ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

1/8 SUM 41 / Order In Decline World Tour in Japan at 豊洲PIT

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2020年記念すべき最初のライヴは、去年のDownload Japanでも素晴らしいステージングを見せてくれたカナダが誇るメタル・パンクロックバンド・SUM 41。観たばかりとはいえ僕が洋楽を聴く最初のキッカケともいえるバンド、フルのセットリストを観ないといけませんからね。

 

そしてこの日のサポートアクトがPassCodeだというのも大きかった。

 

というのも、去年出した新作『CLARITY』が存外気に入っており、1月12日の新木場STUDIO COASTのチケットをだいぶ前からとっていたのです。

 

しかし!直前になって何と休日出勤の命が下る!しかも午前中に終わる軽いものではなく、夜までかかる重労働!今までライヴのチケットをとって、それがダメになる経験をしてこなかった僕ですが、この日初めてそれを味わうことになったのです。

 

そんなわけで財布の中のチケットがただの紙切れになった悲しみを少しでも払拭するため、サポートアクトという短い時間だけでもライヴを観れる機会を逃したくないと思い足を運びました。

 

この日はあまり仕事が立て込んでおらず、定時後からさほど時間を空けずに会社を出ることができましたが、やはりアクセスの悪い立地故会場の豊洲PITに到着したのは開演15分前くらい。平日のライヴはいかにして時間と戦うかがカギですね。

 

当日券を買いフロアに入ると前方はそこそこの埋まり具合でしたが、後方はだいぶスペースが大きい。メタリックなメロディックハードコアとシャウト多用のポストハードコアで、若干毛色の違うアクトだからこれはまあしょうがないところか。

 

 

PassCode

 

バックバンドとメンバー4人が登場し、2nd収録のシングル曲「Tonight」「Ray」からスタート。2ndの中でも特に気に入っている2曲を聴けただけでもうすでに満足度は高い。

 

ここでさらに「It's you」「カタルシス」あたりが来れば個人的には完璧でしたが、さすがに短いセットリスト故か、ライヴ定番と思われるナンバーのみの構成でした。まあこれは当たり前ですね。

 

銀で統一された衣装に身を包んだメンバーがステージを彩りつつ、メインヴォーカルは積極的にステージ前方へ出てオーディエンスを煽る様は実にはでやかで見応えアリ。僕はやや前方寄りの下手側にいて、そこまでしっかり視認できる位置ではなかったのですが、そんな状態でもメンバー4人全員が全員、ルックスもスタイルも恐ろしいほどキレイなのが丸わかり。昨日ラーメン二郎を食った自分の身体と見比べて、同じ人間でもこうも違うのか....とちょっとガックリ(笑)

 

ただエレクトロコアの要素があるとはいえヴォーカルはちょっとエフェクト過多だったのは気になったかも。歌モノのロックはもう少しストレートなヴォーカルで聴きたいのが本音です。

 

とはいえヘヴィさという点ではSUM 41をも上回っている演奏、そして今田夢菜さんのシャウトの攻撃性は申し分なし。他メンバーはにこやかにしている中、彼女のみほぼ無表情を貫いているのに、どことなく9mm Parabellum Bulletのかみじょうさんイズムが感じられてカッコいい。

 

代表的な楽曲はひととおり聴くことができたので良かったですが、やはり30分程度のサポートアクトじゃ物足りんな~。つくづく新木場行きたかった...

 

あとライヴの後半、オーディエンスの一人が周りに支えられてながら堂々と立ち上がったものの、南菜生さんに「下がれ!」と指で合図されすスゴスゴ引き下がるのには申し訳ないけど笑ってしまった。

 

 

SUM 41

 

そしてメインアクトのSUM 41。若干隙間があり満員とは言えないものの、ここにきてかなりの客入りとなる。僕の位置は変わらずでしたが、もしスーツなんか着てなかったらモッシュピットに飛び込んでいたのになあ。

 

最新作から「Turning Away」でスタートし会場を温めたあと、早速「The Hell Song」でオーディエンスに一気に火が付く。ライヴでは多少キーが下がってしまうのですが、実際生で観てみるとそんなことが気にならなくなるほどアガる。やはり名盤中の名曲は強いな!デイヴ・バクジュのメタリックなギターソロもバッチリだ!

 

赤い袖なしジャケットがまぶしいフロントマンのデリック・ウィブリーはさすがのカッコよさ。頻繁にギターを弾かずハンドマイクで歌うのですが、その立ち姿・振る舞いがいちいちロックスター感満載で、162cmの低身長でありながら存在感はトップクラス。

 

プレイ的にあまり目立たないベーシストのジェイソンと、もう一人のギタリストであるトムはどうしても一歩下がった立ち位置(トムは文字通りの意味でも)になってしまいますが、それでもステージ上でのパフォーマンス自体はデリックやデイヴにも劣らない。どうしても「SUM 41のメタル的速弾きはデイヴの仕事」というイメージが強いのですが、何気にトムもギターソロパートが多く割り当てられてますね。

 

彼らのメタルな側面が強調された「We're All To Blame」~「Out For Blood」~「A Death In The Family」と続いてダークでシリアスな面を押し出した後、急に「Walking Disaster」というポップパンクド真ん中の曲が出てくるところがギャップが感じられて面白いところ。僕はもちろん底抜けに明るいパンクより、ヘヴィでシリアスなメタルの方が好きなのですが、ライヴで観る分にはこういった曲の方が映えるかも。

 

そんな「Walking Disaster」ですが、出だしのゆったりしたパートでは照明をすべて落とし、スマートフォンの明かりで会場中が包まれる。ライヴではありがちな場面ですけど、やはりこういう演出はアリーナとかスタジアムとかの大会場の方が良いな。まあキレイだったけど。

 

その後の「Underclass Hero」はカラフルなバルーンがオーディエンスの上空を飛び、彼らのポップサイドのピークを迎える。ただ跳ねているのは前方付近のみで僕のいる位置までは一切来なかった...。僕こういうバルーンに触れたこと全然ないので、だれか後方まで回してくれませんかねえ?

 

そしてライヴも佳境を迎え、大名曲「No Reason」が投下される!......のですが、正直この曲におけるデリックのヴォーカルは若干上ずり気味でお世辞にも安定しているとは言えず、さらにラストのコーラスの掛け合いをバッサリカットしていたため(なんでじゃい!)あまり音源通りの高揚感を与えてはくれなかったのが正直なところ。まあなかなかヴォーカルの忙しい曲だし、昨日もライヴがあって疲れがあったのかもしれませんけど。

 

ラストはQUEENのカバーである「We Will Rock You」(オーディエンスを座らせたはいいものの、一斉にジャンプすることはなく、なんとな~くのタイミングでゆっくり立ち上がるくらいしかなかったのはちょいと消化不良)、「In Too Deep」、問答無用の大名曲でありアンセムStill Waiting」で終了。"So am I..."の歌い出しが聴こえた時点で拳を上げて歌い出すしかないですね。まさに必殺の名曲です!

 

そんなわけでアンコールをやろうにも、「Still Waiting」以上の締めなんかできないだろうしこのまま終わっていいんじゃないの?という思いが頭をよぎるのですが、そこはさすがにプロフェッショナル。ステージド真ん中に鎮座されたピアノを前にしたデリック、アコギを手にしたトムを主軸に「Never There」でしっかりと空気を切り替える。先ほどまでの狂騒がウソのようなしっとりとした空間に変わる。

 

最後は「Fat Lip」。"Don't count on me~♪"のフレーズを皆で合唱し、ピースフルな空間で最後を迎えました。彼らはライヴ後のエンディングをダラダラ引っ張らずにサッと終わらせてくれるから帰るのが楽チンで、ロッカーにジャケットや会社カバンを預けている身としてはありがたいですね(笑)

 

Download Japanでも充実のライヴを観せてくれた彼らですが、やはりフル尺のライヴは良いな!僕の青春時代を彩ってくれたバンドを存分に味わうことができました。

 

セットリストも最新作の曲から定番の曲まで各アルバムバランスよく取りそろえられ(『Screaming Bloody Murder』からは一曲しかなかったけど、ニーズの関係からすれば仕方ないね/笑)満足度は文句なし!新年早々良いライヴが観られて演技が良いですな!

 

まあ12日に新木場行ければもっと良かったんですけどね(-o-)ボソッ