00年代メタルシーンの顔役として、現在までトップを走り続ける説明不要のモンスターメタルバンド・Slipknotの元メンバーにして、現在はSinsaenumで活躍していた超絶ドラマー、ジョーイ・ジョーディソンが26日に亡くなったというニュースが流れました。
昨年末にChildren Of Bodomのフロントマンであるアレキシ・ライホの訃報がありましたが、またしても思い入れの深いミュージシャンが亡くなってしまうとは。しかも死ぬには若すぎるし。
このブログではどっかに書いたかもしれませんが、SlipknotはChildren Of Bodomと同じく、僕にとって洋楽メタルの入口になってくれたバンドなのです。有名バンドなだけに、Slipknotが洋楽ロック入門になった人って、僕と近い世代の人(20〜30代くらい)では結構多いのではないでしょうか。
Slipknotというバンドの存在を知ったのは、大体4thアルバム『All Hope Is Gone』をリリースしたときくらい。個性的かつ恐ろしいマスク姿の大所帯バンドというファーストインパクトにやられ、最初に触れた音源の1st『Slipknot』で、人智を超えたエクストリームサウンドに打ちのめされてしまいました。
オープニングを飾る「(sic)」の超速ツーバス、その後も続く人間離れしたドラミングは、楽器をやっていない人間にも「なんかスゲエ」と思わせるだけのインパクトがありましたし、「洋楽メタルのドラマーといえば?」と聞かれれば、すぐにでも彼の名前が出る、それくらいに僕の脳に印象づいてしまったのです。
今までは歌がキャッチーだったり、ギターの速弾きがカッコよかったりといった要素にしか気を取られていなかった僕にとって、初めてドラムという楽器の凄みを受けたのが彼、と言っても過言ではありません。
あと当時の彼のビジュアルも良かったんですよね。Slipknotの他の面々が不気味だったりおどろおどろしかったりする一方で、彼のマスクは不気味さは保持する一方で、イバラが巻き付き、どこか「美しい」とすら思えるような姿が強く印象に残っています。
2010年にベースのポール・グレイが亡くなった時は、まだそこまでメタルにどっぷりというわけではなかったので、それほど大きなショックを受けたわけではなかったですが(あくまでそれほどレベルだけど)、今回はあの時以上の喪失感ですね。もうSlipknotのメンバーではないとはいえ、学生時代からヤラれてきた音の要と言える存在でしたので。
せめてものの救いと言っていいかは分かりませんが、睡眠中に穏やかに亡くなったとのことで、苦しみながら逝ってしまったわけではないというというのは良かったのかなと。心よりご冥福をお祈りいたします。
宙に浮き上がる要塞のようなドラムセットに鎮座するジョーイ。これを生で観られた人が羨ましいです。