ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

11/23 BRAHMAN 30th Anniversary 尽未来祭 2025 Day 2 at 幕張メッセ

BRAHMANの30周年を祝う祭典・尽未来祭の2日目の感想。もう年末ですが今更書きます。すいませんね、更新が滞っちゃって...。

 

初日の感想はこちら

show-hitorigoto.hatenablog.com

 

BRAHMANの盟友たちが集った初日と比べて、今日のメンツは今現在の日本のシーンにて、フェスとかのメインアクトとして扱われるようなバンドたちが締める。フェスに来る客層にとっては最も馴染み深いラインナップでしょう。

 

それすなわち、今まで何度も観た事があるバンドばかりということで、個人的にはありがたみというか、新鮮さは3日間の中で一番低い日にはなるんですが、もちろん実力派ばかりのため退屈はさせてくれないはず。期待感を胸に会場へと足を運びました。

 

初日と場所も時間も同じなので、疲れた体にムチを打ちながら、眠い目を擦りムリヤリ幕張メッセへと到着...したのですが。

 

メチャクチャ人が多い!!

肌感覚で昨日の倍くらいいるのではないかってくらい、夥しいほどの列がメッセ内に形成されていました。この日と最終日はソールドしていることは知ってましたけど、まさかここまで人数の違いがあるとは、かなりビックリ。

 

これは流石に飯休憩したら、結構な時間のロスになるぞ...と覚悟していましたが、案の定並んでいるだけで昨日以上に時間がかかりました。朝の早い段階でも人気店は結構な列ができているし、物販の待ち時間もかなり長め。

 

こういう機会でもないとライヴに来れないから、という理由で僕はORANGE RANGEの物販待ちをしていたのですが、早い段階でマキシマム ザ ホルモンの物販は全部売り切れてしまっていました。どこかのインタビュー記事で「ホルモンはフェスに一回出るだけで、トラックいっぱいのマーチャンが売れる」というのを読んだ記憶がありますが、あれは本当だったんだな...。物販でそれだけ売れるなら、そりゃあ新曲も出なくなるよ。

 

そんな人の多さに打ちのめされながらも、BRAHMANを除けばこの日最大のお目当てでもあるライヴを観るため、フロアの方へ入っていきました。

 

 

ORANGE RANGE

このブログでは何度も言及していますが、僕がバンド音楽というものに目覚める最初のキッカケとなったのがORANGE RANGEなんです。僕の音楽人生を語る上で、このバンドの存在は絶対に外せない最重要ファクター。

 

show-hitorigoto.hatenablog.com

 

去年のサマソニでも少しだけ観る機会はあったのですが、あれはかなり遠くから頭2曲を観ただけ。近い距離でしっかりと観るのはこの日が初でした。かつてミュージックステーションやら、うたばんやらで見ていた、テレビの中にしか居なかった存在。そんなバンドのライヴを間近で観られる。それだけで期待に胸が膨らむ。

 

同じ沖縄出身でも昨日出演したMONGOL 800の清作さんと違って、テレビで観ていた時からさほどルックスに変化が無いメンバーが登場。オープニングの電子音が流れた瞬間、僕が小学生の頃(は?マジで?死にそう)に大ヒットしたナンバーである「以心電信」からスタート。

 

もうね、この時点で僕の感情がバーストしてたんですよ。「うわあああ!あの頃にたくさん耳にしてきた曲だ!本物のORANGE RANGEだ!」って。もうこの音には客観的になんてなれません。

 

前方付近では小規模ながらモッシュピットも生まれるほど熱量があり、僕も普通にそこに混ざっていました。だってこの曲聴いたら体が自然と動いてしまいますから。懐かしさと楽しさで、咽び泣きながら飛び跳ねる、そんな不思議な時間帯。

 

「これだけ盛り上がってくれるのは、皆知ってる曲だからだと思うんですよ。新曲でもこれぐらい熱くなってくれますか!?」とHIROKIさんが若干の自虐っぽいMCをこなした後に、今年リリースされた「マジで世界変えちゃう5秒前」「裸足のチェッコリー」を連続で披露。わかりやすいフレーズなだけに、アウェイ感の無い盛り上がりが継続していく。

 

「裸足のチェッコリー」は、最初のワンフレーズだけ歌った後、「こんなんじゃ足りない」とやり直しを要求するクダリを2,3回くらいやったので、そこだけで2曲分くらいの時間が取られたのですが、まあこれはライヴの演出なので許容範囲でしょうな。本音を言えばその時間で「ロコローション」とか「チャンピオーネ」とかも聴きたかったけどさ。

 

中盤にはまさか今になってTikTokでブレイクしているという噂の「おしゃれ番長」を組み込んだメドレーを演奏する時間帯に。いわゆる電波ソング的な、訳わからん楽曲を繋ぎ合わせたもので、ここだけ会場がディスコだかクラブだかになったような派手派手しさに。「DANCE2」なんて20年近く前の曲だけど、普通に今風のJ-POPとして成立してて、古色を帯びた感じがまったくしないあたり、ORANGE RANGEはだいぶ時代を先取りしていたのかもしれない。

 

そして圧巻のフィーバータイムとなったのは、「午前中からアゲろって言われてるのに、まだまだこの程度ではTOSHI-LOWさんから怒られる」という発言から始まる、「上海ハニー」「イケナイ太陽」「キリキリマイ」という、平成を生きた人間にとって感涙ものの流れでした。「上海ハニー」のタイトルがコールされた時点で、一層会場のテンションがブチ上がった(僕も含みます)のを肌で感じました。

 

サークルは発生するはモッシュは止まないわ、"ステージ爆発3秒前!3!2!1!"とフレーズと共に、大量のクラウドサーファーは発生するわで、最大級のハイライトを生み出す瞬間となりました。もともとBRAHMAN以外でモッシュするつもりはなかったのですが、こんな事やられちゃ体が止められませんでした。最高っした。

 

僕の音楽人生の門出となったORANGE RANGE。彼らのライヴでモッシュできたことは、今日イチと言ってもいいほどの多幸感でした。もう感無量です。

 

 

ACIDMAN

ORANGE RANGEでギアを上げすぎてしまったので、後続のライヴはBRAHMANまでに体力を使い切ってしまわないよう、控えめなテンションで大人見をするように努める。せっかくのフェスなのに少々勿体無い気もしますが、長丁場なのでこの判断は間違いないでしょう。

 

そんな訳で飯休憩終わりに後ろの方でゆっくりとACIDMANを観る。後方のLEDに映された幻想的なムービーと、儚くも力強さがある歌声は、ゆっくり聴く分にはなかなか没入感がありました。

 

ガッツリテンションを底上げしてくれるタイプではないし、もうちょっとキャッチーさが欲しいところではあるものの、こういう時間帯もいいな...としみじみ聴いていたのですが、なんと後半で「BRAHMANに敬意を表して、ワンフレーズだけ彼らの曲をやろうと思います」と、「ANSWER FOR•••」をプレイする。

 

BRAHMANの曲が流れるとあらば、ゆっくり棒立ちで観るなんてことが許されるはずもなく、普通に前の方に行って手を振り上げてしまいましたよ。TOSHI-LOWさんもステージ脇から登場して一緒に歌っており、当初の予定に反してグッと高揚させられました。嬉しいサプライズでしたね!

 

 

マキシマム ザ ホルモン

右往にてThe Birthday待ちをしている中に観るのは、今回最もヘヴィなサウンドを出すホルモンの登場。ここ最近はあまり熱心に追う事はなくなったものの、中高生の頃はトップクラスに好きだったバンドだけに、僕の青春時代の記憶を色濃く蘇らせてくる存在です。

 

そして今回のセットリストは、そんな僕の青春時代を彩ったアンセムが目白押しでかなり美味しい。名盤『ぶっ生き返す』のオープニングを飾る「ぶっ生き返す!!」〜「絶望ビリー」の流れはマジで熱い。

 

初日のBRAHMANの同期たちが目白押しだった時、ナヲさんも楽屋裏にいたらしく、「先輩ばかりでかなり恐縮しきりだった」とか、かつて赤坂BLITZBRAHMANのライヴを観た時「TOSHI-LOW骨折してる!」と、松葉杖をつきながらステージに立つ姿を見て面食らったなど、かつては自分たちも、僕らと同じライヴハウスキッズだった過去を語っていました。そんな人たち30年経って共演できるってどんな感覚なんだろうな〜。

 

まあ、ダイスケはんは「TOSHI-LOWさんは本当に優しくて、以前対バンした時はベルトを忘れてきた俺に、ベルトを貸してくれたんだ」と言ったものの、バックのLEDにはTOSHI-LOWさんがベルトでダイスケはんの首を絞めている写真を載せていたので、だいぶ過激な可愛がられ方をしたんだろうと察せましたけどね(笑)

 

 

前日にヌンチャクが「3コードで悪いか」をプレイしたことに触発されて、「ロックお礼参り 〜3コードでおまえフルボッコ〜」なんて、聴く機会に恵まれなかった曲が聴けたり、よりダンスミュージック的なアレンジが加わって、もはや別の曲かと思うほどに変貌を遂げた「ビキニ・スポーツ・ポンチン」を聴けたりと、全編通して楽しめました。

 

 

The Birthday

絶対的フロントマンを喪いながらも、残されたメンバーで活動しているThe Birthday。もちろんチバさんを観たい気持ちはありますが、彼らの勇姿も結構楽しみにしていたのです。

 

広いステージに3人のみが並び、LEDには何の映像も流れない非常に簡素なステージ。そこへ同じく飾り気のないシンプルなロックを、残されたメンバーで紡いでいく。

 

ガレージロック的な荒さはあれど、そこまで曲調もステージングもアグレッシヴな感じではなかったのですが、「Love Rockets」に差し掛かるとわかりやすくオーディエンスの反応も活発になってきて、目に見えて熱量が上がりました。『THE FIRST SLAM DUNK』に大感動した身としては、やはりチバさんの歌で聴きたかった気持ちがどうしても芽生えてしまうな。

 

チバさんが亡くなった後に出演したフェスなどでは、曲によってはゲストヴォーカルを迎えたりしていたようですが、今回はそういった特殊な演出はなく、メンバー3人のみで実直に演奏に徹している。先ほどのホルモンがガンガンにアクションし、ヘヴィさ満載のハードコアサウンドを提示しただけに、その落差でちょっと地味に感じた印象は確かにあります。

 

ただ、このバンドは渋みのあるロックンロールを繰り出すのが、カラーに合っている気がしますね。フェス中盤の節目として良いアクセントだったと思います。

 

 

この後は少し休憩時間にして、キッチンカーの方へと並ぶ。ちょっと気になっていた砂糖とバターしか使わないというクレープをチョイス。見た目も味も直球極まりないですが、シンプルゆえに普通に上手い。疲れた体に素朴な甘さが沁みますわい。

 

 

G-FREAK FACTORY

休憩後は再び右往へと行き、レゲエを軸に取り込んだロックバンドで、メンバーの見た目もバンドマンというよりは確かにレゲエミュージシャンっぽいな。

 

まず驚いたのがオープニング。先ほどのACIDMANと同様に「ANSWER FOR•••」のイントロを演奏しだしたのです。「おい!カバーの選曲が被っちゃったぞ!大丈夫か!」という気にさせられるも、やっぱり名曲なだけにテンションが上がってしまう。

 

ただ、歌のパートまでは入らずに前奏だけでストップ。ヴォーカルの茂木さんがMC...というか口上のような事を言い出すのですが、これがまるでラッパーかのごとく早口で捲し立てるもので、初っ端から圧倒されることに。

 

これだけ早口でよくここまでハッキリと言葉を並べられるよな...と、昨日のRHYMESTERTHA BLUE HERBのラップを聴いた時と似たような感銘を受けました。もし彼が違った音楽の出会い方をしていれば、ラッパーになる人生もあったのかもしれない。

 

そして茂木さんが本来はゲストヴォーカルとして参加している、BRAHMANの「最後の少年」のカバーからスタート。トリのBRAHMANでもプレイされるであろう楽曲を、まずここで予習がてら聴けることに。

 

こういったサプライズも嬉しいものですが、個人的にそれ以上にグッときてしまったのは、後半にプレイされた「ダディ・ダーリン」でした。ゲストとしてTOSHI-LOWさんを迎えて、ツインヴォーカルでのパフォーマンスとなったのですが、二人の声がゆったりと温かいサウンドに包まれて、会場に広がっていく様がとても美しく映えていました。元来の曲のメロディーの切なさと相まって、思わず涙腺にキそうだったぜ。

 

正直ここがハイライトとして完璧すぎたので、その後にプレイされた曲があまり印象に残らなかったのですが(笑)、あの瞬間、ここに居られて良かった...と感慨深い気持ちになっていました。

 

 

10-FEET

この手の日本の音楽フェスには、もはやド定番ともいえるポジションになった彼らがトリ前を務めます。右往のBRAHMAN待ちをしながら観ていました。

 

このバンドもホルモンと同様に、青春時代に聴きまくっていたバンドですが、当時から考えると、このバンドがまさかアニメやら映画やらのタイアップを取りまくり、紅白歌合戦に出演することになるなんて、想像すらできなかったなぁ...と、まさかのウマ娘の主題歌になった「スーパーシンドローマー」を聴いてて思いました。

 

ライヴ運びはこれまで観てきたフェスとほぼ同様かと思いきや、ちょっと違う。オーディエンスを笑かすような、調子の良いMCなどはまったくなく、矢継ぎ早にどんどんと曲をプレイしていくもので、やや受ける印象が違いました。

 

これは恐らく、曲間のチューニングすらせずに曲をやりまくるBRAHMANのやり方(もっともそれはGAUZEのライヴに触発されたものですが)に敬意を表して、自分たちも同様の手法を取ったものと思われます。ただ、彼らは親しみやすく面白いキャラクターが魅力でもあるので、このライヴ運びがそのまま良さに繋がっているかと言われれば微妙かもしれない。

 

それでも最後には「ピラフマンのスシロー!後は頼んだぞ!」とおフザケ要素をちょびっと入れ込んでくるところは、10-FEETらしいというかTAKUMAさんらしいところでした。

 

 

BRAHMAN

前日と同じく特別仕様のオープニング映像が流れ、ラストのBRAHMANが登場。前日に息も絶え絶えになった反省をまったく活かさず、かなり前方付近にて彼らが出てくるのを迎え撃ちます。オープニングは「初期衝動」。

 

「尽未来祭中日!来てくれた人たち、感謝しかないです。BRAHMAN始めます!」そう宣言してからの「賽の河原」は、もはや完全にBRAHMAN流様式美となった鉄板の運びです。

 

昨日がかなり初期の楽曲に寄せた選曲だったのに対し、今日はメンツに合わせたのか、かなりいつものBRAHMANといった感じで、新旧のバランスが非常に良いセットリスト。それすなわち、フェス慣れした本日の客層にはピッタリということで、昨日に負けず劣らずの地獄のモッシュ、いや、モッシュのような何かに襲われることになる。「雷同」や「BEYOND THE MOUNTAIN」の時には、ロクにステージが見えん!

 

かろうじてステージがチラリと見える瞬間もあり、そこには二日間の疲れがどこへやら、変わらずステージを縦横無尽に動き回る彼らの姿が。50にもなるおっさんがあそこまで渾身のパフォーマンスをしているんだ。俺が負けるわけにはいかん!と、この圧縮地獄を耐え抜く覚悟を決めました。

 

少しそれが落ち着いたのが、「FAR FROM...」「LOSE ALL」というドラマチックな曲が続いた段階です。ここの静かなパートではモッシュが起こりようもないので、じっくりとその劇的な展開に耳を傾けることができる。Tour slow DANCE HALLで使われた時と同じ、古代魚かなにかのイメージ映像が流れ出し、思わずコロナ禍の彼らのライヴに思いを馳せました。

 

彼らのハードコアバンドとしての矜持を短い中に詰め込んだ「警醒」で再び恐ろしいほどのモッシュ地獄が生まれたあと、G-FREAK FACTORYの茂木さんをゲストに呼んだ本家本元の「最後の少年」、そしてチバさんへの想いを黄泉の国へ届けるかのように、「charon」を演奏していく。この流れは本日の出演組を考えれば必然でしたね。

 

最後には前日と同様に、長めのMCにてTOSHI-LOWさんが想いを連ねていく。「昨日は昔からの仲間が裏で酒飲みまくって大変だった。それに比べて今日は...なんて平和なんだ!」と笑いながら喋っており、昨日のバックヤードはどれだけヒドい様相だったのか、ちょっと見たくなってきました(笑)

 

しかし楽しそうに笑っていたのは最初の方だけで、話していくうちに少しずつ、「ずっとこんなふうに楽しい時間が続けばいいと思っている、だけど活動を続ける中で失ってきた仲間も数多い」と少し寂しさを滲ませたような声色になっていきました。

 

「俺たちだけ楽しんでいていいのか、そんなふうに考えると空からあいつらが言うんだ、"迷い続けろ"って。"迷いながら進み続けろ"って」

 

そうして『ANTINOMY』を象徴する名曲「The only way」へと突入。この曲が持つ繊細な叙情性と、それに相反するような攻撃的なシンガロングと突進力。このドラマには体が突き動かされるばかりで、中日を締めくくる彼らのパフォーマンスに応えました。

 

 

ORANGE RANGEマキシマム ザ ホルモンといった、僕のバンド音楽を愛好するキッカケになったバンドで昔の自分に想いを馳せ、そしてラストのBRAHMANで現行の彼らの強さを再認識する1日。当初はこの日が一番ありがたみが薄いラインナップかも...なんて思っていましたが、終わってみれば非常に満足度の高いひとときでした。

 

そして翌日、この3日間でもっとも濃密な時間を体感する最終日へとつながっていきます。