ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

MINUS ONE 『Red Black White』 (2018)

MINUS ONE 『Red Black White』

こないだのMONSTER TRUCK同様、タワーレコードで大プッシュされていたのをキッカケに購入した一枚。

 

一切の予備知識がないまま、スピーカーから流れ出るイキのいいロックサウンドに思わず引き込まれた結果なのですが、もう少し枚数控えなきゃマズいな。去年は結構多くの新譜を購入しただけに、ただでさえ狭い部屋がキツくなってくるぞ。

 

世にも珍しいキプロス共和国出身の(「どこなのその国?」と思って検索してみたらメチャクチャ綺麗な国じゃないですか)5人組ハードロックバンド。結成は2009年と、そこそこ若めのバンドのようです。

 

販売元のPCI MUSICのサイトには「全方位型ロック・スタイルと不変のメロディ」という売り文句があり、帯裏には「For Fans of H.E.A.T.ECLIPSE、IMAGINES DRAGONS & MUSE」と書かれている。そして実際に聴いてみると確かにキャッチーなロックが好きな人が気に入りそうなポテンシャルの高さを感じます。

 

アリーナロックのようなスケール感と、カラッとした雰囲気を持ちつつも、どこか湿った叙情性も演出するようなキャッチーさがアルバム全体を通して強く感じられる。ヴォーカルの爽やかな声質と合わせて、聴きごたえは抜群に気持ちいい。

 

ポップながらそれなりにハードに歪んだギター(ヘヴィさはほとんどない)と、そこはかとなく感じられるトゲからLAメタルをも想起させるような作風ですが、モダンな音色がかなり多用されているためか古臭さはほとんどありません。HR/HMファンというよりかは、オルタナティヴロックのファンに受け入れられそうな印象ですね。LOUD PARKよりSUMMER SONICが似合いそう。

 

キャッチーでハードなロックという基本路線は守りながらも、M1「The Greatest」、M7「Run Away」といった比較的王道路線のロックチューンから、サイケで怪しいギターが特徴的なM5「Psycho 5」、エスニック風味満載の「Nothing For Nothing」、ロックなノリの良さはそのままに、アコギとパーカッションが前面に出たM8「The Other Side」など、なかなかに個性的な楽曲が多いのが面白い。

 

ただどんなスタイルの曲でも歌がメチャクチャキャッチーなので変に小難しい印象がなくて聴きやすいのが良いですね。特にバラードのM10「Sometimes」はかなりキレイに仕上がっていて心に染み入るな...。

 

ぶっちゃけ「ちょっとギターがハードなだけでほとんどポップス」みたいな印象が無きにしも非ずで(まあメロディアスなハードロックは突き詰めればみんなそんなもんかもしれんけど)、メタルファンには合わないでしょうね。LAメタルやメロハーが好きな人大丈夫でしょうけど。

 

ポップでキャッチーな歌モノロックが好きな人は聴く価値あり。つまらない曲は特にないので、あとは頭一つ抜きんでたアッパーなキラーチューンを求む!

 

M4「Girl」 MV

MVを見る限りパフォーマンスも華があって(ライヴになるとどうか知らんけど)、うまいこと認知されれば跳ねるんじゃないか。