ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

STORMWARRIOR 『Norsemen』

STORMWARRIOR 『Norsemen』

2019年最後の感想はこの作品。ドイツが生んだ正真正銘のメタルバカによる、前作から5年ぶりのフルアルバム。

 

彼らSTORMWARRIORはカイ・ハンセンがヴォーカルをとっていた頃のHELLOWEENがよく引き合いに出される剛直で荒々しいジャーマンメタルを基調としたバンド。

 

前作『Thunder & Steele』はド直球で男臭いメロディックパワーメタルで、なかなかカッコいい音を鳴らしているなあと思っていたのですが、そこから5年。正直熱心に追いかけていたバンドではなかっただけに、記憶から長いことその存在が消えていました。

 

そんなわけで5年ぶりのアルバムがリリースされるというニュースはちょっとした青天の霹靂(大げさですが) さらにディスクユニオンで流れていたストアプレイが良さげだったこともあり購入しました。

 

そして本作、以前より聴かれていたメタルバカによる、とにかくまっすぐで熱くて勢いに満ちたメロディックパワーメタルは一切変わることなく存在していました。このアルバムを聴いて気分を害するメタルヘッズはこの世に存在しないのではないかと思わんばかりのメタル街道まっしぐらな作風。

 

本作発表までの5年間、僕がバイトしたり卒論に四苦八苦したり、就職したりしている間、彼らはメタル愛を片時も忘れることなくバンドやってたんだ...と思わされました。

 

綺麗に整った音像なんか興味ねえ!やりてえようにかき鳴らすんだ!という気概が伝わってくるかのように、荒々しく扇動するギターリフと、アルバム全編に渡って疾走しまくるドラム、ここにカイ・ハンセン直系の超しわがれヴォーカルが乗る様は実に男らしく硬派!90年代ジャーマンのデフォルトスタイルを20年代に突入しようというこの時期に、このバンドはバカ正直にやってくれるのです。

 

全曲清々しいほどに疾走していて気持ちよく聴けますが、M5「Odin's Fire」は細かく紡がれる間奏のギターリフに、曲タイトルを叫びたくなることうけあいの熱いサビが繰り返される一曲で、ただでさえ平均熱量の高い本作の中でもひと際テンションを高める必殺のナンバーですね。メロディアスなギターソロもカッコいい。

 

アルバム通して聴くとさすがにちょっと一本調子過ぎるし、11分以上のラストの大作M9「Sword Of Valhalla」はあまり展開が凝った曲調ではなくダレやすいといった気になる点はあるものの、ヘヴィメタルの男臭さと力強さのみで構成されたような楽曲群はメタルヘッズならば耳を傾けるべきでしょう。

 

M2「Norsemen (We Are)」 MV

 

M5「Odin's Fire」 Lyric Video