ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

Sons Of Texas 『Forged By Fortitude』 (2017)

Sons Of Texas 『Forged By Fortitude』

いや~~これはカッコいい!!とっても良いですよ!!

 

 

その名の通りアメリカはテキサス出身の新世代グルーヴメタルバンドの最新作。へヴィでアグレッシヴなサウンドとメロディアスな歌メロから「PANTERA meets NICKELBACKと称され、昨年のLOUD PARKに出演、さらに来年単独来日も決定した期待の若手です。

 

 

日本デビュー作となった前作『Baptized in the Rio Grande』もなかなかの作品でしたが、個人的にはそんな前作をしっかりと越えてきた力作だと思いました。

 

 

まずヴォーカルがキレッキレで攻撃的なところがGood。シャウト気味にがなるところも、しかとした歌唱力で歌い上げるところもパワーに満ち溢れていて、聴いていてホンットーーに気持ちいい!!欧州型のメロディックメタルとかならヴォーカルの多少のヘナチョコさは許容されると思いますが、やはりへヴィなグルーヴを活かしたサウンドには馬力を持ち合わせたヴォーカルでないとね。声質も漢らしいワイルドさと土臭さを滲ませていてカッコいい。

 

 

そして演奏陣の素晴らしさも特筆すべき点。全編を通してガッチリまとまった強力無比なギターリフが刻まれるも、テクニカルでスピーディー、かつメロディアスなギターソロも要所要所でブチ込んできていて、それが大きな聴きどころになっています。M3「Down in the Trenches」のソロなんか特にメチャメチャカッコよくて痺れる!M4「Cast in Stone」はより漢クサい哀愁をプンプンに放つギターソロになっておりこれまた素晴らしい。

 

 

ゴリゴリに歪んだ低音で、曲をより骨太でグルーヴィに仕上げるベースもイイ感じ。LOUD PARKの時も思いましたが、このバンドのベースは僕好みの音色で大好きです。

 

 

歌メロについてはヨーロッパのメタルバンドによる、いわゆるクサメロとは異なるもので、アメリカのバンドらしいカラッとした乾いた叙情性がメイン。クサメロ好きにはちょっと地味に聞こえるかもしれませんが(僕もクサいのは好きなんですけどね)、十分にキャッチーで良質。「PANTERA meets NICKELBACK」という文句は最初聞いた時はピンと来なかったのですが、確かにポストグランジっぽい気だるさと普遍的なキャッチーさを併せ持つ点はNICKELBACKに通じるかも(あのバンドもメロディー良いですよね)。

 

 

「過剰なクサさは恥ずかしい!苦手!」っていう人も一定数いるはずでしょうし、このくらいのバランス感覚を持っているメロディーの方が間口は広いのではないでしょうか。綺麗なアコギも効果的に使われたM5「Beneath the Riverbed」M7「Turnin' the Page」といったやや落ち着いた楽曲も、どこかカントリー風味を感じさせるメロディーが郷愁を誘い、単なる箸休めではない存在感を放っています。「アメリカのモダンなへヴィロックはメロディーがつまらない!」なんてこのバンドを聴けば言えなくなりますよ。

 

 

アメリカらしいへヴィでモダンなサウンド、野蛮な勢いと高い歌唱力を備えたヴォーカル、そして普遍的で良質なメロディー!これぞアメリカン・へヴィメタルの正しい姿なのではと思える良作でした。PANTERA辺りのサウンドが好きな方はもちろん、とにかくカッコいいメタルが聴きたい人は逃しちゃいけないバンドです。このままどんどんシーンで新世代メタルバンドとしての頭角を現していって欲しいですね。

 

 

M5「Beneath the Riverbed」 MV

 

 

M2「Feed the Need」 Lyric Video

オープニングのスラップベースとへヴィリフで滾ります