ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

locofrank 『READY?』

  • ドラマー変更後の新体制一発目
  • 15分のランニングタイムにバンドらしさが凝縮
  • locofrankの王道チューンが揃った名刺

 

仕事の忙しさに体力を奪われ、ブログ更新のペースも新譜を聴くペースもすっかり遅くなってしまった現在。もう9月じゃん。買ったはいいものの積んだままになっているCDがわんさかある。あ〜怖怖。

 

ここからまたスローペースでもいいから、またCD感想しっかり書いていきたいな〜とは思っています。思っているだけで進まないかもしれないけど。

 

さて、今回取り上げるのは、日本のメロディックハードコアバンド・locofrankの最新ミニアルバム。長年にわたってドラムを担っていたTatsuyaさんが脱退して、サポートドラムであった横川慎太郎さんが加入してから初の音源。

 

横川さんはPANで活動していて、locofrankのようなメロコアサウンドにはさほど馴染みがなかったようですが、本作を聴く限り、特にドラムプレイに違和感があるようなことはない。

 

しかし僕はメンバーチェンジについてはあまり心配はしておらず(超パワフルなドラムを魅せたTatsuyaさんが抜けた穴はもちろん大きいとは思いますが)、それよりはむしろ、楽曲面の充実度にちょっと懸念がありました。

 

というのも、以前このブログで取り上げたアルバム『Stories』が、これまでの彼らの作品としてはだいぶメロディーのキャッチーさが控えられていたこと。フルアルバムにおいては、良作を出して当たり前だった彼らにしては、ややインパクトの弱い作品だったと言わざるを得ません。そのままの作風を引き継がれていったら、ちょっと物足りないかもな...などと聴く前には思っていました。

 

MVが先行で公開されたM4「NOT DEAD」が、ハードコア的な勢い重視の曲、といえば聞こえはいいですが、彼らに期待されるメロディーのフックが無い楽曲だったのも、その心配に拍車をかけていましたね。

 

しかし、聴き終えてみてそんな心配はご無用であったことに気付かされます。彼ららしいメロディーのキャッチーさを含み、パワフルに疾走するlocofrankメロコアがそこにある。

 

新体制のお披露目となるM1「Motion」は早速ドラムのイントロから始まり、穏やかさを保ったヴォーカルと疾走ビートが織りなす、シンプルながら骨太なメロコア。Bメロのリズミカルなパートなど含め、実に潔くlocofrankの王道をいく疾走チューンです。

 

M2「See You」は彼らお得意のポップさすら感じさせる歌メロが、絶妙に癖になるフックに富んだ一曲。一瞬ブラストじみた勢いを出すドラムのリズムも凝っていて、この2曲の並びで、本作の出来が間違いないことを確信させてくれました。

 

この歌メロの充実は最初から最後まで徹底されており、唯一の例外である前述のハードコアナンバーM4は、MVが作られた割には本作の中では一番面白くない曲なんじゃ...なんてちょっと思ってしまったな。いや、もちろんカッコいい曲であることは確かなんですよ?

 

特に気に入ったのは前述のM2に、特にメロディーの哀愁が強く出て、バッキングのアコギもまた従来のlocofrankらしさを醸し出すM5「BRAND NEW WORLD」の2曲。アグレッションはやや薄めですが、曲の良さはそれを補ってあまりある。

 

メンバーチェンジを経ても、何も変わらぬlocofrankらしさというものを、手堅くしっかりと提示してくれた、充実作ですね。総収録時間は15分超という短いものですが、その中で名刺がわりになる楽曲をちゃんと取り揃えている感じです。

 

ただ、やっぱり『Stories』を聴いた時も思いましたが、やはり20年以上のキャリアを誇るだけあって、年齢を重ねた分、有無を言わせぬまま琴線をグッと掴んでくるようなかつてのパワーは減退しているのは事実。これは中堅バンドとして避けられないことなんだろうな。

 

 

個人的に本作は

"従来のバンドらしさが短く収まり、キャッチーな歌メロの魅力も活きた楽曲揃い"

という感じです。

 


www.youtube.com

 


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