ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

Children Of Bodom 『Follow The Reaper』 (2000)

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  • ネオクラシカルなクサさが減退
  • ギターとキーボードのバトルはさらにド派手に
  • COBの路線を象徴するキラーチューン多数

 

前回『Hate Crew Deathroll』についての感想を書いたことで、1st~5thまでのアルバムのうち、3rd以外の文章が揃ったので、何となく気持ち悪いから本作についても書いてみます。何だか『Hate Crew Deathroll』のついでみたいな扱いですが、もちろんこっちはこっちで超名盤ですよ。

 

1st『Something Wild』にて様式美メロデスの革命を起こし、続く2ndで早くもそのスタイルの完成系ともいえる傑作を生みだしたChildren Of Bodomが、1年ほどのインターバルで発表した3rdアルバムです。

 

前2作においては、ヤンネ・ウィルマンのキーボードが主体となるクラシカルなクサメロが満載のアルバムでしたが、本作にてその方向性が少し変化しています。

 

というのも単純にネオクラシカル要素がかなり減退しています。かつてのクサメタル路線が好きだった人には、やや物足りなさを感じてしまう内容になりそう。「Lake Bodom」「Hatebreeder」といった過去曲と比較すればその差は一目(耳)瞭然。

 

しかしクサさは減退したとしても、彼ら特有のダイナミックな演奏に流麗でキャッチーなメロディーが乗るCOB節はまったく変化なし。クサクサなメロディーがスッキリとしたストレート路線になったことにより、聴きやすさはより一層強くなりました。この時点で次作『Hate Crew Deathroll』の正統的なカッコよさの萌芽はあったんですね。

 

僕個人としても、メロディアスであればそこまでクサさにこだわるタイプではなく、またネオクラ愛好家というわけでもないので、本作のクドくならないキャッチーさは望むところではあります。クセになる感じが少し薄れたのは否定しませんけどね。

 

しかし本作の楽曲も素晴らしいの何の。M1「Follow The Reaper」から加減一切無しのキラーチューン。ギターソロの勢いがとんでもないことになっており、身震いしてしまうほどに研ぎ澄まされている。

 

M3「Children Of Decadence」の疾走部のキーボードとバッキングのキャッチーなフレーズに胸を躍らせ、M4「Everytime I Die」の冷ややかな冷気でクールダウンしつつ、M5「Mask Of Sanity」の猛烈な疾走感に酔わされたあと、彼らの十八番であるギターとキーボードの神懸かったソロバトル!この流れが最高...!ラストの"ジャン!ジャジャン!ジャジャン!"のキメもカッコいいんだな。

 

そしてM7「Hate Me!」はM1やM5と並び、キャッチーで激しく、かつ美しいという本作の方向性を決定づける名曲。一度聴いたら忘れられないキャッチーなフレーズには完全に射抜かれました。ラストのM9「Kissing The Shadows」の「おいおい、それやりすぎだろ!!」とツッコみたくなるギターとキーボードの暴れ狂ったソロバトルも最高。圧巻という他ない。

 

ネオクラ要素が鳴りを潜めたとはいえ、相変わらずのCOBらしいメロディック&ダイナミックなメタルが聴ける傑作。ここからまたさらに次作で一皮むけますが、この頃の彼らのカッコよさは本当に上限なしだな~。改めて惜しい人を亡くしたものです...

 

 

個人的に本作は

"ネオクラ/クサメタル要素を減退させるも、ストレートなキャッチーさがさらに際立ったCOBらしい名盤"

という感じです。

 


Children Of Bodom - Everytime I Die