ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

BRAHMAN 『Slow Dance』

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  • 音源と映像が連動したコンセプチュアルなシングル
  • 初期から現在まで培ってきたバンドの音楽性
  • 静のBRAHMANとライヴバンドBRAHMANの姿

 

先日の「Tour -slow DANCE HALL」でのドラマチックな演出あふれるライヴが素晴らしかったBRAHMANの最新シングル。

 

本作は一応CDのみのものも発売されているものの、ジャケットに以前行ったツアーのロゴが記載されているように、ライヴと連動したコンセプチュアルな作品とのこと。そのため、しっかり全編楽しむためには映像が必須だろうということで、Blu-ray付きの初回盤を購入しました。

 

まず新曲について。タイトルトラックとなるM1「Slow Dance」は、曲名とは裏腹に疾走感あふれるビートに乗せて、コロナによる現状を意識したと思しき怒りと、この状況下においても強く生き続ける決意を露わにした歌詞を力強く紡いでいく名曲。

 

民族音楽ライクの響きを常に奏でるギターリフと、そこに重なるパーカッシヴなリズム。静かな出だしから加速していき、ラストのサビで爆発する展開には鳥肌と興奮を禁じ得ません。前作シングル『CLASTER BLUSTER / BACK TO LIFE』がハードコア要素の薄い(ある意味ハードコア的な曲ですが)楽曲だった反動とでもいうように、初期から続けてきたBRAHMANの原点とも言えるスタイル。

 

M2「旅路の果て」は、タイトルトラックとは対照的なミドルテンポの優しげな楽曲で、重なる高音のコーラスに温かい歌詞が染み渡る。従来からの浮遊感あるサウンドと叙情性に加え、『梵唄 -bonbai-』で強くなったストレートな歌モノとしての要素がブレンドされた一曲です。

 

付属のBlu-rayの一つ、スローな楽曲のみで構成され、ステージ上のビジュアル的演出も凝った「Tour 2021 -Slow Dance」は、静かな中に感じるバンドの熱情極まるパフォーマンスがバッチリ収録されていて、ライヴに足を運んだ人でも見る価値のある内容。垂れ幕の中でなかなか見えづらかった各人の動きを隅々堪能できます。

 

そしてラストの「Slow Dance」の演出は映像で見ても圧巻ですね〜。改めてあれを現場で、生で体感できたのは誇らしくなるな。

 

show-hitorigoto.hatenablog.com

 

もう一方の映像は、昨年10月にKLUB COUNTER ACTIONで行われたオンラインライヴ「IN YOUR 【      】 HOUSE」を丸ごと収めたもの(若干カメラの画角が違うところもあるっぽい)

 

演出面で豪華さを見せた「Slow Dance」とは異なり、ここにあるのは狭いライヴハウスで鬼の形相で激情をブチまける生粋のライヴバンドとしての姿。ステージ上の装飾は一切なし。これこそがBRAHMANの真の姿と思える圧倒的パフォーマンス。

 

これについてはもう実際に見てもらうしかないですね。怒涛の勢いで目の前でこんだけのことをやられてしまうと、本当に耳も目も心も奪われてしまいます。過去最大級の怒りが炸裂する「不倶戴天」に、ライヴハウスへのメッセージを真っ直ぐに伝える「ANSWER FOR•••」からの「BACK TO LIFE」、そしてその後のILL-BOSSTINOさんの人を想うMCは必見です。

 

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映像単体だけでも充分作品になり得るものですが、そこに全く魅力の異なる新曲二曲がドッキングされたボリューミーな一作。ライヴバンドとしての姿が余すとこなく収められているという意味でも、かつて存在したKLUB COUNTER ACTIONの姿が見られるという意味でも、ファンはマストで抑えるべき作品です。

 

またこんな小さなライヴハウスで、彼らの爆音を浴びれる日が来るといいな。

 

 

個人的に本作は

"コロナの時代における今のBRAHMANの本分と魅力が、音源・映像ともに濃縮された一作"

という感じです。

 


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曲やライヴの演出メチャクチャカッコ良かった曲ですが、MVがコレとは(笑)

 


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これは素直にカッコいい