ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

5/13 dustbox Thousand Miracles TOUR 2017 in 新木場STUDIO COAST

Thousand Miracles TOUR

dustboxのニューアルバム『Thousand Miracles』のレコ発ツアーのファイナルに足を運んできました。

 

 

dustboxはこれまでアルバムを発表するたびにチェックし続けてきましたが、今年発表された最新作は試聴して見る限りどうも彼らにしてはメロディーの良さがイマイチで(ラストの「Twilight」は別。この上なく切ない極上のメロディーが堪能できる名曲です)、購入を見送っていました。

 

 

そんなわけで今回のツアーにもあまり惹かれなかったのですが、ファイナル公演の対バンがJ-ROCKに分類されるバンドではトップクラスに好きで、ニューアルバムを発売したばかりの(こちらのアルバムは今聴きこんでる段階ですがかなりイイです)9mm Parabellum Bulletということで、ちょっと気になってしまい当日券で急きょ参戦。しかしこの2組のライヴが土曜日に観られるというのに新木場が埋まらないというのはけしからん。

 

 

開演の30分ほど前に新木場STUDIO COASTに到着。入ってみると前方の人口密度はだいぶ低く隙間がチラホラ。やっぱり美メロメロコアdustboxと、ダサ歌謡オルタナティヴロックの9mmでは客層が違うからか、9mm目当ての方は結構少ないようでした。メロコアキッズの中には9mmのやりすぎなくらいのダサさが受け付けないという方もいるのかもしれませんね。個人的にはそのやりすぎなダサさが最大の魅力だと感じているクチですが(笑)

 

 

9mm Parabellum Bullet

 

 

ベースの和彦さんの前に陣取り、18時を5分ほど回った時点で暗転しSEの「Digital Hardcore」と共にメンバーが登場。楽曲はあんなにも垢抜けなさ満点のダサさなのにメンバーはルックスはスタイリッシュでカッコイイ。

 

 

彼らの代表曲と言える「Discommunication」でスタートしたライヴはゲストアクトということもあってか、最新作のリードトラック「ガラスの街のアリス」以外はみんな定番シングル曲というあまり面白みのない(だがアツい)もの。大半がdustbox目当てということもありフロア前方以外は落ち着いた感じでしたが、2曲目の「新しい光」では小規模ながらモッシュピットが発生しており僕も少し混ざりました。

 

 

ロックの衝動と勢いを保ちながらも非常にタイトな演奏はやはり上手い!卓郎さんの上手くはないが独特の味があるヴォーカルも安定していましたし、かみじょうさんの手数足数メチャクチャ多いテクニカルなドラムも相変わらず素晴らしいですが、やはり目を奪われたのは、アグレッシヴなパフォーマンスをキメまくるベースの和彦さんでしたね。「Black Market Blues」では、ロバート・トゥルージロを思わせるガニ股奏法(?)を披露、「Cold Edge」で足元のマイクに向けたシャウトをかまし、ラストの「生命のワルツ」のドラムソロ中にはベースをブン回し大暴れ!ギターの滝さんが休養中の今、9mmの爆発力を体現してくれるのは彼だけ!堪能させていただきました。

 

 

卓郎さんと顔立ちが良く似たサポートギタリストの方(folcaというバンドのギタリストだそう)は技術的には申し分なく、「ハートに火をつけて」の粒のそろったギターソロをしっかり弾きこなしていました。滝さんほどステージ上の見栄えはなかったかもしれませんが、まあ本家のあの暴れっぷりを考えれば仕方ない(笑)

 

 

dustbox

 

 

本日のメインアクト、それもツアーファイナルということでフロア前方には大勢の人が集まっていましたが、僕個人としてはどちらかというと9mm目当てだったため、後方真ん中あたりで待機。dustboxのライヴはもう何度も観ていますが、モッシュ無しは初めてだ。

 

 

アルバムの流れ通りオープニングは「Dive」~「New Beginning」。前方はクラウドサーファーが大量に発生しているのが見て取れましたが、後方は軽く体を揺らしたり手を振り上げたりするのみで当然ながらモッシュピットの狂騒はなし。メロコアのライヴではず~~っとピットに飲まれていたので、「後ろの方はこんな感じなんだな~」とちょっと新鮮な気分に。

 

 

新曲ということで盛り上がりはまあそこそこといった感じでしたが、続く「Riot」で一気に会場がヒートアップ。モッシュピットに飛び込む人数が増加し、シンガロングが全体にこだまする。僕も腕を振り上げて「No need to be afraid! Riot!」と叫びましたよ。

 

 

そして続くはまさかこの曲が聴けるとは思わなかった「Resistance」。長いこと聴いてなかった曲でしたが、サビまでいくと「ああ、コレだコレだ!」と思いだせる印象的なキャッチーさはさすが。

 

 

今回のツアー中にクラウドサーフの影響でケガを負ってしまった方がいたようで、ベースのJOJIさんから「足バタつかせんなよ!ケガさせんなよ!この曲でお前らを試すから」というMCがあり、その後代表曲である「Try My Luck」を投下。当然ながら前の方はスゴイことになってましたがケガは大丈夫だったでしょうか。僕は今までモッシュで大きなケガをしたことは幸いないのですが、それでも足とか頭とか当たると痛いからなぁ~。

 

 

MCでは今回のツアーにおける関係者や対バン相手のバンドに対する感謝を述べており、本日のゲストである9mmに対しては「演奏上手すぎて嫌になった」と言っていました(笑)。ダストもメロコアバンドとしては十分上手な部類になると思いますが、やっぱ9mmと比較しちゃうとね。

 

 

その後も『Thousand Miracles』の楽曲を中心に「Right Now」「Bird of Passage」「Still Believing」などの定番曲から「Daisy」「Dance Until Morning」などややレア目な曲まで幅広く取りそろえたセットリストでライヴは進行。非常に切なくも前向きなポジティヴィティに満ちたメロディーの「Bird of Passage」はやはりイイ。ただ6thアルバム『starbow』からまったくチョイスされなかったのはなぜなのだ(厳密に言えばアンコール後にちょびっとだけあったんですが・・・)

 

 

試聴した限り個人的にはやや不完全燃焼感のある最新作の楽曲ですが(あくまで彼らにしては)、ライヴだとがぜん魅力が増しますね。これぞライヴマジック。特にある種バラードのような役割を持つ「Broken Toy」が非常にエモーショナル。SUGAさんのクリアで甘いヴォーカルが見事にマッチした美しいサビのメロディーが素晴らしい。

 

 

終盤「No More Tequila」ではHawaiian6のドラム、HATANOさんがウコンの力(中身はちゃんとテキーラらしい)を持って登場。そのまま一気飲みした直後、舞台袖からテキーラの酒瓶をJOJIさんが持ちだし口へドボドボ注ぎだす暴挙に。大丈夫かオイ(笑)

 

 

アンコール前ラストはこの曲を聴くことが一番の目的だったといっても過言ではない新アルバムからの「Twilight」。甘く切ない極上の哀愁メロディーがdustbox以外の何物でもない名曲中の名曲。歌メロからギターフレーズ、ラストのシンガロングまで「これぞダスト!」なサウンドに大満足です!

 

 

アンコールはSUGAさんが今回のツアーでは各会場必ず行ってきたアコースティックを披露することに。「何か聴きたい曲ない?」とリクエストを募ると、僕の左斜め前にいた黄色いTシャツを着たガタイの良い方が

 

 

イマジーーン!!

イマジーーーーン!!!!

イーマージーーーーーーン!!!!!!

 

 

メチャクチャでかい声で叫んでいたのに思わず笑ってしまいました。そしてSUGAさんは「「Imagine」は歌詞が飛んじゃうかもしんない」とやんわり拒否(笑)。「Never Ending Dream」をサビ部分だけ歌いその後「Love」へ繋げる。

 

 

Sleepwalk」「Tomorrow」の名曲2連発の後は、9mmの卓郎さん、会場に来ていたGOOD4NOTHINGのU-tanさん、グッドモーニングアメリカのたなしんさん、STOMPIN' BIRDのTOMさんなどを舞台上にあげ、余っていた酒を順番に一人ずつ口にドボドボ。卓郎さんの顔面が目に見えて真っ赤に・・・。

 

 

和彦さんをベースに迎え、JOJIさんがハンドマイクで歌うハードコアチューン「Neo Chavez 400」からオーラスは「Just One Minutes」という怒涛のクライマックスでライヴを締めくくりました。

 

 

最初はチケ代もそんなに高くないし、暇だから行こっかな・・・くらいのモチベーションだったものの、楽曲の魅力やパフォーマンスのカッコよさ、身内ノリのワチャワチャ感など予想以上に楽しめました。モッシュ無しダストもジックリ観れてなかなかいいですね。今後もまた機会があれば観たい・・・とも思いつつdustboxはもう何回も観ているのでそろそろいいんじゃないかとも思っちゃったり。