ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

locofrank 『Starting AGE』

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  • locofrankというバンドのスタートを飾る作品
  • 未熟な印象は強めだが光る部分はすでにある
  • 何はともあれ1曲目を聴くべし

 

始まりましたね、2022年。改めまして今年もよろしくお願いします。

 

さて、昨年はいきなりアレキシ・ライホの逝去というネガティヴな話題で始まらざるを得なかったわけですが、今年はしっかりと前向きなスタートを切りたいので、それに相応しいCD感想を書こうと思った次第です。

 

日本は大阪発の3ピースメロディックハードコアバンド・locofrankの、2003年に発表した1stミニアルバム。タイトルが『Starting AGE』で、一曲目のタイトルが「START」。これ以上ないほどの幕開けっぷりですね。

 

今でこそJ-PUNKシーンを代表する地位を築いている彼らですが、全国デビュー作となる本作の段階では、まだハイスタフォロワーの域を出ていない感じ。全体的に演奏や音質なども含めて粗はあり、良くも悪くもインディーズバンドの音源だなぁ...って印象ですね。

 

しかし、この頃から優れたメロコアバンドとしての片鱗、萌芽はしかと感じられるのも事実。木下さんのヴォーカルは、今より若干甘ったるいものの、軟弱にならない骨太さみたいなものはすでにこの頃からあるし、疾走するドラムに載るメロディーはどれも非常にキャッチー、メロコアらしい溌剌としたエナジーは充分。

 

それが発揮されているのが、前述したオープニングナンバーのM1「START」。locofrankを象徴する不動のアンセムであるこの曲は、メロコアに期待される爆発力に、どこか切なくも躍動感に満ちた良質の歌メロ、聴けば一発で覚えられ、一緒にシンガロングしたくなるキャッチーさで固められた奇跡の1曲。この曲があったからこそ、locofrankというバンドが結成してから早い段階で注目されることができたのだと思います(早く売れてしまったせいで「売れ線バンド」と揶揄されたりと、本人たちはなかなか辛い思いがあったそうですが...)

 

そのままの勢いで矢継ぎ早にどこか切な気持ちいメロディーで疾走するM2「It's OVER」、メロディーの質感はそのままにハードコアっぽいシンガロングパートも足して、やや攻撃的になったM3「NEW AGE」と進んでいく。全体的に勢いがあって、尺の短さと合間ってサッと聴き通せるのが魅力的。

 

これ以降(2005年の『shared time』から)の作品にあるような硬質でパワフル、ガッチリとタイトにまとまった演奏と比べたら、まだまだこなれてない(一昔前感が強いとも言える)印象の強い本作ですが、曲自体のクオリティーはこの頃から確かなものを持っていたことがわかる1枚。押しも押されもせぬ代表曲が収録されているという意味でも、遡って聴く価値のある作品です。

 

この文章を書くにあたって久々にアルバム通して聴いてみたんですが、やっぱ未熟ながらもなんだかんだ全曲楽しめちゃいますよね。

 

 

個人的に本作は

"まだまだ未熟な面が目立つも、今の彼らに通じる強みは感じ取れる作品。リードトラックは理屈抜きにカッコいい超名曲"

という感じです。

 


www.youtube.com

非公式のチャンネルからのアップロードですが、12年間も削除されずに残っているので載っけます。

locofrankといえばまずはコレ!というくらいの名曲。今聴いてもカッコいい。