ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

PassCode 『CLARITY』

PassCode 『CLARITY』

始まりましたね、ゴールデンウィーク。皆さんはどう過ごされるのでしょうか。

 

JAPAN JAMVIVA LA ROCKもさして惹かれるバンドがいなかった僕は、今のところ渋谷メタル会くらいしか予定はございません。

さ、寂しい...。

 

まあ無理して予定作るくらいなら家でのんびり音楽聴いたり、映画館で気になる映画観たり、ジムでトレーニングするなり、普段通りのんびりした方がじっくり休めるってものよ。ということでこのブログもいつも通りマイペースに更新していきま~す。

 

今回のCD感想はスクリーモ/ポストハードコア・アイドルユニットであるPassCodeのメジャー移籍後の2枚目のアルバム。僕が彼女らの音源にしっかり触れるのは本作が初です。

 

音楽性が完全にFear, and Loathing in Las Vegasフォロワーのピコリーモ(死語?)であるというのはだいぶ前から知っていましたが、愛読書であるヘドバンにメンバー個別のインタビューやディスクレビューが掲載されたり、WARPED TOURでちょこっとだけ観たらなかなかカッコよさげだったこともあり、新作のタイミングに合わせて本腰を入れて聴いてみることにしました。

 

ただラスベガスに代表されるトランス/レイヴ要素の強すぎる電子音ピコピコのサウンドは個人的に苦手な部類の音で、聴く前はそんな自分でも楽しめるのかちょいとばかし不安がありました。

 

実際最初のM1「PROJECTION」、M2「DIVE INTO THE LIGHT」の二曲は、部分的に良いメロディーが出てくるものの、エフェクト過多なヴォーカルや目まぐるしすぎるトランス的展開がちょっと気になる。

 

しかし先行シングルであるM3「Ray」は非常にキャッチーな歌を軸とした、比較的シンプルかつストレートなラウドロックで、「おおっ!コレ良いね!」と引き込まれる。特にサビのメロが気に入りました。

 

その後はあからさまなトランス要素は控えめになり、電子音も目立ってはいるもののサウンドの骨格はごく一般的なバンドのアンサンブルであること、そして何よりメロディーのキャッチーさが効いていてリピートを誘発されることに。

 

特にアルバム中盤のM5~M8に良曲が固まっていて、個人的ハイライトになっているのがポイント。本作随一の攻撃性を持つM5「Taking you out」の特徴的なシャウトと疾走感、ポップパンク風味のあるM6「THE DAY WITH NOTHING」の"but now I woke up and that's what I see"からのギターソロの流れなんか「ヤダ、カッコいい...!」と思ってしまいました(笑)

 

J-POP的なメロディーがあざとくも純粋に良いバラードのM7「horoscope」でしっとりさせた後、シンプルなメロディックロックナンバーM8「It's you」へと続く。この曲はイントロのギターから歌メロまで絶妙に青臭く、哀愁があり、そしてキャッチーという僕がJ-ROCKに求める要素てんこ盛りな楽曲で、前述の「Ray」と並んで本作で最も気に入りましたね。

 

普遍的なキャッチーさを持つ歌、本格的なシャウトとバンドサウンド、らしさを逸脱しない範囲でバラエティーを持たせた曲調、トランス要素はあくまで特徴の一つで、完全にそれがメインになってはいない楽曲の作りにより、ほぼアルバム全編に渡って予想以上に楽しめました。この印象の良さは「女性アイドルグループがラウドロック」という物珍しさが関与しているというのもあるにはあるかもですが、それ以上に単純に楽曲が良いからなのでしょう。

 

音だけ聴けば完全にCDがJ-PUNKコーナーの棚に置かれている類のものなので、もうアイドルだと意識せずに聴くのが正しいのでしょうねきっと。

 

あと音楽とは直接関係ありませんが、ヘドバンVol.19の個別インタビューが媚び媚びしてないサバサバした感じなのも素敵(笑)

 

M3「Ray」 MV

 

M5「Taking you out」 MV