽曲。ラストのサビの直前、突如ブッ壊れたかのように日本語歌詞(ほぼ聞き取れない)をまくしたてるパートのキレっぷりに血が滾る!
LOSE ALL
鬼はライヴで有り余るパワーを発散するかのようにマイクスタンドを折り曲げることでも有名ですが、この曲のラストのスタンド破壊は芸術的といえるほどに鮮やか。 破壊と同時にステージ中央でかがみ込み、後光に照らされる姿が神々しい...
BEYOND THE MOUNTAIN
ハードコアと民族音楽の融合というBRAHMANのスタンスをわかりやすく表した初期の名曲であり、ライヴのスタンダードナンバー。この曲はなんと言っても中盤のあの絶叫でしょう。これを聴きゃ、鬼とともに全精力を振り絞り叫ばざるを得ません。
ARRIVAL TIME
哀しみに彩られた美しさとハードコアの熱量が同居した、「激情」という言葉がよく似合う名曲。サビに入った瞬間、マイクスタンドを振り乱し、声を枯らしながら絶叫する鬼の姿が目に浮かびます。ラストの魂の叫び...たまらんねマジで。
The only way
繊細さの中に怒号のようなシンガロングを織り交ぜた、ライヴでもキーになる楽曲。リキッドルームで観た「消毒GIG」で、マイクスタンド片手にオーディエンスの上で仁王立ちする鬼の御姿は、今でも目に焼き付いています。
兼愛非攻
台湾のバンド・Fire EX.とコラボレーションした楽曲。曲自体にも彼らに迸る強さがにじみ出ているのはもちろん、デス声めいた歪んだ鬼のヴォーカルワークに終始圧倒されます。盟友との掛け合いにより生まれるグルーヴがとにかく熱い!
PLACEBO
「鬼の目にも涙」という言葉もある通り(?)ただただ凶暴で恐ろしいだけではないのが鬼(カメラマンの青木カズローさんは「鬼とか言われて怖がられとる意味が全くわからん」「優しい人」と言っている) 亡くなった友人を想い創られたこの曲を、ひとしきり暴れまわった後に優しく歌っている姿こそ、鬼の本当の顔なのかもしれません。
以上、僕がTOSHI-LOWさんが鬼と呼ばれるに相応しいと思っている楽曲を挙げてみました。
他にも「DEEP」「THE VOID」「賽の河原」「守破離」などなど、選出しようとすればキリがないですが、挙げた楽曲は特に鬼の魂を存分に感じられる名曲ばかり。ぜひその凄絶なパフォーマンスに心を奪われてほしいなと。
さらに言うと、TOSHI-LOWさんはバンドの絶対的フロントマンでありスポークスマンであるので、彼のことばっかり取りざたされがちなところがありますが、BRAHMANはKOHKIさんによるオリエンタルな響きを奏でるギター、MAKOTOさんのうねるベースと粗暴なコーラス、RONZIさんのハードコアらしいスピーディーなドラムと高音コーラスがあってこそのバンド。歌のみならず、楽器陣の魅力も感じてほしいというのが、ファンの心理だったりします。我ながらめんどくさいヤツだな(笑)