ひとりごと ~Music & Life-Style~

HR/HMを中心としたCD感想、足を運んだライヴの感想をメインにひとりごとをブツブツつぶやくブログです。

Mötley Crüe 『Dr. Feelgood』

  • グラムメタルの代表格の最大ヒット作
  • 明るく乾いたパーティーロックの空気
  • ハードロック史に残る最高のアンセム

 

本日は6月9日、ロックの日ですね(今23時台だからもうすぐ終わるけど)

 

毎日ロック聴いてるんだから、何か特別なことをする必要もないのですが、せっかく1年に1回の語呂合わせができる日ですから、ここは一つ、オーソドックスなロックらしいアルバム感想でも書こうかと思い立ちました。

 

今日買い物に出かけた際に、ショッピングモール内でこのバンドのTシャツを着た人とすれ違ったので、なんか運命めいたモノを感じちゃったのもあります(ただの偶然)

 

セックス・ドラッグ・ロックンロールを地で行く、グラムメタルの代表格として名を馳せるMötley Crüeが、1989年に発表した5thフルアルバム。Wikipediaの記載によると、本作は初めてメンバー全員がドラッグを断ち、正常な状態でレコーディングが行われたらしい(笑)

 

NIRVANAを中心としたロック史上最大のムーブメントが起きる直前に発表された本作は、全米チャートでNo.1を獲得し、自身最大のヒット作となったとか。

 

Mötley Crüeは他にも名盤と称されるアルバムを何枚か出してますが、一般的なスタジアムロック/ハードロックのスタンダードなイメージに一番近い作品というと、やっぱり本作なんじゃないかと思ってます。思いません?

 

なぜかというと理由は簡単、グラムメタルでもトップクラスの名曲M5「Kickstart My Heart」が収録されているからですね。

 

ハード&ドライヴィンな曲調に、ハードロックらしいケバケバしさと毒気、聴けば一発で覚えられるであろうキャッチーなサビのコーラス、ノリノリのスピード感と、派手なロックの何たるかが凝縮された楽曲と言っていいでしょう。

 

もちろん僕もこの曲は大好きで、「Mötley Crüeといえばとりあえずコレ」ってな印象です。これ聴きゃグラムメタルはもういいかな、と思っちゃうくらい。一世一代の大名曲でしょう。

 

ただ、この曲は最高にカッコいいロックアンセムであるとは思いますが、それ以外の曲はそこまで琴線に引っかかるとは言えないのが本音。

 

そもそも僕は叙情的なメロディーが聴ける楽曲が好きなので(メロパワ、メロデスメロコアメタルコアなどなど)、彼らのようなグラムメタル、それもアメリカンな乾いた空気を感じさせるハードロックや、能天気なムードが強いパーティーロックがあまり刺さらんのです。もっと湿ってくれ。

 

あとは世代によるものもあるんでしょうかね。僕は1994年生まれのため、80年代を原体験していない人間。当時のセックス・ドラッグ・ロックンロールな京楽的サウンドは、あまり現実感がないというか、自分ごとだとは認識できないのです。

 

なにせ物心ついた時にゃとっくの前にバブル崩壊済みですし、やれ不況だとか就職氷河期だとかリーマンショックだとか、よく意味はわからなくても、何となく子供心に「イヤな世の中なんだな」と思わせる用語が飛び交ってましたから。

 

そんな僕なので、80年代の空気感がパッケージングされた、グラムメタル・LAメタルテイストの音には、自分とは関係ないというイメージが無意識的についてしまっているのかも。歴史の中の1ページみたいな。

 

ただ、M2「Dr. Feelgood」の跳ね回るようなリズムとキャッチーなサビは素直に楽しいと思えたし、M6「Without You」とM11「Time For Change」のようなバラードは非常に良い出来に感じました。特に後者のメロディーがイイ!

 

M4「Rattlesnake Shake」やM8「Same Ol' Situation (S.O.S.)」のような曲に関しては、さすがにアメリカンなノリすぎて俺にはついていけん(笑) 散歩中のBGMとかでサラッと流すくらいなら軽やかで合うかもしれないけど、しっかり腰を据えて向き合うのは 厳しいな。

 

とまあ、必ずしも僕の好みに合うとは言い難い(むしろ合わない瞬間の方が多い)サウンドではあるのですが、僕がイメージする「大観衆の前で演奏される、華のあるロック」に一番フィットするだろうなと思えるので、ロックの日に聴き込むにはピッタリでしょう。

 

ただやっぱり「Kickstart My Heart」のインパクトに尽きるな本作は...。それ以外の曲は捨て曲というわけではないけれど、「Kickstart My Heart」との温度差はデカいと言わざるを得ないですね。

 

 

個人的に本作は

"80年代の享楽ムードを込めたグラムメタルの金字塔。ハードロック界の絶対的アンセムがアツい"

という感じです。

 


www.youtube.com

 


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