ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

locofrank 『Shared time』

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  • 過去作から全てにおいてレベルアップ!
  • バンドを代表する名曲からのスタートが熱い
  • 強みであるメロディーセンスの表れも充実

 

前回のCD感想の流れに乗って、いっちょもう一回locofrankのミニアルバムについて書いてみます。

 

show-hitorigoto.hatenablog.com

 

locofrankは2021年現在、ミニアルバムは4枚リリースしていますが、その中で最も完成度の高いものは本作であるというのが僕の見解です。

 

本作は2005年に発表された2ndミニで、昨年に1stフルアルバム『ripple』をリリースし、その勢いのままに放たれた5曲入りの作品。

 

『ripple』の時点では音質や演奏の面においてまだまだ垢抜けなさを残していた印象ですが、本作はその印象が大きく払拭され、目に見えて(耳に聴こえて?)クオリティーアップを図ることに成功しています。彼らの強みであるパワフルにまとまった演奏(特にドラムが力強くなったのが大きい)と、高い歌唱力と太い声を持つヴォーカル、そしてほのかに漂う憂いを帯びた哀愁のメロディー、それらの要素が完成形を見たのが本作と言っていい。

 

全5曲、全てが良曲と言って過言ではありませんが、まあ何と言っても頭の2曲でしょうね!M1「Recall」とM2「share」はライヴでもお馴染みのキラーチューン。

 

M1は性急なリズムで繰り出されるヴォーカルがメチャクチャにキャッチーで、一層アグレッシヴになったサウンドのカッコ良さが際立つ曲。一方でM2は、彼らの叙情性がことさらに強く発揮されたナンバーで、馬力ある疾走パートもあるものの、どちらかというとメロディー重視と言える曲。

 

この2曲の存在感が抜群なせいで、若干残り3曲が聴き劣りする感がないわけではないですが、だからと言って決して捨て曲にはならないのは言わずもがな。

 

跳ね回るようなベースとドラムがノリの良さを演出しつつ、ヴォーカルメロディーは彼ららしいエモ的哀愁を保有したM3「put feeling into the shadow (Four Seasons Ver.)」に、聴けば一発で覚えられそうなくらいキャッチーなサビが特徴のM4「The ones who seek」に至るまでテンションを落とすことなく聴かせてくれるのです。

 

M5「OVERJOYED」はスティーヴィー・ワンダーの同名曲のカバーで、アコギの音色をふんだんに使用した穏やかなアップテンポメロコア。原曲の持つジャジーで幻想的な魅力は完全にとは言わないまでも、やはり削がれている間は否めず、これはまあジャンルがジャンルだけにある程度はしょうがないか。もちろん原曲のメロディーが良いので、悪い曲にはなるはずもなく、ラストを美しく締めくくってくれます。

 

全5曲すべてに彼ら特有のパワー&メロディックな面が色濃くなり、演奏も段違いにビルドアップ、実に質の高いメロコアが短い時間に濃縮された1枚で、充分に名作と呼ぶに値するでしょう。メロディック好きなら頭の2曲だけでも聴くべき!

 

 

個人的に本作は

"過去作でも見せていた魅力が一気に開花し、明らかな成長により頼もしくなった名作。最初の2曲でノックアウト"

という感じです。

 


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