ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

9/9 BAND OF FOUR -四節棍- at ぴあアリーナMM

ド平日にも関わらず、大きな規模の4マンライヴへと足を運んできました。10-FEETBRAHMANマキシマム ザ ホルモンELLEGARDENという4バンドの共演です。

 

昨年末にこのメンツからBRAHMANを除く3バンドで、Reunion TOURを実施したのは記憶に新しいところ。もちろん僕もそのライヴ自体に興味はありましたが、激化必死のチケット争奪戦に参加するほどのモチベーションまでは沸かず、ひととおりスルーしてしまっていました。

 

しかしここにBRAHMANが加わってくるとなると、だいぶ話は違ってくる。

 

このブログでは過去に何度もBRAHMANへの偏愛は語ってきたつもりですし、彼らのライヴは何度観ても素晴らしいもの。このライヴが発表された段階で要注目だな、と目をつけていたのです。

 

そして運の良いことに、最初のチケット選考の段階でアリーナ席のチケット確保に成功。かなりの倍率の高さが予想されるだけに、8月のROCK IN JAPANと合わせて、今年のチケ運はほぼほぼ使い果たしてしまったかな〜。

 

仕事が立て込んでいる時期ながら、この日のために早い段階で有給は取っており、当日の定例会議や昨日からの残作業諸々を先輩社員にまかせ(こういうときに融通が効くように普段ちゃんと仕事をしてるのだ)、1日中フリーな状況を作り出してから、余裕を持って会場となるみなとみらいへGo。

 

会場はぴあアリーナMM。2年前に開業したばかりの新しい会場。本来であればその年の5月に行われるIRON MAIDENの「LEGACY OF THE BEAST TOUR」で始めて足を踏み入れるはずだったのだがねぇ...(泣)

 

入場時間は16時過ぎなのですが、それよりも1時間以上前に会場に到着。ここまで早く会場入りしたのは、物販にも足を運びたかったのはもちろん、ライヴ前に飯を食いたかったからに他ならない。

 

今回は会場にキッチンカーが用意されており、「マツコの知らない世界」に朝ラーメン特集でゲスト出演し、ラーメン大好きアイドルとしてもデビューした、BRAHMANのドラマーRONZIさんが制作に携わったらしいラーメンが食えるとのこと。これはチェックしないわけにはいきません。

 

 

文字面的にはピリ辛ガーリックバターバクダン味噌ラーメンの誘惑がエグかったですが(ガーリックバターって言葉の響き、最高に美味そうじゃない?)、バンド名を冠した「スタミナブラフメン」をチョイス。醤油ベースのスープと野菜のパンチが効いてて美味い!900円にしちゃボリューム不足でしたが、まあこれはこの手の飯の宿命のため仕方があるまい。

 

物販に行ってBRAHMANのTシャツ1枚を受け取り、みなとみらいをプラプラしながら時間を潰して入場。ズラズラと並ぶ列に紛れて入場し、さっそくアリーナへと入る。比較的新しい会場だけあり、非常に綺麗で良い設備だと感じました。

 

今回のアリーナブロックは、ステージから近い順にA〜Dまで別れていて、最速でチケットゲットに成功した僕はAブロック。この手の大規模会場のライヴで、ここまで席に恵まれたるのはなかなか稀有なこと。

 

せっかく前の方に行けるのだからと、Aブロックの真ん中あたりに入ろうかと思ったのですが、僕が入ろうとしたその時、スタッフが「ハイ、この時点でこのブロックの入場はここまでとさせていただきまーす!」と、真ん中のブロックの入場規制をかけるという非情な行いに手を染めやがりました。ファックである。

 

内心「詰めりゃもっと入るだろ...」とブツブツ文句を垂れながら、ステージ上手側のブロックの方へ入る。しかしこの選択が良い効果を生むことになりました。

 

上手側ブロックはまだまだ人が少なかったこともあり、左端の方まで移動することが可能。そしてブロック間は、スタッフやカメラマンが通れるようにスペースが作られているため、目の前に視界を遮る人がいないという状態に。

 

これにより、人混みによりステージが見にくくなるということとは無縁の、超良好な視界を手に入れることに成功。肉眼でバンド全体の姿をバッチリ視認できる位置取りができたのです。もしすでに人がいっぱいの真ん中のブロックに入っていたら、ここまでクリアな視界にはならなかったことは想像に難くない。先程入場規制をしたスタッフに、心の中で謝ったものです。

 

 

10-FEET

最初に登場するのは、今年結成25周年を迎える10-FEET。今回のメンツ唯一の3ピースバンドです。

 

ステージ上でMCを担当するラジオDJ大抜卓人さんの紹介から暗転し、ドラクエのSEとともにメンバーが登場。ライヴでもおなじみとなっている「goes on」「RIVER」という流れでスタート。ド頭から鉄板の楽曲の続け様に投下する開幕で、早速大きな盛り上がりを生む。

 

「なんや今日のメンツ!同窓会か!仲良いヤツしかおらん!」とTAKUMAさんは叫んでいましたが、楽屋での楽しい雰囲気をステージ上でも引きずっているのか、程よく肩の力が抜けているのが、観た感じからも伝わる。

 

「RIVER」のラスサビ前にはスマホのライトをつけさせウェーブを作らせたあと、ドラムのKOUICHIさんを巻き込んでちょっとした寸劇したり、「全員座れ!」と叫んでオーディエンスを座らせた後、ジャンプさせずに「立って」とだけ指示出ししたり、彼らのコミカルな部分が強調されていました。楽屋での同窓会テンションがそうさせているのか。

 

とはいえライヴに緊張感が無いかといえばそうでもなく、ヘヴィなミクスチャーナンバーでは堂に入ったデスヴォイスで押し切り、「その向こうへ」では、お決まりのNAOKIさんの空中キック(?)も飛び出し、会場のうねりと熱量を底上げ。

 

中学3年の頃に聴きまくってた『Life is sweet』からの「」は、当時の感覚を思い出して、ちょっとセンチな気持ちになったし、「CHERRY BLOSSOM」では、恒例のタオル投げにも参加できました。昔のBRAHMANのツアータオルなので、失くさないように軽〜く飛ばすのみでしたが。


TAKUMAさんのヴォーカルは全体通してだいぶ荒れ気味で、ちょっと喉が心配になりましたが、まあダミ声が彼のトレードマークですし、このバンドはガムシャラな雰囲気が魅力に繋がるタイプだから、これくらいのヴォーカルでちょうどいいのかも。

 

 

BRAHMAN

2番手は個人的お目当てのBRAHMAN。登場SE「お母さん、お願い」が流れると、先ほどの10-FEETではバンドロゴが映されるのみだったバックスクリーンに、イメージ映像が流れる。

 

一発目は静かな出だしからドラマチックに盛り上がる名曲「A WHITE DEEP MORNING」。バックの映像は以前の「Tour -slow DANCE HALL-」時のものでしたが、さすがに垂れ幕やスモークの演出はなかった。しかしそれでもこの曲のラスサビにおける激情に何ら陰りはない。

 

こちらとしてはもちろんモッシュ・ダイブはできないわけですが、バンド側のパフォーマンスはかつてのものと変わらない。「賽の河原」ではおどろおどろしい映像がスクリーンに映され、フロント3人が四肢をフルで躍動させる。MAKOTOさんがベース弾きながらジャンプした瞬間、着地してしゃがんだあとしばらくそのままの姿勢だったので「足怪我したりしてない?」とちょっと心配してしまった(笑)

 

スロー曲主体のライヴでは聴けなかった「SEE OFF」「BEYOND THE MOUNTAIN」という鉄板の並びを久々に堪能でき(自分がいる上手側までTOSHI-LOWさんが来てくれて興奮)BRAHMANお得意のノンストップ疾走曲連打が展開される。

 

今回は昔なじみのバンドたちの共演ということもあるのか、中盤は初期曲が固まっているセットリストとなっており、「CHERRIES WERE MADE FOR EATING」「THERE'S NO SHORTER WAY IN THIS LIFE」の二連打が熱かった!特に「THERE'S〜」はライヴDVDでしか観たことなかったので、ここで聴けたのは嬉しいところ。

 

ELLEGARDENとの共演ということで、絶対にやるであろうと思っていた「今夜」では、"次はもっとそばにおいで"というフレーズに合わせるように、細美さんが登場。歌い上げた後にTOSHI-LOWさんと熱い抱擁を交わして、盟友っぷりを見せつける。細美さんファンの女の子嫉妬してない?

 

ラストは「Slow Dance」からの「真善美」。BRAHMANならではの民族音楽+ハードコアの激情、およびオーディエンスに訴えかけるラストはあまりに劇的で、落ちたマイクの衝撃音がしばらく響き渡る会場の中、しばし余韻に浸っていました。この圧巻の幕切れこそがBRAHMANの真骨頂。

 

 

マキシマム ザ ホルモン

MCの大抜さんによる、「海外のツアーに行った際、リハで使ったスタジオの隣にマリリン・マンソンがいて、クルーに「隣のヤツら音がデカい」と言われた」「KNOT FESTに出演した際、舞台袖でSlipknotのメンバーが「Crazy man!」と呟いていた」という、なかなかイカしたエピソードを伝えたあと、お馴染みのSEに乗って登場。先日のROCK IN JAPANと同様に、亮君はちん毛を抜いて息を吹きかけて飛ばすジェスチャーをしてる。

 

本日最もヘヴィな音を鳴らすバンドだけに、出音の迫力は随一。最初の「maximum the hormone」の段階から、オーディエンスをヘッドバンギングの渦に巻き込む。

 

演奏面、およびヴォーカル面でも非常に安定感がありましたが、ダイスケはんのデスヴォイスは大半が高音主体のシャウトになっており、若干耳が痛くなりそうだった。まあ彼は「キャーキャーうるさい方」なのでこれが正しい姿ですね。

 

今回セットリストがかなり嬉しいことになっており、何気にライヴでは初めて聴けた「ハングリー・プライド」も良かったのですが、なんと言っても中盤の「恋のスウィート糞メリケン」「ROLLING1000tOON」「包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリ」というかつての名曲三連打が超強烈。声が出せる状況だったなら糞メリケンでナヲさんパートを合唱したかった。

 

そして何よりのポイントは後半。普段ライヴのMCをしない亮君が「シャべレルヨウニナッタヨー!」とアピールしてMCに参加した点。ライヴDVDで見た姿を含め、彼らステージ上である程度の尺を話しているのは初めて観ました(上ちゃんは恋のメガラバツアーファイナルでしゃべっているのをDVDで見た)

 

内容としては「細美君って見た目はカッコいいし、あの才能があって、それでいてもしチンチンが可愛らしかったら、それはそれで好感度上がるでしょ?だから、仲良くなった時にチンチンの見せ合いをしたら、ボロンッ!て勢いよくサラマンダーが出てきて、そのまま地面を突き破って、アラレちゃんみたいに地球がパカっと割れた」というどうしようもないやつでした(笑)

 

普段は狂気の表情を浮かべながらライヴをしてることが多い彼ですが、この日は珍しいくらいに笑顔を浮かべていた印象だったので、彼もまた楽屋の同窓会的な楽しさに感化されたのかもしれないですね。

 

 

ELLEGARDEN

実は初めましてなのがこのバンド。彼らが活動休止した時期と、僕がバンド音楽にのめり込んでいった時期がほぼ重なっているため、彼らの活動をリアルタイムで追っていたことはないんですよね。

 

その後の高校生の頃は、クラスにELLEGARDEN好きの人がいたこともあり、ベスト盤を買って代表曲は一通り聴いてきました。そんなわけで本日披露された楽曲は、ラストにやった16年ぶりの新曲以外は全て知っている曲。

 

正直にいうと、ストレートなメロコアではなく、パワーポップやエモ、オルタナの要素も多分に含まれている彼らの音は、好みドンズバではありませんでしたが、キャッチーな疾走曲は気に入って、ちょこちょこ聴いていたのを思い出します。

 

そんな思い入れがあるんだかないんだか...な状態だったので、周りの人たちほどの熱量はなかった(来場者の多くがELLEGARDENのTシャツを着てた)のですが、こういった機会でもないと彼らのライヴは観られないし、何よりめっちゃ観やすいので、貴重な体験になるだろうと、何気にちょっと楽しみでした。

 

ホルモンのMCで「9月9日は、ホルモンとエルレ千葉LOOKで対バンして、お客さんが10人もいなかった」と話し、大抜さんのMCにおいても「9月9日、晴れて良かったね」と言っていたので、まず間違いなく「No.13」はやるだろうと踏んでましたが、最初の楽曲は「Supernova」。

 

ここまでフリが効いてたんだから、オープニングから「No.13」で良かったんじゃないの?という気持ちもありつつ(「No.13」は2曲目でした)、学生時代何度も聴いてた曲を初めて生で聴ける機会。じっくり網膜に焼き付けるようにステージを観る。

 

ステージ上で寸劇めいたことをやって笑いをとった10-FEET、縦横無尽にステージ上を暴れ回るBRAHMAN、上半身をフルに使ったヘドバンで魅せるホルモンと続いてきた中で、彼らのライヴは一番シンプル。4ピースロックバンドのスタンダードとも言えるステージングで、ともすればやや地味に感じられなくもない(先ほどまでホルモンが派手に動いていただけに余計に)

 

とはいえ、それは決して盛り上がりに欠けるものではなく、多くの人がこのバンドの登場を心待ちにしていた空気感もあってか、1曲進むごとにオーディエンスの熱気も高まっていることが感じられました。

 

やはり一番に目を引くのが絶対的フロントマンの細美さん。今回出たメンバーの中で最年長であるはずですが、ステージ上での振る舞いは完全にバンドキッズのそれ。ホントにあの人49歳なの?彼より10歳以上若い人でも、あんなに楽しげに弾けたパフォーマンスしてないと思うんだけど。

 

Reunion Tourからまだ8ヶ月しか経ってないはずなのに、みんな老けこみがすげえんだよね。特にナヲとか凄くて」と、フレンドリーなMCで笑いをとりつつ、ライヴ定番と思われる楽曲次々投下。ハードなリフとキャッチーな歌メロ、うねるベースが交錯する「Fire Cracker」や、憂いを帯びたメロディーが駆け抜ける様が気持ちいい「The Autumn Song」、切ない出だしから一気に爆発する「Make A Wish」などは好きな曲なので楽しめました。こういったエモ的な哀愁を持ったメロディーは良いですね。

 

ここでド直球哀愁メロコアである「BBQ Riot Song」とか「Marie」あたりをやってくれればもっと嬉しかったんですが、まあそれは欲張りすぎか。彼らのレパートリーの中で「Marie」ってかなり良い曲だと思うんですけど、僕だけ?

 

「Salamander」で全ての曲を終えた後、さほど時間も経たずにアンコールへ。開口一番、細身さんからの「新曲聴く?」の一言に歓声(どよめきというべきか)が上がる。

 

「今まで過去の楽曲をライヴでやって、昔聴いてたやつも良いって思ってもらうようなあこぎな商売してたけど、今から"過去のバンド"から"現役"のバンドになります」と宣言して、新曲となる「Mountain Top」をプレイ。

 

切々とした歌い出しから始まるミドルテンポのオルタナティヴロックで、歌メロ自体はなかなか憂いを帯びている感じですが、そこまでキャッチーさが強いとは言い難く、「ついに16年ぶりの新曲披露!」と銘打つには、やや地味めな印象が強かったかもしれない。

 

アンコールはその1曲のみであり、ここで全アクト終了。疾走曲でバーンと終わらせて欲しかった気がするも、良い塩梅で余韻を残したままの幕切れとなりました。

 

1バンドあたり40分ほどというライヴでしたが、蓋を開けてみれば18時から22時ごろまでガッツリ4バンド観るという濃密な日でしたね。立ちっぱなしのため足の疲労感がエグかったです。ライヴ中はアドレナリンが出てるから平気なんだけど、転換中は厳しかったな〜。

 

どのバンドも一定以上の人気を持つバンドで、今後満足にチケットが取れるかもわからないバンドもいる中、ここまでステージ上をしっかり見渡せる好位置で観るという経験はかなり希少だろうな〜と思いますね。また今後もこういったメンツによる企画ライヴとかも出てくるのだろうとは思うんですが、前方ブロックでここまで濃い形で観られるというのは今後あるかどうかわかりませんから。

 

これも何かの縁ということで、とりあえず16年ぶりとなるELLEGARDENの新作はチェックしてみようかな...と思っている今現在です。