ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

DIR EN GREY 『詩踏み』 (2016)

詩踏み

日本のへヴィロック/エクストリームメタルバンドの28thシングル。

 

元々ヴィジュアル系バンドとしてスタートするも海外進出を機にメイクをやめ(今はまた典型的なヴィジュアル系とは異なる過激なメイクをライヴにて施すことはありますが)徐々にへヴィロック路線に舵を切り、今やすっかり世界を股にかけるロックバンドにまで成長したDIR EN GREY

 

メタラーには依然としてヴィジュアル系のレッテルを貼られているようで賛否両論の存在ではありますが、個人的にはすごく好きなバンドです。(7thアルバム『UROBOROS』はかなり聴き手を選ぶ作風ではあるものの、邦ロック史に残る傑作アルバムだと思うので、「ヴィジュアル系でしょ?」という先入観でスルーせずぜひ視聴だけでもしてみてください。ハマるとスゴイよ)

 

基本的に彼らの楽曲はいわゆるスルメが多く、じっくり聴きこみ音世界に浸る必要があるのですが、今回の表題曲M1「詩踏み」は非常に即効性のある疾走曲。彼ら特有の凶悪性とキャッチーなメロディーがいい塩梅に混じり合った「これぞDIR EN GREY!」と胸を張って言えるメチャクチャカッコイイエクストリームナンバーに仕上がっています。

 

頭からさっそく京さんの極悪ヴォーカルが炸裂!グロウルと金切りシャウトを使い分けるパートは実にアグレッシヴで凄まじいのですがサビになると一転、美しいと形容できるほどの歌声とメロディーを聴かせてくれます。シャウトパートがせわしなく叫びすぎなのはやや賛否分かれるかもしれませんが、彼らはアグレッシヴなパートとメロディアスなパートの対比がすごく面白いバンドなので、個人的にはやりすぎくらいがちょうどいい(笑)

 

カップリングには9thアルバム『ARCHE』収録曲のバージョン違い2曲。

 

M2「空谷の跫音 feat.SUGIZO』はその名の通りLUNASEAのSUGIZOさんがヴァイオリンで参加した楽曲。元々非常に美しい楽曲だったのでどのような仕上がりになるか楽しみだったのですが、違いと言えばバックにヴァイオリンの音が追加されインストパートが若干伸びたくらいでアレンジ自体はあんま変わってない(笑)。せっかくなんだからもうちょっと面白くリメイクしても良かったのでは・・・?

 

M3「Revelation of mankind [REMIX]」はYusuke Sugaなる方(全然知らない・・・)のリミックス音源。EDMのようなエレクトロサウンドによるダンサブルナンバーで個人的琴線には程遠い仕上がりかも。やっぱりパンク・メタル系リスナーにとってリミックスはいいもんじゃないですね・・・。ちなみにこの原曲はアグレッションと美しさが絶妙に融合した今回の表題曲に劣らない凄まじいキラーチューンなのでぜひそっちを聴いてほしいです。

 

新曲が文句なしにカッコイイので損した気分にはなりませんが、カップリングが個人的期待値を上回ってこなかったためにやや満足度の低い作品になってしまったと言わざるをえないですね。これだったらDVD付きの初回盤を買ったほうが良かったかもしれません。

 

ただ前までのシングル「輪郭」「Sustain the untruth」はややおとなしいというかウェットな作品だったので、まだテンションの高い疾走系シングルを生み出せるということを証明したという意味では価値ある作品といえるかも。

 

DIR EN GREY 詩踏み (Promotion Edit Ver.) MV

 

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このCMの意図は一体・・・?(笑)