ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

dustbox 『13 Brilliant Leaves』 (2006)

dustbox 『13 Brilliant Leaves』

3ピースメロディックハードコアバンドdustboxが、毎年地元埼玉で行っているライヴイベント「KOSHI ROCK FESTIVAL」。

 

フェスティバルという名目ではあるものの、実質的にはライヴハウスでの対バンイベントの域を出ないものでしたが、今年はdustbox結成20周年を記念してか、「KOSHI ROCK GALAXY」という名前で多くのゲストバンドを呼び、新木場STUDIO COASTで行われるというなかなか規模の大きなもの。

 

さらに会場では限定CDの販売もあるらしく、出演バンドの豪華さ(ほぼ全組観たことあるバンドですが)と相まって、かなり惹かれるイベントでした。

 

しかし一般発売日を正確に把握していなかったがために、気づいたときにはすでにチケットはソールドアウト。最近当日券で入れるライヴばかり行ってたため完全に油断していました...。うかつだった...。

 

そんな未練から久々にdustboxの旧作を聴き返してみたのですが、やっぱこのバンドは良いなーと。学生時代狂ったように聴いていて個人的に思い入れの深いバンドでもありますし、単純に楽曲が優れているのもあって、改めてバンドの魅力に気づかされましたね。

 

そんな経緯でこのブログでも、僕の青春時代を形成するマスターピースのうちの一枚の感想を書いてみようと思い立った次第です。

 

2000年代前半に東芝EMIからメジャーデビューを果たすも、無理に日本語詞の曲を作り、煮え切らない青春パンクとなっていた彼ら(本人曰く「メジャーに行って底辺まで落ちた」)。

 

そんな彼らがインディーズにドロップアウトし、2004年の『triangle』、2005年の『Mr.keating』という、これまでの微妙さがウソのようなクオリティーの高さを誇るミニアルバム2枚をリリースし、バンドの基本的なスタンスを構築。盤石の土台が出来上がった2006年、満を持して発表されたのが本作『13 Brilliant Leaves』です。

 

dustboxの魅力と言えば?」と聞けば多くの人が"メロディーの良さ"を挙げると思いますが、本作は前述の2枚のミニアルバムから発現した彼らのメロディーセンスが完全に開花した強力な一枚。とにかくポップな中に憂いのある、極上の哀愁に満ちたメロディーが盛りだくさん!!まさにBrilliantという名に相応しい!!

 

イントロであるM1「Starting line」から続く、J-PUNK界屈指の大名曲M2「Try My Luck」で一気にアドレナリンが爆発。その後も激しさと胸締め付ける叙情性をバランスよく混ぜた楽曲のオンパレード!

 

M6「Dreams are Reality」まで切なさ全開のメロディーで泣かせた後、アコースティックバラードM7「Letter to me」で少しの休憩、その後のM8「RESET」は彼らのメタル・ハードコア好きの側面が色濃く出た、デスヴォイスも飛び出すダークなナンバー。

 

M9「Sun which never sets」以降からはまた美メロ疾走の連打。本作中特に胸打つ切なさマシマシのM12「Hopes and Fears」、交通事故で亡くなったNOBのベースヴォーカル・鎌田真輔さんに捧げられたM13「Shine Bright」という美しい二曲で締めくくられるのがナイス。

 

欠点としては重さが重視されないメロコアというジャンルだとしても、全体的に音が軽いこと。特にスネアドラムなんて"ストストストスト..."ってな音で、Reijiさんのパワフルなドラミングをもってしても重厚さを欠いてしまっています(これは後の音源でだいぶ解消されますが)

 

ただ音の軽さにさえ目をつぶってしまえば、演奏自体は高いレベルでまとまっており、SUGAさんのクリアなハイトーンヴォーカル、美麗なコーラス、そして叙情性の尽きないメロディーが全編にわたって味わえる、ジャパニーズメロディックの金字塔ともいえる名盤になっています。ほぼ全曲疾走しているのもキッズには嬉しいところです。

 

本作がもう13年前のアルバムであるという事実に愕然としますが(笑)、今なお一切色あせることなく輝き続けるメロディーはたまらんものがありますね~...。KOSHI ROCK行きたいな~...。

 

M2「Try My Luck」 MV

MVの内容は謎ですが(笑)現在もライヴの定番となっている名曲。この曲で僕はdustboxに惚れました。