ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

LINKIN PARK 『From Zero』

  • カリスマフロントマンの死去を乗り越えてのリスタート
  • LINKIN PARKらしいモダンでメロウなロックサウンド健在
  • 新ヴォーカル・エミリーの見事なヴォーカルワーク

 

2024年の洋楽ロック最大の話題といえば、やはりoasisの再結成、そしてLINKIN PARKの再始動であることは疑いようがないでしょう(他にもあったらゴメン)

 

世界一仲の悪い兄弟であるギャラガー兄弟については、まあいいオトナだからいずれまた一緒に組むことも不思議ではないと思いますけど、LINKIN PARKの復活劇については本当に驚きでした。

 

なんたって、バンドの看板であり、世界最高峰のカリスマフロントマンであるチェスター・ベニントンがこの世を去った訳ですから。代わりになる存在なんてまずいないだろうし、そんな状況に追い込まれたバンドが再び動き出すとは。

 

さらに新たなヴォーカリストとして選ばれたのが、女性ヴォーカルのエミリー・アームストロング。かなり思い切ったメンバーチェンジであり、よくぞ活動再会に踏み切ったなと、その勇気と決意の強さに驚嘆です。

 

ただ、中途半端に似ている男ヴォーカルを起用したら露骨に過去と比較されてしまうので、ある種「新生LINKIN PARK」を印象付けるには、良いメンバーチェンジと言えるのかもしれません。

 

本作のタイトル『From Zero』。LINKIN PARKはもともとXEROというバンド名だったらしいので、文字通り0からの再スタートであるという意味と、バンドの原点に改めて立ち返るという意味も含ませているよう。バンドの再始動を決定づけるにふさわしいタイトルだと思います。

 

そんな全世界が注目するニューアルバムですが、全体の印象としては、LINKIN PARKらしい良質なメロディックロックだなと素直に思えました。再始動云々の話題性抜きにしても、純粋にメロディアスでハード、カッコいいロック・アルバムに仕上がっています。

 

多くの人がLINKIN PARKらしいと思っている音に寄せた作風を意識していると思われ、チェスター逝去前の最後のアルバム『One More Light』より、圧倒的にハードでラウドなロックとしての攻撃性、シャウトの勢いがある。

 

これは0からのスタートということで、改めてLINKIN PARKとはどういうバンドなのかを見つめ直した結果なのか、それともファンを安心させるために、みんなが思うLINKIN PARK像を再現しようとしてくれたのか、特に難しく考えず、改めて自分たちがやりたいことをやりたいようにやっただけなのか。

 

まあ、どんな思いで制作されたのだとしても、クオリティーの高いロックを聴かせてくれるのであれば、僕としてはなんの不満もありません。「チェスターがいないLINKIN PARKなんてLINKIN PARKじゃない!」と思う人にとっては受け入れ難いのかもしれませんが、このバンドにそこまで強い思い入れはなかった僕としては、純粋に楽しむことができました。

 

新ヴォーカルとなったエミリーは、さすがチェスターの後任に抜擢されただけあって、かなりの実力を聴かせてくれます。キレのあるシャウト、張り上げるような力強いクリーン、女性らしい美しさを放つソフトな歌唱にいたるまで、見事なヴォーカルワーク。きっと過去の曲を歌っても、クオリティーを下げることはないと思わせる見事なもの。

 

とはいえやっぱり「チェスターのシャウトが加わればもっとカッコよくなったのかな...?」という思いが無い訳ではありませんけどね。それほどまでに大きな存在だったので。

 

曲単位でいうと、やはりLINKIN PARKらしさを強く打ち出し、非常にメロディアスでありながら、アグレッシヴなシャウト、モダンなシンセアレンジも際立った出だしの曲たち、M2「The Emptiness Machine」、M3「Cut The Bridge」、M4「Heavy Is The Crown」が特に好きですね。張り裂けるようなシャウトとヘヴィサウンドで彩られながらも、サビは非常に哀愁の効いたメロウさが光るM10「IGYEIH」も良い。

 

チェスターが亡くなって7年、活動再開はかなり厳しいものかと思われていましたが、まずはこうやって良いアルバムをリリースし、復活を遂げてくれたことを喜びたいですね。本作リリースに伴うワールドツアーも開催されているので、今後の活動の活発化も期待したいところ。

 

来日公演は来年2月開催と決まりましたが、やはり昨今の価格上昇の煽りなのか、一番高いVIP COLD席は88000円というおっそろしいもの。よっぽどの大ファンか富裕層じゃなきゃ買えなくないか...?

 

 

個人的に本作は

"LINKIN PARKらしいラップ/オルタナメタルを踏襲した、メロディックかつアグレッシヴな充実作。新ヴォーカルの実力派ぶりも十分に伝わる"

という感じです。

 


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