ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

GAUZE 『言いたかねえけど目糞鼻糞』

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  • 14年ぶり、何も変わらないハードコア
  • 歌詞を読みながら轟音を浴びるのみ
  • もちろん従来通りメロディアスさは皆無

 

2021年、まさかGASTUNKGAUZEの新作をリアルタイムで聴ける年になるとは思いませんでした。

 

81年結成、今年で40周年を迎える大ベテランジャパコアバンド・GAUZEの前作『貧乏ゆすりのリズムに乗って』以来、14年ぶりのフルアルバム。

 

show-hitorigoto.hatenablog.com

 

フルアルバムと言っても、純正ジャパニーズハードコアである彼らの音源ですから、当然ながら収録時間は超短い。前作とほぼ同じ程度の長さで、10曲13分強。疾風怒濤の轟音が駆け抜ける。

 

正直本作は文字でどうこう表現するようなものではないですよ。マジで全く芯も音楽性もブレてませんから。GAUZEのファンなら必聴、ハードコア好きなら必聴、メロディアスさもドラマチックさもハナから無し。硬派一徹のノイジーGAUZEハードコアパンク。以上!潔いほど何も変わっていない!!

 

ブンブン唸るようなベースに、シャリシャリした歪みで荒っぽくかき鳴らされるギター、猪突猛進に真っ直ぐ進み行くドラム、歌ではなく魂の叫びを聴かせる渾身のヴォーカル。そしてGAUZE最大の特徴である、人間としての生き様を強く訴えてくる歌詞。

 

この歌詞を読んで背筋を正され、ひたすらにスピーカーからあふれる轟音に身を委ねる。ただそれだけでいいんじゃないですかね。特にM3「エソラゴトーユー」、M6「3時のあなた」はぬるま湯に浸かって楽している情けない自分に容赦なくブッ刺さるし、M4「そんな事」、M5「首から看板ぶら下げて」、M7「雑巾絞り」は、荒っぽくも背中を力強く叩いて鼓舞してくれるようなパワーがある。

 

とにかくハードコアなパンクスは、この歌詞をじっくりと読み、心に刻み、来るべきモッシュピットに備えて本作をひたすらループするのがいいでしょう。

 

もちろんパンクスじゃなくてもこの歌詞には何かしら刺さるものがあるのではないかと思うので、(売れるジャンルではないとはいえ)ぜひ一人でも多くの人に、この魂の歌詞を読んでもらいたい。前述の通り音楽自体は極めてシンプルで直情的なので、劇的な音楽を求める層にはあまりにシンプルすぎるかもしれんけど...

 

 

個人的に本作は

"厳しく力強くまっすぐな歌詞に奮い立たされる、何も変わらぬ轟音ハードコア"

という感じです。