ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

Broken By The Scream 『Noisy Night Fever』

Broken By The Scream 『Noisy Night Forever』

高音シャウト、低音グロウルをそれぞれ担当するスクリーマー二名と、クリーンヴォーカル担当二名で構成されるメタル系スクリーミングアイドルの2ndフルアルバム。

 

以前から激ロックの記事とかTwitterのタイムラインとかで出ていたので名前は知っていたのですが、音源に触れるのは本作が初です。"メタルアイドル"ではなく"メタル系スクリーミングアイドル"というなんとも回りくどいキャッチコピーを掲げているのは、BABYMETALと丸被りになるのを避けるためなのでしょうか(笑)

 

そんなBABYMETALが台頭してからというものの、続けと言わんばかりにラウド/コア要素を入れたアイドルというのが出てきている印象で、ホントに音楽シーンというものは特定のアーティストが大ブレイクしたり大きな存在感を表すことで形作られていくんだということを実感しますね。

 

そんなラウドロック要素を取り入れたアイドルの一組であるBBTSですが、とりわけバックの演奏が本格志向なのにまず驚かされました。メタルコア、さらにはデスコアの領域に足を踏み入れているのではないかと思うほどのエクストリームなバンドサウンド、時にブラストビートすら飛び出す突進力を披露しており、このCDがアイドルの棚に並んでいるのが大丈夫なのか心配になるレベル(笑)

 

そしてスクリーマーの二人によるシャウトは、女性が出しているのをまだちゃんと感じさせる(とはいえ攻撃力は充分)高音シャウトと、とても女性が出しているとは思えないエグいほどのグロウルで、ぶっちゃけヘタな男ヴォーカルよりカッコいい。かつてARCH ENEMYにアンジェラ・ゴソウが加入した時はかなりの衝撃をメタルシーンに与えたらしいのですが、まさか日本の女の子がここまでのヴォーカルパフォーマンスをできるようになるとは、当時では想像することもできなかったでしょうね。

 

ラストのバラードを除けば「ヘヴィでエクストリームなサウンドにシャウトが交錯しながら展開し、サビになると一転して可愛らしいヴォーカルと共にメチャクチャポップなメロディーが飛び出す」というスタイルで統一されていて、だいぶジャンルは異なるものの誤解を恐れずに言えば「もしもA DAY TO REMEMBERが日本のアイドルグループだったら」というファンタジーが体現されているかのよう(違うか)

 

いやホントにクリーンヴォーカルが可愛らしすぎることと、サビのメロディーがポップすぎることを除けば、エクストリームメタル好きでも聴けるのではっていうくらいの水準に達していて、特にギターが気合いの入った速弾きやリードソロをバンバン取り入れており、普通にカッコいいサウンドです。

 

そして僕にとっては徹頭徹尾エクストリームよりも歌メロのある楽曲の方が聴きやすくて良いので、サビで大胆にポップになるのもありがたいと言えます。特にM2「七色スクランブル」とM11「ハルウララ」のメロディーはお気に入り(とはいえやっぱりちょっと恥ずかしいくらいにポップな瞬間も多いのですが)

 

ほぼすべての曲が前述したスタイルで固められているので聴いてるうちに飽きやすいのは欠点ですが、エクストリームメタルが好きで、かつポップなメロに抵抗が無い人であれば聴いてみる価値はあるかもしれません。ゴリッゴリの硬派メタルヘッズには勧められませんが...

 

あと僕のようにメタルやスクリームといった要素に興味を引かれた人はともかく、純然たるアイドルファン(所謂ドルオタと呼ばれる人)が彼女らの音を聴いてどう感じるかはわからん。

 

M1「アイハキミノモノ」 MV

 

M11「ハルウララ」 MV