中野サンプラザのBRAHMAN二日間の熱も冷めやらぬ中、早速次なるライヴへと行ってきました。これまたBRAHMAN人脈によるバンドですが、約1年ぶりとなるBillboard Live TOKYOでのOAUのステージです。
以前OAUを観た際は、その六本木という立地、美しい高級店が並ぶミッドタウンという建物、そして高級なレストランという、あまりに自分とは縁の無さすぎる環境に若干の緊張感を持ちながらの鑑賞でしたが、この日においてもその緊張感は変わらず(成長してくれ)
だってちょっと値札を見れば数万円は当たり前の世界ですよ。新卒時代からさして給料が増えてない薄給の僕からしたら、同じ世界の話とは思えませんよ(とはいえ最近はTHE OFFCOURTでちょいとお高めなディナーを食すこともあるわけですが)
そんなわけで、普通のライヴハウスからしたら考えられないほど丁寧なスタッフの対応にメチャクチャ恐縮しながら足を踏み入れる。前回は5階席のカジュアルでしたが、今回は1階下のDXシートカウンターにグレードアップ。メチャクチャステージが見やすい高ポイントでした。こんなところで良いモン飲み食いしながらOAUの音に浸れるたぁ、なんて贅沢なんだ...
椅子を引いてくれるスタッフの方に対して「ウ...ウッス...」と山賊の子分のような反応しかできなかった僕ですが、はやる気持ちを落ち着けるために、とりあえずビール、ポテトとサンドイッチの付け合わせを注文。ビールのグラスが思った以上にデカく、酒にさほど強くない僕はあっという間に体温が上昇。頭がボーッとしてしまった...
また、この日はこのライヴ限定のコラボカクテルが出ているらしく、今日しか飲めないというのなら是非とも!とオーダー...するんですが、さすがにこれ以上アルコールを注入すると間違いなく頭痛が加速するので(まだ一杯しか飲んでねえクセに)、身の安全を考慮してノンアルにしました。口に入った瞬間桃の甘さとクリーミーさが広がり、これは確かに美味しい!ちょっと甘味が強いかもしれないけど、お子様舌の自分にとってはさほど問題ではない。ごちそうさまでした。
【Original Cocktail】
— Billboard Live TOKYO (@billboardlive_t) January 14, 2022
OAU New Acoustic New Year ~楽曲「Peach Melba」をイメージした、本公演限定のスペシャル・コラボカクテルが登場~ @tacticsrecords #oau #OAU#billboardlivetokyo #billboardliveosaka
▼東京公演詳細https://t.co/d8LPookS7n pic.twitter.com/bGzR7QfMuZ
ちなみに今回頼んだスペシャルコラボカクテルのほかに、他の公演中でも頼めるお酒のメニューがあったんですが...
文章を読んでもな~んもわかりませんでした。何書いてんのコレ?
そして開演時間ちょうどくらいに暗転して、SEもなくメンバーがステージへと上がってくる。ウッドベースのMAKOTOさん以外はみんな椅子に腰かけ、2月発売予定のEP『New Spring Harvest』から新曲のインストナンバーをプレイ。弾むようなリズムと陽気なメロディーが重なり合う非常にポップな楽曲で、オープニングには相応しい。
青白い照明が幻想的な雰囲気を醸し出しながら「夢の跡」を披露すると、先ほどのポップなムードからは一転して、物寂しくも美しいヴァイオリンとギターの音色が木霊して、澄み渡るようなコーラスもいっそう儚く響く。この幻想的な雰囲気に包まれるような感覚はいつ聴いても魅力的。
「ついこないだまで薄い幕の中でやってたから、目の前に人がいる事になんか慣れない」と漏らしつつ、素朴で味わい深い「A Better Life」に、ハーモニカで奏でられるメインメロディーが染み渡る「Where have you gone」と続いていき、野音で披露された「世界は変わる」へ。タンバリン片手に小粋なステップを踏むTOSHI-LOWさんは、先日のBRAHMANのステージで暴れまくって壁を破壊した男と同一人物とは思えない。
その「世界は変わる」で少ししんみりした空気になった後に、間髪入れず「Thank You」が披露されると、そのカントリー風味の曲展開に、ラストの疾走感でステージ付近のお客さんたちは、みな手を挙げて体を揺らす。僕はソースのはみ出たサンドイッチと格闘しつつ観ていたので、そこまで大きくはアクションできませんでしたが、この演奏の前では揺れざるを得ない。
ライヴにおける随一のキラーと言っていい「Making Time」では、この日一番となる盛り上がり(もちろんレストランなのでライヴ会場のような狂騒ではないですが)、アンコールでは静けさの中で実に染み渡るメロディーを歌い上げる「Question」に、もう彼らの代表曲というポジションになった「帰り道」と、短い時間の中で大盤振る舞いでした。この綺麗な会場で味わうOAUのオーガニックサウンドの心地よさ、これは実際に体験した人でないとわからない気持ちよさだろうな...
日曜日の午後にこんなライヴを観られるとは、実に贅沢な休日の過ごし方をしてしまったなと、帰り際に思いましたね。まあその分席代+食費諸々併せて1万円は軽く超える出費となってしまったわけですが...。でもこの心地よさはプライスレスですね。4月の野音も行きたい。