ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

VOLCANO 『JUGGERNAUT』 (2016)

VOLCANO 『JUGGERNAUT』

 

 

日本が誇る激泣き酒飲みギタリスト・屍忌蛇さん率いるエクストリームメタルバンドの5thアルバム。

 

 

VOLCANOってBRAHMAN並みにアルバムのリリースペースが遅いバンドだと思っていたのですが(笑)、本作の制作にはかなり早い段階から取り掛かっていたそうで何と前作から1年というスパンで発売になり、結構ビックリしてしまいました。

 

 

そしてそのクオリティーが前作『Melt』に一切劣らない完成度でまたさらにビックリ(というか個人的には本作の方が好き)。よくもまあこんな短期間でこんだけのメロディーが生み出せるもんです・・・。まあどれだけ楽曲のストックがあったのかは知りませんけど。

 

 

基本的には前作と同じ方向性を向いているアルバムだと思っていますが、本作は疾走感溢れるスピードメタルナンバーが豊富に取り揃えられておりアグレッシヴさは前作以上かと思います。疾走感に身をゆだね頭を振りまくり、強烈な泣きのリードギターで昇天する・・・。これぞメロディックメタルの神髄ですね!最高です!

 

 

勇壮かつ劇的なイントロのM1「Dawn Attack」からすでにリスナーの期待を煽りまくり、M2「Sacred Eternity」のNOVさんのシャウトでその期待に完璧に応える冒頭からすでに素晴らしいのですが、本作において最も素晴らしく圧倒されるのが、やはりM6~M10にかけての疾走曲の連発でしょう。

 

 

ウォーウォー言いまくるパートから曲名を叫ぶサビがカッコイイ「Wait Until You Return」、もの哀しいクリーンギターから叙情的なリフ(何となくXの「紅」っぽい?)をまとい疾走し、この上なく切なくも力強いサビとリードギターが悶絶必至な「Blood Soldier」、うねりまくるリフがパワフルさを演出し、屍忌蛇さんの愛犬・安兵衛君がフィーチャーされた「Bigger Roar」、NOVさんの"To lost night! Lonely night! To lost night!"という叫びがたまらなくカッコイイ「To Lost Night」、アップテンポなパートからギターが唸り、一気にフルスロットルで爆走し、聴き手の興奮を沸点まで上げる「Knee Strike

 

 

つんのめるような荒々しい勢いに満ちた楽曲を5連発もされちゃ満足しないメタラーはいないでしょう。そのうえどの曲も屍忌蛇節炸裂の激泣きギターソロが聴けるのだからたまりません!このように容赦なくたたみかけ、ラストに美しいパワーバラードM11「Coming Hill」を持ってくる構成も良かったと思います。

 

 

本作でベストチューンを挙げるとするならば個人的にはM7「Blood Soldier」でしょうか。歌メロも哀愁たっぷりで最高だし、何より哀しさと力強さを絶妙にブレンドさせたようなギターソロがどストライクでした(本作一の名演だと思います)。

 

 

酒の力でTwitterなどで暴言吐きまくる人柄のせいで心の底から好きになるのにちょっと抵抗があったりもしますが(笑)、やっぱりこのギターを聴いてしまうと何も言えませんね。今後も無理のないペースでアルバムをリリースし、さらに哀愁・慟哭クサメロを聴かせてほしいと思います。