ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

5/7 VIVA LA ROCK 2023 at さいたまスーパーアリーナ

さて、何日ぶりの更新になるでしょうか...(笑)

 

ホントはもうちょっと早くに書き上げる予定だったんですよ。ホントに。しかしですね、去年大型案件がひととおり片付いたっていうのに、仕事の忙しさが和らぐどころか、この5月は激務が続いておりまして。朝早く起きて会社行って、当たり前のように残業が続き、帰ってきたら11時を回っていて、身支度したら即寝ないといけないという日がバンバン続きまして(徹夜にならない分まだ恵まれていると思わないといけないだろうか...)

 

そんなのが毎日続くもんだから、家にいる時にノートPCをパチパチタイピングする気力がまったく沸かなくて。気がついたらこんなに未更新の状態で放置してしまっていました。

 

そろそろ本腰入れて更新しないと、聴けてない新譜CD何枚も溜まってるし...と思いつつ、果たして仕事が落ち着く日はやってくるのか。この先いったいどうなることやら....

 

そんなわけで、超今更ですがライヴ感想記事をば。

 

何気に結構アクティヴな過ごし方をしてた今年のゴールデンウィーク、その最終日に僕はさいたまスーパーアリーナに来ていました。

 

音楽雑誌「MUSICA」の代表を務める評論家の鹿野さんが中心となり、毎年ゴールデンウィーク期間中の大型フェスとして定着した、VIVA LA ROCKの最終日。僕の大型連休のラストはこいつで締めくくります。このフェスは2018年以来二度目の参加です。

 

show-hitorigoto.hatenablog.com

 

前回はとにかく人が多すぎて、フロアの入場規制がハンパではないことになっていたことが、鮮明に脳裏に焼き付いています。そのため、今回も相当早め早めの行動を起こさないことには、満足にステージを観ることも叶わないのではと危惧してました。

 

しかしいざ会場入りしてみると、確かにLOUD PARKとは比べものにならない人の量ではあるものの(泣)、ろくすっぽ自由に動けないなんてことはなく、物販の列もクロークの列もそこまで長くない。さすがに従来までの来場者では、屋内型フェスでは多すぎると判断されたのでしょうか。

 

この日は雨が降っていたため、外に出ているフェス飯の屋台を見て回るのに濡れなければならないのがネックでしたね...。一応アリーナの中にも売店はあるものの、フェス御用達のものではなく、あくまで会場備え付けのものであるため、一気にフェス感が失われてしまう...。まあ疲れた体に恵みの雨が降ると、前向きに考えましょう。

 

この日のラインナップにおいて、僕のお目当てはもちろん中盤に登場するBRAHMAN。それと、映画『THE FIRST SLAM DUNK』で大感動した者としては、トリの10-FEETも見逃すわけにはいきません。

 

こんなこと書くと「SLAM DUNKきっかけで10-FEETを知った人」みたいに思われるかもしれないけれど、違うからね!10-FEETなんて中学生の頃から知ってるんだからね!(なんのアピールだ)

 

 

まだ人も多くない状態のメインアリーナへと足を踏み入れる。こういう煌びやかな装飾に彩られたステージを見ると、嫌でもお祭り気分を味わえますね。出演アーティストのパフォーマンスだけでなく、会場そのものが持つ空気感みたいなものも、この手の大型フェスの魅力です。

 

とりあえずまだアリーナ前方までは行かず、後方ブロック中央の最前柵によりかかるようにしてみる。こりゃ視界を遮るものが何もなくて快適快適。

 

 

四星球

開演直前の鹿野さんからのあいさつを挟んで、トップバッターはコミックバンドの四星球。前回も彼らを朝から観たんだよな。それだけトップバッターとして会場を温めるのふさわしい存在なのでしょう。

 

まず最初に、次に出番を控えているthe telephonesのメンバーと一緒に、鹿野さんを胴上げするところからスタート。「きっと重たいんだろうな...」と遠目でもわかるような胴上げで、「VIVA LA ROCK5日目にして、初めて怪我人が出るかもしれません!」と煽られるハメに。

 

持ち前の話術や、ダンボールで制作した小道具を用いたライヴパフォーマンスはやはり非常にコミカルなもので、音源をあまり聴いていない人でも、シンプルに観てて楽しい(MCはかなり真面目な内容も含まれてましたが)

 

「僕、ブリーフ履いてるんで、触っちゃいけないところとかわかるよね!?」とフロアに乗り出しながら、オーディエンスに確認をとったり、生まれたての子鹿のような動きでステージを動き回ったり、サークルピットを「競馬場」と称して「競馬場は全国にあるはずですよ!一カ所なわけないでしょ!」と、フロアに複数のピットを生み出すように促したりと、ユーモアをたっぷり交えつつ、フェスらしい盛り上がりをしっかりと演出する。

 

極め付けは、「10周年おめでとう」と書かれた幟旗を持ちながら、普通にフロアの中へ侵入。そのまま電車ごっこのように後ろに長蛇の列を作りながら、アリーナをグルっと一周までしてしまう。「ヴォーカルをこんな近くで見られるなんていいでしょ!?」とスタンド席の人たちにまでアピールし、コミックバンドならではの熱気をうまく作り出していました。

 

 

the telephones

四星球が終わった後はその場から動かず(せっかく良い位置取れたんだし)、隣のthe telephonesをそのまま観る。

 

以前にも観たことのあるバンドですが、その時から印象は変わらず、ヴォーカルの石毛さんのキンキンに甲高いヴォーカルに、キーボードの岡本さんのエガちゃんばりの暴れっぷりがとにかく印象的。

 

特に岡本さんは、気でも違ったのかと言いたくなるほどに狂ったパフォーマンスに終始しており、腕組みして睨みをきかしたかと思えば、ステージ上に仰向けで寝っ転がりながら服を捲り上げ、しまいにはフロアをグルっと走り回り(四星球のデジャヴ)、観客用の通路からPA卓の柵を強引に突破(テンションがおかしくなった一般人だと思われたのか、スタッフに静止させられそうになったのを見逃しませんでしたよ)、そのままオーディエンスに神輿のように担がれながらステージまで運ばれるという、なかなかお目にかかれない光景が広がることに。

 

そんなパフォーマンスに気を奪われがちながらも、楽曲自体もミラーボールが似合うディスコナンバーばかりで、前方エリアは腕を振り上げ盛り上がる。僕はというと、唯一知っている「Monkey Discooooooo」を一発目でやられてしまったことから、残り時間は基本的に大人見のような感じになってしまいましたが。

 

なおこの日の前日、サッカーチームの浦和レッズがなんかの大会で優勝したらしく、それについての喜びの言葉も述べ、オーディエンスに対してもレッズと叫ばせていたのですが、会場のレッズ以外のチームのファンはどう思っていたんでしょうね。

 

個人的にはサッカーファンって、自分が応援しているチーム以外のチームのことを不倶戴天の敵とみなし、蛇蝎の如く忌み嫌っているというイメージがあったので(違っていたらゴメン)、もし会場にレッズ以外のファンがいたとしたら相当な苦痛だったのでは、ひょっとしたら舌を噛み切らんとしていたのではないか、と勝手な心配をしてしまう。

 

まあみなさん分別のついた大人ですから、暴動やら乱闘やらが起きるわけはないのですが、この日の直前に「サッカーの試合で頭を強打した選手に対して、敵チームのファンが暴言を浴びせて、フィールドにいた選手がブチギレる」というニュースを目にしたばかりだったもので、ちょっとドキドキしてしまったよ。

 

 

その後は少し外へと移動して、フェス飯にありつくことに。雨が降っていてフェスの爽快感は削がれてしまっている。というかTシャツ1枚じゃ寒い...

 

酒がそこまで得意ではない僕でも飲みやすいカクテルやら、フェス飯の定番のガリバタステーキ丼などを購入し、スタンド席に座りながら悠々と過ごす。ストレイテナーACIDMANの音に浸りながら飯タイムとは、なかなか贅沢なひと時でした。

 

 

ROTTENGRAFFTY

少しの間ゆったりした時間を過ごしたあとは、再びフロア後方エリアへと移動する。VIVA STAGE前(カメラが思いっきりステージの視界の邪魔をしている)にて、ROTTENGRAFFTYを観ることに。以前このブログで書いたかもしれませんが、僕の人生初のライヴが彼らなんですよ。

 

ソングライターでありギタリストのKAZUOMIさんは、ライヴに出ることはなく、裏方業務に専念するとのことで、サポートギタリストを連れている。遠くから観ていたので、どんな人かはイマイチわからなかったけど。

 

今回のラインナップで何気にヘヴィなサウンドを出す初のバンド。やっぱりこの手音の方が、僕の身には馴染みやすいですね....と言いたいところですが、今回はだいぶ音響面で損をしていたような気がする。

 

なんだか終始くぐもったような低音が響いて、ギターリフの輪郭がイマイチ不明瞭のため、せっかく頭を振りやすいバンドなのにリズムが取りにくい。

 

ただステージパフォーマンスはアグレッションに満ちていたもので、フロア前方では無数のヘッドバンギングクラウドサーフが続いているのがわかる。これまでパンク要素が薄いアクトが続いていただけに、ここに来て一段階明確に熱量が上がりましたね。

 

ヘヴィな疾走曲よりも「D.A.N.C.E.」のような曲の方が、フロアの反応が良くなっていたあたりに、このフェスの客層の好みがわかったような気がしました。やっぱりこういったダンサブルな音の方が感性にフィットしやすい人が多いのかも。個人的にはヘヴィ&歌謡的ダサさがこのバンドの強みだと思っているだけに、この曲はちょっと好みからはズレてしまうものの、スタンド含めてフロア全体が揺れているような感覚を味わえる。

 

前半の山場となる「This World」に、ラストの「金色グラフティー」では、大きな大合唱(「This World」はコーラスと言った方がいいかも)を呼び起こすなど、長年のライヴ経験で培われた手腕を発揮していて、単純に観ていて楽しかったです。やっぱロックバンドはこういうガムシャラなラウドさがないとね。

 

 

Dragon Ash

ロットンを観終わったあとは、これからのDragon AshBRAHMANの流れをしっかりと楽しむために、トイレや水分補給(カクテルのおいしさが忘れられなかったの)Dragon Ashの桜井さんがプロデュースしたという、バターチキンカレーの屋台が空いていたので、店番のお兄さんと軽く会話しながら購入。

 

 

腹ごしらえもして、万全の体制でSTAR STAGE側の前方エリアへと移動。ここまでステージ近くにくるのは本日初めてだ。

 

そこから右斜め前方へと視線を移動させ、国内ミクスチャーロックの代表格・Dragon Ashのライヴを鑑賞。以前氣志團万博で観た時は、遠巻きからでもカッコいいライヴをやっていることが丸わかりだっただけに、今回も結構期待していました。

 

角度がついているために、ドラムとターンテーブルは少し観にくかったものの、フロント3人の姿は結構ハッキリと視認できる。まず最初に思ったのが「Kjさんってだいぶ小柄なんだな」でした。

 

ただフロントマンとしての存在感はやはりさすがで、小気味よくステップを踏んでラップを繰り出し、「フェスはお前らが作っていくもんだぜ!」「飛び跳ねろ!」と景気良くオーディエンスを煽って、タイトなバンドサウンドと合わせて、会場の空気感を掌握していく。やっぱりステージ上の華があるバンドのライヴは観ていて楽しい。

 

百合の咲く場所で」のイントロが流れ出し、「なんか俺らのライヴの時だけセキュリティ多くない?」と笑いながら指摘。実際この曲はわかりやすくサビで爆走するので、クラウドサーファーの数が激増することに。こういうわかりやすい疾走って、やっぱ大事だよね。

 

hideのカバーである「ROCKET DIVE」も軽快にロックしててカッコよかったのですが、まあなんと言っても、一番盛り上がるのは「Fantasista」ですね。この日演奏されたすべてのアーティストの曲の中で最も有名(だよね?)な曲だけに、明確にハイライトと思える盛り上がりを演出していました。シンガロングも大音量で、STAR STAGE側でBRAHMAN待ちをしている人たちからも、そこかしこで拳が突き上がる。

 

ラストはこのフェスの名前にもかかっている「Viva la revolution」で締め。正直最初は「ラストにしては弱い曲じゃない?」と思いましたが、こうやって聴いてると、ゆっくり余韻を残しながらフェードアウトしていくので、なかなか聴後感が気持ちいいですね。

 

 

BRAHMAN

さあ、ついにこの時がきた。コロナ禍以降も彼らのライヴは頻繁に観てきましたが、なんの制約もなく、声を張り上げ拳を突き上げ、モッシュに巻き込まれながら観るBRAHMANは本当に久しぶり。豊洲ナイトカーニバル以来ですよ。待ち焦がれましたよ。

 

show-hitorigoto.hatenablog.com

 

ステージバックのモニターにイメージ映像が流れ、SEに合わせてメンバーが登場。ど真ん中の前方という位置どりのため、がっつりとメンバー4人を視認することができる。

 

しかし、そんな風にしっかり観ていられたのも束の間、「FOR ONE'S LIFE」のイントロが流れ出した瞬間、リミッターが外れたかのように後ろからの圧が発生。そのまま歌が入り爆走すると、さあ地獄のモッシュピットが生まれたぞ。

 

腕を振り上げ、声を枯らし、上から絶え間なく降ってくるクラウドサーファーを必死に押し上げる。バンドの暴れっぷりに呼応するかのように、どんどんと勢いを増していくモッシュの波。ああ...これだ...!これぞBRAHMANのライヴだ......!!

 

賽の河原」のリフのリズムに合わせて体を躍動させ、間髪入れずなだれ込む「BASIS」では、間奏パートでOiコールが巻き起こる。3年以上も間が空いてしまったけど、このライヴのノリと熱量、高揚感はまったくもって体から抜け落ちてはいませんでした。もうこの熱きぶつかり合いの感覚は、心身ともに染み付いてしまっている。

 

今回のセットリストはライヴ定番のナンバーを集めたもので、特に意外性のある曲はなし。少し寂しい気がするも、BRAHMANにとってはややアウェイ気味(?)なフェスなので、これは仕方ないでしょう。シンプルにアガれる曲ばかりのため、不満はない。というか「SEE OFF」〜「BEYOND THE MOUNTAIN」〜「DEEP」「Speculation」なんて流れは反則だろ。

 

この時点でもう僕は息も絶え絶えになっていたのですが、決して勢いを緩めないのがBRAHMAN。キメ曲である「ANSWER FOR•••」になると、サビの爆発で一気にクラウドサーファーが増加し、背中を圧迫する力も増大する。スクリーンに映る、かつてのモッシュピットの映像と同様のことが、3年越しに発生しているのだと思うと感慨深いものがある。

 

後半には先日発売されたDragon Ashのトリビュートアルバムから、「few lights till night」を披露。当然先ほどステージを終えたばかりのKjさんが、ハンドマイクで登場。ここ数年になって孤高のバンドであった姿から打って変わり、多くのゲストミュージシャンを迎えるようになった、今の彼ららしいライヴアクトとなる。

 

「まさか長崎の海へぶん投げた奴と一緒にライヴやるとは」と最後のMCで笑いを取るも、「先にあっちへ行ってしまった仲間たちに、今日の出来事を土産話にして持っていってやるんだ」(恐らくハイスタの常岡さんや、坂本龍一さんのことを言っていたのでしょう)と、演奏が止まった中、真っ直ぐな目をしながら語る姿が印象的でした。

 

 

Ken Yokoyama

何気に初めて観るアクトです。BRAHMANからのこの流れは、確実にAIR JAM世代のおっさん方を仕留めるための並びですね。

 

僕はというと、AIR JAM世代と呼ばれるようなバンドはBRAHMANとSLANG、あとはせいぜいCOCOBATくらいしか聴いていないため、Hi-STANDARDにも特に思い入れはなく、BRAHMANの激烈モッシュで精も魂も尽き果てた今、前の方で観られる気力はなし。後ろの方で遠巻きに眺める程度にとどめました。

 

音楽性はメロコアではあるものの、他のメロコアバンドのようなハードコア的な質感というよりかは、ガレージロックとか、ロックンロールのムードに通じるようなギターサウンドが目立っていた印象でした。ギターソロもそんな感じだったし。

 

ドラムが元FACTのEijiさんということで、リズム面のタイトさはバッチリ。前述のギターの音作りもあいまって、なかなかバンドサウンドの強度が強かったですね。軽さの無い音は聴いてて気持ちよかったです。

 

ただやっぱり僕が好きなメロコアバンドと比べると、どうしてもメロディーのフックが足りないのと、Kenさん本人によるヴォーカルが弱めなのが、僕の好みとはちょっと離れてしまうかな...。レーベルの社長をやるまでになった大の大人でありながら、未だにバンドキッズらしさを醸し出せるパフォーマンスはさすがでしたが。

 

なお、僕の勝手なイメージから、MCとかはもっとおちゃらけて、フザけたことを言いまくるような人だと想像してたのですが、「このフェスは運営している大人たちが、いろいろなしがらみとかと戦って実現できてるから、その想いを汲み取ってほしい」みたいに語っていてたのが、失礼ながらちょっと意外で印象に残りました。

 

 

SiM

Ken Yokoyamaが終わったあとは、いったん外に出て最後のフェス飯購入タイム。ザッと見回してみましたが、フェスの時に楽しみにしていたマンゴースムージーはどこにもなさそうでした。

 

明日普通に仕事があるということもあり、帰りは混雑に巻き込まれないようにさっさと外に出られるよう、このタイミングでクロークの荷物を受け取る。買ったばかりのBRAHMANTシャツに袖を通し、一通り荷物をまとめた後は、STAR STAGE側のスタンド席に座って、遠巻きにVIVA STAGEラストのSiMを観る。

 

 

もうフェスも終盤だというのに、ライヴキッズたちは「ここで暴れなきゃいつ暴れるんだ」と言わんばかりに、特大のサークルモッシュを作り出す。高い位置から見下ろすモッシュピットはやはり見てて楽しいですね。

 

このバンドは以前氣志團万博で観た時は、「いくらパフォーマンスとはいえ、さすがにイキリすぎだなぁ...」と思ったことを記憶しているのですが、やたらめったら「誰も傷つけない」とか「平和な世界」とかがもてはやされている昨今なら、こういう中二心を刺激するようなワルっぷりは、むしろ好感すら持てるな(笑)

 

いや、別に「誰も傷つけない」自体が悪いとはまったく思わないですけどね。でも、エンタメコンテンツがみんなそればっかりになったら......なんかねえ?つまんないじゃん?ロックなんだから、こういう存在がいてナンボでしょ。

 

MCでは10-FEETの「第ゼロ感」が、ゴールデンタイムのイントロクイズの一問目になっていたことに触れて、「10-FEET売れたな〜。京都の人しか知らないバンドだったのに」と語ったり、「進撃の巨人の主題歌を聴いたTAKUMAさんから、「あの曲メッチャカッコええわ!」と褒めてもらったけど、内心では「まあ、俺らはSLAM DUNKやってるけどな」とほくそ笑んでたに違いない」などと難癖をつけはじめて笑いを誘う。

 

いや、でも確かに10-FEETはずいぶん長いこと人気のあるバンドでしたが、それはあくまで「J-ROCKシーンの中では」という枕詞がついたものだったので、ここまで一般層にまでバンドの名が知れ渡るとは、僕もちょっと前までは思ってなかったです。

 

ラストにはこの日最初で最後の(だよね?)特大ウォールオブデスを成功させる。終始蠢きまくるサークルピットの存在もあり、フロアのアクションを最も派手に引き出したバンドだったのではないでしょうか。

 

 

10-FEET

本日のトリを務めるのは10-FEETBRAHMANを除けば、「第ゼロ感」を生で聴くのが大きな目的だっただけに、ここはしっかりステージに集中。そのためにSTAR STAGE側のスタンドにいるのだから。

 

goes on」「VIBES BY VIBES」という、もはや彼らのライヴでは定番となったナンバーは、当然ながらかなりの盛り上がり。今でこそ聴くことはほとんどなくなってしまいましたが、学生時代は夢中になって聴いていた思い出があるだけに、「VIBES BY VIBES」は未だにソラで歌えるな。

 

バンドのムードがそのまま会場に影響を与えるのか、先ほどのSiMと同様にサークルピットがバンバンできるものの、ピリッとした緊張感は希薄。全体的にピース降るな空気感が全体を包んでいました。

 

中盤はここ最近のシングル曲を固めてきており、『thread』以降の作品はあまり聴いてきてない僕としては、ここで少し熱気が落ち着きだす(前も似たようなこと書いたかもしれないけど、近年の曲だったら「火とリズム」が一番良い曲だと思うの) 

 

そんな僕の気持ちを盛り上げたのが、やはり名曲「RIVER」で、これ一曲やるだけでライヴの雰囲気が一段と締まるように感じられるのだから、やっぱりこれくらいライヴでの強度が高い曲を持ってるのは強みですね。四節棍でもやってた「全員座れー!→やっぱり立って」のくだりも実施してくれました。

 

そして後半、お目当ての一つであった「第ゼロ感」がプレイされ、映画館で見た宮城のドリブルが脳内へ去来。この曲を楽しみにしてた人は僕以外にも多かったようで、あちらこちらでサークルピットが発生され、スタンドにいる人たちも総立ち。バンドのパフォーマンス自体は割とノーマルなものでしたが、過去の代表曲にも負けないほどの熱気を生み出していました。

 

とりあえずこの曲が聴けたから、混雑を避けるためにそろそろ帰ろうか...と思い立ったものの、直後にTAKUMAさんから「SLAM DUNKの曲が終わったから帰ろうと動いたら、その時点で爆発する仕組みになってます」と言われたので、もうちょっと座って観ることに(笑) フェスでは自身のタオルを投げて、満開の花々を彷彿させる景色を生み出す「CHERRY BLOSSOM」の最初のサビまで聴いたあと、そそくさと会場を後にしました。

 

まだ人もまばらな中で、会場外を歩いているのは妙に寂しい気がするも、それはお祭りが楽しかった証。国内アーティスト中心の大規模フェスとしては、去年のROCK IN JAPAN以来でしたが、やっぱり出ているメンツ云々を抜きにして、純粋にお祭り騒ぎは楽しいものです。

 

いよいよこの手のフェスも、かつてと同様の盛り上がりを見せるということがわかった1日となり、今後のライヴシーンにおいて確かな期待が持てました。

 

あと個人的に嬉しかったのが、あまりに人が多すぎて、移動するにも一苦労だった動線が劇的に改善されていたところ。やっぱ回数を重ねるとこう言うふうに変化してくれるんだなぁ。