ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

3/26 PUNKSPRING 2017 -FINAL- in 幕張メッセ

PUNKSPRING 1

2006年から12年間にわたり開催された春のパンクの祭典・PUNKSPRING(2011年は震災により中止となりましたが)。今年が最終回となるとのことでした。

 

 

僕も毎年気にはなりつつもず~~っと行かずじまいでした。メタルを聴き出してからというものの中高生のころ夢中になって聴いていたパンク・メロコアへの熱がだいぶマイルドになってしまったため、ちょっと行くのにおっくうになってしまっていたというか・・・。

 

 

去年も行こうかなぁ~とボンヤリ考えつつもメンツがちょい微妙だったので結局スルーすることに(硬派パンクスにも去年は不評だったようですね・・・。パンクにさほど詳しくない僕が言うのもアレですが、100歩譲ってBIGMAMAKEYTALKはいいとして、SPYAIRはパンクとは違うんじゃねえの?って思ってました/笑)。

 

 

しかし今回は僕がパンクバンドで最も好きなBRAHMANを筆頭に、BAD RELIGIONNOFXMXPXなど実力派バンドが多く揃っていたため、「どうせ最後なら」と思って、直前になって参加を決意した次第です。

 

 

開場時間丁度に海浜幕張駅に到着し、列こそ長かったものの割とスムーズに会場入り。混む前に軽く腹ごしらえをしたかったので、屋台にて牛ステーキ串を注文。これがフェス飯にしてはなかなか美味しかった。

 

 

PUNKSPRING 2

 

 

THE NUGGETS

 

 

ただボーッと待ってるのも暇なので、サブステージ(アマチュアバンドがやるような申し訳程度の小さく簡素なステージでちょっとお気の毒・・・)にて行われるオープニングアクト、THE NUGGETSをレッドブルウォッカ片手に鑑賞しました。

 

 

メンバー全員が氣志團のように髪形をキメ、黒のスーツ(ヴォーカルのみ真っ赤)に身を包み、およそ2017年のバンドとは思えない古き良きロックンロールをプレイしていました。歌詞も「船橋エルヴィス・プレスリー」とか言ってるし・・・(笑)。音楽性もルックスも時代錯誤感ハンパない!!

 

 

しかもメンバー全員平成6年生まれの22歳、僕と同い年とは・・・。22歳の若者がやる音楽じゃないだろコレ(笑)。

 

 

このフェスの客層好みの音楽性とはかなり距離があるでしょうし、朝イチのサブステージということでお客さんも少数でしたが、狭いステージ上を端から端までめいっぱい動き回っており、オーディエンスを楽しませようという気持ちはとても良く伝わってくるステージングでした。面白おかしくもバンドの決意が感じ取れ、強い地元愛もアピールしたMCも好感度大でしたね。

 

 

MXPX

 

 

THE NUGGETSのライヴ後メインステージに移動し、お次は結成25年のベテランバンド・MXPX

 

 

太い腕にビッシリタトゥーが刻まれた危険なルックスながら、危険な匂いのまったくしない超がつくほどの王道ポップパンクを響かせていました。個人的にこの手の音はちょっと能天気すぎて自宅でCD聴こうという気にはあまりなれなかったりしますが、こうやってライヴで観る分には楽しいですね。楽しそうなオーディエンスも含めて。

 

 

フロア前方はすでにモッシュが発生して十分盛り上がっていましたが、特に会場が沸き上がったのはボーカルのマイクが突如

「ドブネ~ズミミタイニ~」

と歌いだした瞬間でした。

そう、THE BLUE HEARTSの言わずと知れた名曲「リンダリンダ

誰もが一回聴いただけで口ずさめるあの超キャッチーなサビで場内大合唱。ライヴのハイライトが他人の曲ってのもどうなの?という気がしなくもないですが(笑)、まあ名曲だから仕方ない。バンド側だって日本のファンのためにやってくれたんでしょうし、最大限盛り上がってしまっていいでしょう!

 

 

その後スペシャルゲストとしてMONOEYESスコット・マーフィーがベーシストとして登場。去年のweezerとまったく同じ登場の仕方でデジャヴを感じました(笑)

 

 

zebrahead

 

 

続いてはポップパンクにラップを乗っけたスタイルで人気のzebrahead

 

 

いや~人気バンドだけあってやっぱカッコイイですね。楽器隊の演奏のクオリティー、ヴォーカルのフロントマンとしてのパフォーマンス、どれをとってもバッチリ。MXPXにはなかったピロピロ唸るギターソロもメタラーの僕には嬉しい。

 

 

彼らの曲としては割とシリアス目な1曲目の「Save Your Breath」は個人的に好きな曲なので、バンドのハイテンションなパフォーマンスと合わせて自分でも意外なほどアガりました。

 

 

MCではカタコトの日本語で「チ○コオオキイ」「オッパイミセテ」だのおバカっぷりをいかんなく発揮していました(笑)。場内の知能指数が最も下がった瞬間でしたね。オーディエンスを2人ほどステージに上げて一緒に肩組んで踊ったり、ビニールボートにメンバーが乗り込み観客の上を泳いだりととにかくやりたい放題のライヴでした。

 

 

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その後遅めの昼食を買うため屋台ブースへ向かったのですが、この時点で非常にたくさんの人が並んでおりごった返し状態。もうどの列がどこの屋台につながっていて、最後尾はどこか全然わからない!仕切りくらい用意しといてよ・・・(後にできましたが)。とりあえず一番体力がつきそうなステーキ丼の列に並ぶもすでに売り切れ。しょうがないのでローストビーフ丼に切り替え。見た目よりボリューミーでなかなか腹に溜まって満足。

 

 

PUNKSPRING 3

 

 

Northern19

 

 

明るくもどこか憂いを帯びた哀愁のメロディーが魅力的な3ピースメロディックハードコアバンドで、BRAHMANを別格とするとdustboxlocofrankらと並んで最も好きなメロコアバンドです。しょぼいサブステージなのは残念ですが、存分に楽しもうと待機。裏でMONOEYESがやっているからかオーディエンスは決して多くは無いものの、モッシュしやすいスペースがありました。

 

 

まず最初に飛び出したのは、彼らの中でも特に人気の高い名曲「STAY YOUTH FOREVER」!当然皆大合唱で大盛り上がり。こういう一撃必殺のキメ曲があるバンドのライヴはやはり強い。今日初めての本格的モッシュにアドレナリン大放出でしたね~!

 

 

その後「TRUTH」「CRAVE YOU」とキラーチューンが続いていきましたが、やはり幕張の音響の宿命か、それとも3ピースの音の薄さの関係か、印象的なギターソロを持つ2曲ですが音圧的にちょっと物足りなさを感じてしまったり。まあモッシュするに必要十分な音ではあったし、ヴォーカルと演奏は安定してましたが。

 

 

来月発売の新アルバム『LIFE』から新曲「BELIEVER」もプレイされ、そのノーザンらしさ満点のメロディーとギターソロに思わずニヤリ。トレーラーを見る限り新作も期待できそうです。

 

 

新曲お披露目の後間髪入れずに「MORATORIUM」、ラストはノーザン節炸裂の疾走ナンバー「NEVER ENDING STORY」「MESSAGE」で締め。25分間キラーチューン連発の充実のステージでした。

 

 

LESS THAN JAKE

 

 

お次はメインステージにて20年以上のベテランスカコアバンド・LESS THAN JAKE

 

 

個人的にスカコアはちょっと苦手ジャンルで、彼らの楽曲もイマイチハマれなかったりしますが、やはりライヴで観るとオーディエンスの楽し気なスカダンと相まって音源以上に魅力的に見えますね。この辺は先ほどのMXPXに通じるところがありました。

 

 

トランペットとサックスが弦楽器隊以上に目立つオーソドックスなスカコアを披露しつつ、途中で坊主頭の外国人客2人をステージに上げスカダンで大盛り上がり。

 

 

ちょっとアダルトでムーディーな曲も挟んだりしたものの、基本的に終始ノリノリのステージで気持ちよく観られましたが、バンドの知名度の問題か、はたまた音楽性か、先ほどのzebraheadほどの狂騒ではなかったかな・・・?まあ個人的にもzebraheadの方がより楽しめましたが。

 

 

BRAHMAN

 

 

さあ来ました!個人的メインアクト!

ハードコアパンク民族音楽の哀愁を融合した個性的な音楽性で、日本のパンクシーンの第一線をひた走る孤高の存在BRAHMAN!先述の通りパンク系アーティストでは僕が最も好きなバンドで、過去2度ほどライヴに足を運びましたがその圧倒的な存在感にただただ圧倒されたのを覚えています。

 

 

ステージから前方2、3列目という超至近距離で迎え撃つも、SEと同時に一気にギュウギュウ!去年のKNOTFESTのSlipknot並みの密集地獄!

 

 

そんな状態で始まったのは「時の鐘」。冒頭の静かなパートからすでに押し合いへし合いの大合唱!く、苦しい・・・!!

 

 

セットリストは古い曲が中心で「SEE OFF」「BEYOND THE MOUNTAIN」「GOIN' DOWN」「CHERRIES WERE MADE FOR EATING」を畳みかけ。ダイバーがガンガン降ってくるわ、後ろから猛烈に圧迫されるはで正直バンドのパフォーマンス自体はあまり覚えてません(笑)。ただやはり百戦錬磨のライヴバンドだけあり、演奏の勢いと破壊力は並大抵のパンクバンドには出せない領域で、その独自の哀愁のメロディーと合わせて改めて孤高の存在感を見せつけられました。

 

 

新曲の「守破離」「不倶戴天」もハードコア由来の野太いシンガロングパートが耳に突き刺さる、荒々しくもカッコイイ曲。TOSHI-LOWさんのヴォーカルだけでなく、コーラスも漢クサさ、硬派さがバリバリで圧倒されます。

 

 

名曲「ANSWER FOR…」で恒例のTOSHI-LOWさんの客席ダイブ。僕の位置から数メートルほどの距離にいたのですが、その時点でアリーナ前方がカオスと化しており、僕のすぐ目の前で将棋倒し気味になったりと、かなり危険な状態に。そんな状態にさせた張本人が「走り込んで来いバカヤロウ!落とすんじゃねえよ!」とオーディエンスを一喝(笑)。

 

 

オーディエンスに支えられたままTOSHI-LOWさんのMCが入る。6年前の震災以降の自分の変化を切々と語りだしオーディエンスに呼びかける。「おいパンクス!権力に問え!己に問え!」と力強く叫んだあとエモーショナルな「鼎の問」。感動のあまり思わず拳を握り締め全パート歌ってしまいました。

 

 

「あの日以来ベラベラ喋るようになって、周りの友達が一人ひとりいなくなって、一人でもやってやろうじゃねえかって思ってたら友達ができたよ」とMONOEYES細美武士さんが登場。TOSHI-LOWさんとは逆側(よって僕の位置からは全然見えなかった)の観客席に飛び込み「PLACEBO」を歌う。わかっていてもこの流れにはグッと来てしまう・・・。

 

 

ラストはまさかの「FLYING SAUCER」、そして「The Only Way」でフィニッシュ。

とにかく圧巻のライヴでしたね。普通のパンクバンドには絶対に出せない凄み、エモーショナルで圧倒的な存在感がハンパじゃない。間違いなく本フェスのハイライトたるアクトでした。格が違うとはこういうことか・・・。

 

 

BAD RELIGION

 

 

BRAHMANで燃え尽きてしまったため、次のNOFXはちょっと離脱。ごはんを食べながら休憩しつつ遠巻きに眺めていました。このバンドも興味はあったのですが、次のBAD RELIGIONを万全の状態で臨むため撤退。

 

 

そしてBAD RELIGION!結成は79年の大ベテランパンクバンド。彼らはMXPXのようなポップさは薄く、大人の渋みが香る漢泣きの哀愁が特徴のバンド。僕としてはやはりこういった音の方がかっこよく聞こえます。

 

 

名曲「American Jesus」からスタート。う~~~む、カッコイイ。とても青臭い少年がピョンピョンと飛び跳ねられるパンクと同ジャンルとは思えない大人のカッコよさ!ポップパンクではなくロディックハードコアと呼びたくなる硬派でタフなサウンド!グレッグ・グラフィンの落ち着きのある味わい深いヴォーカルがまた染みますねえ。

 

 

僕が彼らの楽曲で最も好きな「Supersonic」を早い段階でやってくれたのが嬉しかったですね。もちろん大声で応えてやりましたとも。

ヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤアーーーーッ!!

 

 

質実剛健かつパワフルで硬派、そしてメンバーのルックス含め(特に下手側のギター。あんなカッコイイオジサンになりたい/笑)重鎮らしいショウ運びに満足です。

 

 

The Offspring

 

 

ラストは去年サマソニでも観たThe Offspring。1年も経ってないだけに当然ながら前回見た時と印象は変わらず。BAD RELIGIONほどではなくともベテランらしい手堅いステージでした。

 

 

ホントは混雑を避けるために一度ロッカーに戻って荷物を取ってから観ようかと思ったのですが、せっかく観やすい位置にいるし、ロッカーへは結構距離がありライヴ開始に間に合わないと判断したためこのまま受けてたちました(会場内にはクロークがあったのですが1000円も払いたくないので)。最初は「You're Gonna Go Far, Kid」そしてその次が超名曲「All I Want」だろうと踏んでいたので(そしてそれは正しかった)、この2曲を見逃してしまうのは彼らのライヴの楽しみの半分強を失ってしまうのに他ならないですからね。あくまでも個人的な感覚ですが。

 

 

いやしかし「All I Want」はやっぱりいいね!テンション上がりますよ!疾走パンクの大名曲!その後も僕のすぐ真横でサークルピットが発生したりの大盛り上がり。上半身裸の屈強な野郎どもがぶつかり合う(外国人含む)野蛮な環境、これぞパンクのライヴですね。久しく忘れていたこの感覚・・・。この曲聴けただけでもう満足ですハイ。

 

 

MCなどは合間合間に短めにちょいちょい挟む程度でしたが、ヴォーカルのデクスターをはじめメンバー皆オーディエンスに対し「Great!」と盛んによびかけつつ、PUNKSPRINGというイベントに賛辞を述べてくれました。

 

 

「All I Want」に並ぶ彼らの代表曲「Pretty Fly」ではあの「ハハァン♪ハハァン♪」コーラスが飛び交い(もちろん僕も声張り上げましたよ)、PUNKSPRINGのラストを飾ったのは「The Kids Aren't Alright」。ウォーウォーのシンガロングがこだまするアップテンポナンバーで締めてくれました。解放感のあるサビで僕もピットイン。最後のパンスプモッシュに飲まれてきました。

 

 

これで12年にわたるパンクの祭典は終了。今まで全然関わらなかったイベントなのに何だか寂しいですね・・・。ただ最後の最後で素晴らしいライヴがたくさん披露され(僕が見た限りクオリティーの低いライヴは一本もなかった)、いい形で最終回を迎えることができたのではないでしょうか。ただひとつ懸念されるのはLOUD PARKですかね~。PUNKSPRINGが終わってしまうということはLOUD PARKもそろそろマズいのでは・・・?とちょっと不安になっている今現在。POPSPRINGは来年もやるようですし、まだLOUD PARK最終回の報は出ていないので大丈夫だと信じていますが・・・。

 

 

終演後モニターに「SEE YOU NEXT SPRING!」と出ていたので形を変えてまた何か新たなイベントをやってくれるのでしょうかね。とりあえずロック系海外アーティストを最も呼んでくれるクリエイティブマンには何とか頑張ってもらいたいところです。

 

 

PUNKSPRING 4

 

 

PUNKSPRINGの歴史を締めくくったThe Offspring 「The Kids Aren't Alright」